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為替の話「変化の兆し」

この記事は有料設定されておりますが、投げ銭システムを採用しており記事内容は全て無料でお読み頂けます事をご理解の上、お読み頂けたら幸いです。尚、投資判断は自己責任にてお願い致します。

今週は米国債金利の上昇に伴いUSドルに振り回される週でした。
ドル円相場は強い上昇を見せ135円10銭まで伸びた後、17日21時頃から下落を開始し終値134円11銭で終了。
ドルストレートも週初めからUSドルが幅広く買われ下落していたにも関わらず、17日欧州時間昼過ぎから一変し、USドルが大きく売られドルストレートは一気に上昇して終わるというスリリングな展開となっております。
なぜ突如変化したのか?必ず理由があるので探って見たいと思います。

米国債金利

10年物利回りチャート

昨年10月頃に高値を付けてから下落
これは9月時点で今後利上げは続くと見られ国債は売られ大きく金利が上昇
トリプル利上げも相まっての上昇と判断出来ますが、その後大きく下落したのは我先にと国債を買った者がいたという証拠と、半年先くらいを目途に利上げスピードは緩やかになり年初頭には利上げストップするのではないかという市場関係者の読みもあったのだと思います。
ただ、23年内金利予測を政策金利は4.25~4.5で頭打ちという見かたが大半を占めていました。
不思議なのは中期国債に連動したETFのチャートを見ると、元々ボラティリティー低めに動くBNDですがひたすら買われ続けていた。
これは長期的に高い金利が維持されると多くの投資家が読んでいると思われるのですが、ここ数日間下落基調が続いている
国債金利は跳ね上がっているにも関わらず・・・
素人の私が推測するにあたって考えられるのは、ETFに組み入れられているモーゲージ債に何か起因しているように思えたので色々と調べたのですが分かりませんでした。

下記チャート・ロウソク足は10年物金利、ラインがBND

ドルインデックス(DXY)

4時間足と日足先行スパンに挟まれ推移
そこまで大きく下落するようには思えないが、日足の先行スパンが巨大で分厚い壁となっているで上値の重い展開が予想されますがどうでしょうかね

ユーロインデックス(EXY)

こちらはDXYと変わらず逆相関しています。
この二つのインデックスを見る限り長期的にボラティリティーの高い揉み合い相場が予想されるのではないでしょうか。
個人的には長期的にユーロ有利(ユーロドル上昇)と見ています。
その理由を下記で説明致します

欧米金利差

上昇する=金利差拡大を意味します。
欧州は政策金利が現在3%に対し米国は4.75%
差は1.75%
国債市場の金利動向は1.45%
似通った数値かと思いますが、下のグラフを見てみると利上げ開始日が異なり欧州は米国に比べ利上げ開始が遅れている事が分かります。

欧州政策金利推移
米国政策金利推移

そしてQT(量的引き締め)も米国に比べ遅れてスタートしている事から、今後益々国債の売却が進むのは寧ろ欧州側となり、資産の規模は米国とは雲泥の差がありますが金利の下限値が安定するのは欧州に分が有るのではないでしょうか。
こちらに詳しく書かれています⇓ロイター通信より年末の記事です
ECB、利上げ幅0.5%に減速 来年3月から資産圧縮

あとがき

インフレ率の一時的な下降は米国も欧州でも見られていますが、米国では賃金の上昇(こちらで解説しています)、中古車販売数・中古車の金額上昇とまだインフレの収まり、寧ろコストプッシュインフレの傾向が強まり始めている感は否めません。

米国インフレ率推移


欧州インフレ率推移

けれども上記インフレ率推移を見ると米国よりもインフレ率が欧州は高く、元々高いという事もありますが、この元々高いインフレ率である欧州という事を忘れてはいけません。

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