アニメ「Blood+」をNetflixで全話見ました!

全50話、一気見しました!
再放送などで後半部分は見ていたのですが、沖縄やベトナム、ロシアでの話は正直あまりきちんと見ていなかったので、今回見られて良かったです。

やっぱり王子様キャラのソロモンが素敵です。どんなに苦しくても、小夜の前ではいつも騎士然としています。死ぬ時でさえ、その姿を晒すことなく、一人で死んでいきました。(アンシェルがそばにいましたけれど。)

ディーヴァは家族が欲しかったのですね。生まれた時から愛情を注がれることもなく、実験体として扱われてきた彼女も、子供を宿して初めてそういう感情が湧いてきます。

「家族の絆」はこの作品のテーマの一つです。血の繋がりだけが家族ではないこと、血の繋がりを超えて家族になれること、お互いに分かり合おうと努力すれば争う必要のないこと、そういったことをこの作品は伝えようとしています。

現に小夜は小夜の血に触れてディーヴァが結晶化していくのを「くっついて!」と駆け寄ります。そしてその瞬間ディーヴァも「小夜は家族だ」と気付きます。殺し合わなくても良かったのだと。

パート2の第23話で新聞記者の岡村昭宏が言った「物事の真実ってのを知り過ぎちまうと、何もしないか、何かをするか、どちらかを選ぶことになるんだな。」というセリフが印象に残っています。
そうなんですよね。自分一人頑張ってみたところでそんなに世界は変わらない。だから「何もしない」でいるか、それでも「何かをするか」。できれば「何もしない」より「何かをしていたい」と思います。

ディーヴァのシュヴァリエ、ネイサンが「翼手で満たされる世界はナンセンス」と言った言葉も、世の中の本質を突いていると思います。「人間」の立ち位置に「翼手」が取って替わるだけで、世界は何も変わらない。その意味では物語前半部分で争うことより話し合うことを提案していたソロモンの肩を持ちたいところです。

ディーヴァとの戦いではほとんど無力だった宮城(みやぐすく)カイですが、作品のテーマの一つ「お互いに分かり合う努力をする」ことの象徴として重要なキャラクターだと思います。父親のジョージと弟のリクをディーヴァたちに殺されたにもかかわらず、小夜が長い眠りに入ると小夜を見守り、ディーヴァの二人の娘を育てます。高校生でそこまでできるって人間出来すぎです。が、理想です。

「永遠の命」は人類のテーマの一つだと思いますが、この作品を見ると、ただ長く生きるのではなく、どう生きるか、どう生きたか、が問われるのだと感じました。

個人的には、アンジェラ・アキさんが歌う「This Love」とKさんが歌う「Brand New Map」のエンディング・テーマが心に響きます。

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