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奄美大島にサーフィンしに行ったら素敵なコーヒー農園に出会った話

2023年2月中旬。ふと僕のメールアドレス宛にセール情報のメールが届く。送信元はピーチ航空。内容は
今だけ!成田ー奄美大島 片道2,000円〜

最初は「いつもやっているセールまたやるのかよ」ぐらいの気持ちだったが、なんか急に離島に行きたい欲が強まったので、見た数十分後には航空券買っていました。そんなこんなで2023年のGW前にふと思い立って5年ぶり2度目の奄美大島へ。目的はサーフィン。男一人旅5泊6日。

しまんちゅの優しさを感じる日々

都会に住んでると人がすれ違っても知っている人じゃない限り挨拶なんてしない。いや知らない人に挨拶なんてしたことない。
湘南でサーフィンしてても海の上で挨拶なんてしたことない。

でも、奄美に来てそこら辺を歩いているおじいちゃんとかおばあちゃん、小学生ですら挨拶してくれる(返してくれる)
なんてことじゃないけど、挨拶は気持ち良いもの。ローカルのサーファーの方と挨拶交わすだけでやりやすくなる。

コミュニケーションの入り口として大切なことに改めて気づきました。

最終日前日にコーヒー農園を訪ねてみた

この旅で、機会があったら体験したいと思っていたのがコーヒー農園を訪ねること。
そもそもの話だが、コーヒーは、赤道をはさんだ北緯25度のエリアに広がる「コーヒーベルト」と呼ばれる地域で生産・輸出されている。コーヒーの栽培には、肥えた水はけのよい土壌と、年間を通じて平均した気温・降水量が必要なのでこの条件に当てはまる地域は日本だと鹿児島の離島や沖縄(離島含む)ぐらいしかない。

そんな限られた条件の中で、奄美大島にコーヒー農園ないかな〜とググってみたら出てきたので、早速農園の方にインスタでDMをしてみたらなんと翌日に受け入れてくれることに。コーヒーのピッキングやコーヒーチェリーの皮を剥がしたり、ピッキングの仕事を体験させていただいた。

コーヒーチェリーのピッキングの様子
収穫したコーヒーチェリーを水洗処理で外皮を剥がす工程
剥がれたコーヒーチェリーの外皮
不良豆の選別作業後に乾燥

実は私、学生時代に少しばかりスターバックスで働いたことがありコーヒーに関する浅い知識は少しだけ持っていた。だけど、収穫から生豆になる工程は実際に見たことはなかったし、コーヒーチェリーの果肉が食べれることも知らなかった。。。

コーヒーチェリーは、生豆だけでなく果肉も再利用されているようでカスカラティー(コーヒーチェリーティー)としても美味しく飲める。果肉を食べてみたら、甘かったのでティーにしたら飲みやすいかも。
(ちなみにコーヒーの花はジャスミンの香り)
とまぁ、捨てるところがない良いサイクルになっているなと感じました。

市場価格や生産量など

みなさんが普段よく飲むコーヒーはおそらくブラジルやケニア、インドネシアなどコーヒー生産量が多い国のコーヒーだろう。つまり、生産量が多く流通量も多いので、市場価格としては相対的に安くなる。

日本原産のコーヒー豆はほとんど市場に流通しておらず、たぶん飲んだことがある人はほとんどいないでしょう。

一般的なコーヒーの価格は場所にもよるが、カフェで飲むとおそらく400-700円ぐらいが相場で、日本産のコーヒー豆はおそらく店頭に出すなら1,000円ぐらいでないと採算が合わないぐらい希少かつ生産量が少ない。 
ちなみに、奄美原産のコーヒーの提供は希少なのでほとんどなくブレンドとして提供されることが多い。なぜならシングルオリジンで提供すると一杯のコーヒーが1,000円超えなので、普通の人の感覚だとなかなか手を出すづらくなるからです。

今回お世話になった栄農園さん。オーナー夫妻には感謝です。お土産にコーヒーチェリーと栽培している島バナナまでいただいてしまった。3時間ぐらいしか働いてないのにランチまでご馳走になりお世話になりっぱしでした。
本当にありがとうございました。

国産コーヒーとビジネスについて

記載の通り、国産コーヒーの流通量はほとんどなく、卸売するとなるといわゆるスペシャリティーコーヒーの10倍以上の価格になるそうだ。その理由は体験してみて分かったのだが、ただでさえ収穫量が少ない上に、1kgのコーヒーチェリーを手摘みで収穫しても実際に生豆として残るのは1割ほど。収穫から生豆になる工程で時間にして数時間、さらに乾燥の時間も含めると相当な時間を要する。収穫量が多く、広大な敷地を要するブラジルなどの国は機械摘みとなるので、価格差が如実に現れるのは当然だと理解しました。

また、生産量が少ないが上にコーヒーの苗木が育つのにも数年かかるとお話を伺ったので、苗木を地道に育てて販売するビジネスも日本だと成り立ちそう。(ただし、離島から本土への輸送費などで初期費用は結構かかる)
また離島との生育環境が異なるので、必ずしもちゃんと育たないリスクもありそう。

いずれにしろコーヒー農園のビジネスは戦略によってはいろいろ横展開できるので、初期投資と時間はかかるが、参入障壁が高く利益率が高いビジネスだと思いました。

さいごに

世界一周から帰国して5年が経つけど、離島の一人旅はそれ以来だった。家族と来る方が100倍楽しいのは分かっているけど、自分だけの時間を違った場所で過ごす行為は、日常から一旦離れる意味でも大事だと再認識した。

サーフィン好きすぎて熊本から移住したお兄さんや葉山から移住したシェフのお兄さんにも出会ったけど、結局自分がしたいと思ったこと、感じたように生きればそれで良いなと。

自分で決めたことは失敗しても後悔しないし、人生いつ終わるか分からないから。人生戦略は大事だけど、直感で動く彼らの姿を見てそんなことを感じた旅だった。

END

奄美大島の秘境スポット嘉徳海岸。ユネスコの世界自然遺産に指定された秘境

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