見出し画像

クラファンって身内でお金が回ってるだけじゃないの?と聞かれるので考えてみた。

FAAVO名古屋栄も段々と面白いプロジェクトが集まりだして、プラットフォーム・キュレーター側にいる僕たちも経験値が上がってきました。そこで初めて見えてくることもあります。

今回は、クラウドファンディングをあまりよく思わない人や、無理に支援をお願いされてしまった人が抱く感情、「クラファンって身内でお金が回ってるだけじゃないの?」ということに対しての僕の意見を書いてみたいと思います。

クラウドファンディングが担う3つの役割

僕個人の感覚ですが、クラウドファンディングの役割は3つあると思っています。

1. 将来的な良いコンテンツを育てる
2. 質の良いコンテンツを広く知らせる
3. コミュニティの創造と醸成、昇華

この3つですね。1はプロジェクトやプロジェクトオーナーの「これから」を応援すること。つまり未来への投資です。2は既に完成されたプロダクトやサービスを広く知らせ、必要な人へと届けること。これは現在の消費行動を促進させることになります。そして3番目。コミュニティの創造・醸成・昇華を促進させる。これが実はとても価値のあることなのでは?と思っています。

「地縁」と「知縁」支援をし合うことで生まれる価値

僕はCAMPFIREのエリアパートナーとして名古屋圏のプラットフォームのキャリアをスタートしましたが、事業買収により一転FAAVOとして再スタートすることに。そこでFAAVOの理念もインストールすることになるのですが、FAAVOは『地域の「らしさ」を誰もが楽しめる社会をつくる』というメッセージを掲げています。目線は「ローカル」で、そこを盛り上げましょうという文脈と読むことができます。

地元のプロジェクトを地元が応援する。地元のプロジェクトを、地元を離れてしまった人でも応援することで関われる。そんなローカルに対して「関わりしろ」を作ることがFAAVOのミッションなんだろうな、と理解しています。また、一方で全く縁のなかった人もパトロンになることができる。純粋に「いいな」と思ったら支援し、関わることができます。僕はこれらの事象を、前者を「地(local)縁」、後者を「知(knowledge)縁」と呼んでいます。

この2つの縁でお金が集まる。循環する。ここに「サービスを提供する・される」という関係以上のものが生まれるのがクラウドファンディングだと感じています。多くのプロジェクトを見ていると、良いプロジェクトをほどそう感じるのです。

クラウドファンディングはコミュニケーションを創りコミュニティを産み、そしてお金は次のプレイヤーへまわっていく

以前、CAMPFIREの代表の家入くんがtwitterでこんなことをつぶやいていました。

このエピソードが本当かどうか僕はわかりませんが、内容は「なるほど」と納得するものでした。「どうせ身内同士でお金がまわってるんでしょ」に対する最高の回答がこれだな、と。そもそもお金はまわるものなんですよ。それをどこにどうまわしていくか。それによって産み出す価値が変わってくる、ということなんだと思います。その中で身内でお金がまわった時の価値というのが、「コミュニケーションが創られ」「コミュニティとなり」「次のプレイヤーへお金がまわる」という循環なんだと思います。

お金が次のプレイヤーにまわっていくということはどういうことなのか。それは、あらたなチャレンジがマチに生まれるということを意味しています。そうして(失敗も含め)多くのチャレンジが次々と生まれていく。コミュニケーション→コミュニティ→次のプレイヤーという循環が、螺旋階段のように回りながら昇華していく。一見ただその場に留まっているように見えるかもしれませんが、それは確実に上昇しているわけですね。FAAVO名古屋栄として、これを作っていきたいと考えています。

「以前に○○さんに助けてもらったから、今度はこちらが支援しなきゃなぁ」そんな会話が生まれるマチって実は良いマチなのでは、と思っています。もちろん「知縁」もありますので、単位はマチだけではなく「カテゴリ」でも構いません。近くにいても離れていても仲間。クラウドファンディングは「身内でお金をまわす」ことにこそ価値があると思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?