九月九日
夢の内容
私は引っ越しのための物件を選んでいた。とは言っても、そこに夫や子どもたちの姿はない。両親と姉がいた。もう、現実で顔を合わせることは殆ど無くなったのに、夢の中に現れるのはいつも見たくもない出生家族の姿ばかりである。「外装が可愛くないね」、土地条件の素晴らしい物件をその一言で突っぱねる夢の中の姉はいつまでもメルヘンなお姫様のようであった。そこにピアノがあるか。仕事用の机があるか。美しい景観があるか。私は車を運転しながら、”欲しいもの”を次々と口にする家族の会話をぼんやりと耳にする。「なおちゃん。その緑のワンピースに映えるから、バッグは赤にしなさい」ふと私の存在に気づいた母がなんの気なしに声をかけてきて、またひとつ私の選択肢を奪った。
自己解釈
私は出生家族の中では常に”認知されない”存在である。アダルト・チルドレンの役割で説明される用語を用いて表現すると”ロスト・ワン”にあたるような気がする。同時に”ケアテイカー”でもある。私が居なければ、誰も車を動かすことはない。出生家族は決して自主的には動いていかない。何も変わることはなく永遠にそこに居るのみだ。誰にも認められない役割を果たしながら、ただ一人その事実を客観的に見つめ、冷笑している自分がいた。私は未だに出生家族を見下しているのかもしれない。こういう夢は、自分の醜さに否応なしに気付かされるので、出来ればあまり見たくない。
読んでいる本
「生物と無生物のあいだ」福岡伸一
「新版 動的平衡〜生命はなぜそこに宿るのか」福岡伸一
明日は良い夢が見れるといいなあ~。。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?