見出し画像

障がい児の育児に余裕を持つためにできること

障がいを持つ子どもの日常を支えるために、もっとも大切なこと。
それは親の心に余裕があることなのではないかと思います。

疲れていたり感情的なると、穏やかな気持ちで子どもに関わったり、客観的な判断をすることはできません。

日常に「余裕」が必要だと考えるのは、それがあるかないかで愛情の伝わり方が変わったり、療育に関する判断が変わってしまうからです。


では余裕を持つためにはどのようなことができるのでしょう。

以前ポッドキャストで話したことや実際に自分が行ったことについて、少しお話しさせていただけたらと思います。




育児の余裕で思い浮かぶのは「心の余裕」なのではないでしょうか。

ちょっとした子どもの言動にイライラしてしまうなど、日常的に余裕のなさを実感しやすいのは心の余裕だと思います。

心の余裕のなさを
「わからないことに対する不安」
「タスクの多さによる疲労」
に分けて考えてみます。


「わからないことに対する不安」は子どもをどう育てたらいいのかわからない、子どもと自分の将来が予測できないといったことです。

健常者の育児と違い、障がい児の育児は予測が立たないことが普通で、どうしても手探りの状態になってしまいます。

将来がイメージできないので、心の中の不安を払拭できないように感じる人も少なくないのだと思います。


これらのことに対してできること。

それは障がい児の育児に対する理解を深めることです。


障がい児の育児について理解することで、育児場面でも「みんなこんな感じなのかな」と腑に落ちることが増え、少しの心の余裕を持つことができます。

僕自身はまわりに障がい児を育てている人がいなかったため、ひたすら書籍を読んでいました。

また担当のリハビリの人には子どもの特性や関わりの持ち方だけでなく、他の親はどのようにしているのかという情報まで教えてもらったことが、育児のイメージ作りに役立ったように思います。

一方、ポッドキャストのパートナーであるかくたさんは、障がい児を育てているママ友との付き合いの中で育児の具体的なイメージができたことが心の余裕に繋がったと言われていました。

育児への理解の深め方は人によって異なります。
なるべくラクで負担が少ない、自分なりの方法が見つかれば良いのではないでしょうか。




仕事や家事・育児など、やらないといけないことが多すぎる、といった場面に身に覚えがある人は多いのではないでしょうか。

障がい児の育児は健常児に比べて「タスクが多い育児」です。そのために親の日常はタスクが多く多忙になりがちになるのだと思います。

常に子どもに気を配らないといけない状況では、子どものことと同時に他のタスクも行うようになります。
デュアルタスク(2つのことを同時にする)はシングルタスクに比べるとどうしても効率が落ちてしまいます。


障がい児を育てる親の仕事は「やることが多くて集中しにくい」と言えるのです。

こんなときには
「家事や仕事に対するタスクの数を少なくする」
という方法と、
「質を下げる」
という方法を使います。


タスクを減らすために僕が最初に行ったことは断捨離です。
物が多いと片付けや掃除の手間がどうしても増えてしまうからです。

次に家事について見直しました。
ひとつの家事について最短の手数で最低ラインをクリアするための方法を考えていったのです。

例えば、掃除は週に1回だけ。

週末のお出かけ前に、床のものを全部上に上げて上げてルンバをかけて出発し、帰宅時にそのままクイックルワイパーをかける。
それ以上はしないと決めました。

料理の効率化も徹底しました。

お鍋にお湯を沸かした場合、卵とブロッコリーを同時に茹で、そのお湯を流用して小松菜とモヤシを茹でてナムルを作るといった具合です。

お弁当を作る時は、フライパンに張ったお湯で鮭の切り身と小松菜とソーセージを一緒に茹でて弁当箱に入れ込み完成といった具合です。

夕食のメインおかずの味付けは醤油→味噌→塩→トマトベースというルーティンを組み、週末はカレーかシチューと決め込むことで、考える手間を省きました。(家族はルーティンだと気づいていませんでした)

また自分の身の回りのことで決断疲れをしないようにも気をつけていました。
例えば毎日の着る服はユニフォームであると考え、手持ちの服でセットアップを作り、ルーティンで着ていました。


こんな具合に生活の中の「下げしろ」に目を向けて、とにかく抜けるところは抜いてしまっていました。

育児の余裕のためには「ラクこそ正義」という信念を持つくらいでもいいのかなと思います。


もちろん手の抜き方も人それぞれのスタイルがありますし、丁寧にすることが好きな人もいると思います。

1日にこなせるタスクの量は決まっているので、自身の価値観で取捨選択をして、クリエイティブに自分だけの育児スタイルを考えてみるのもいいのではないかと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?