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ただ、「そこ」にある 1

さて、初めての有料記事になる
理由はもちろん、自身の体験をお金に換えたいという
いわゆる「コンテンツ販売」をしたいからだが
もう一つ理由がある
閲覧注意のためだ
今日から書いていくものはおよそまともに見れたものじゃない
一人の人間が死に触れ、死を考え、自殺を図り、情けなくも生き延びてしまい
アルコール依存に陥り、入院を繰り返し
徹底的に社会から省かれ
一人になるまでの話だから
基本的に胸糞悪い感情しか得られないだろう

しかし、だからこそ見えてきた世界がある
失い続け、全ての望みを絶たれ、文字通り絶望した先にこそ
私にとっての救いがあった

これを開くのはどんな人物なのだろうか
自分より下を見たい人だろうか
可哀そうだと考える人だろうか
それとも藁にも縋る想いなのだろうか
私には分からない
あなたはこの先に、何を見出すのだろうか?

それじゃあ世にもつまらない自分語りを始めよう
私が自殺を失敗するまでの話だ

幼い頃

至って普通の家庭に生まれ、至って普通に育った
両親の若気の至りで私は作られ
殺意の声に祝福されて私は産まれた
散々堕ろせと言われて産まれたのに、
産まれたら産まれたで可愛くなったらしい
産まれた後はたいそう可愛がられたそうだ

私はそのことを今でも気持ち悪い話だと感じる
今だからこそだろうか
結局その事実は私が家庭を持たないと決意する根源であるように感じる

死に触れた時

私が死という概念について考えるようになったのは
弟の死がきっかけだろう
私が10歳になるかならないか…
弟は小学校にも上がることが出来なかった
理由も分からず、泣いていたことを覚えている
それからなのかもしれない
私が死に憑りつかれるようになったのは

人の命は終わる
死を忘れるな
このことは私の心に深く刻まれた
そして死について考える時間が増えていった
思えば小学校の頃から
私は長く生きることを拒否していた
いつか死ぬのなら、年寄になる前に終わらせたい
これは今でも私が思うところだ

中学に上がるころには完全に憑りつかれていた
日々死ぬことを思っていた
その頃には両親は離婚していた
原因は…母の不貞だ
ここにも私の家庭を持ちたくない理由がある
人は必ず裏切る
これもまた私に深く刻まれた出来事だろう
おかげさまで私はここまで家庭を持たずにいることが出来た
そこに関しては感謝しかない

私の自傷癖の始まりは、母だろう
リストカットは日常の中にあった
気が付いたら私の手首には
いまだ傷跡が残っている程度に
自傷を楽しんでいた
オーバードーズも繰り返したが、きちんと勉強した上で
かろうじて病院に行かなくても済む程度に抑えていた
薬、アルコール、自傷、刃物、自殺の方法、
様々なことに詳しくなっていった
幸か不幸か情報社会の真っただ中にいたから
知ることは簡単だった

死への渇望

生きていたくなかった
ただそのことに、いつからか囚われていた
そう
死にたいんじゃない
生きていたくなかった
何一つ、信じられるものが無かった
死ぬことにひたすら憧れた
恋だったのかもしれない
不謹慎ではあるが、弟をひどく羨んだ
こんな世界を生きなくていいなんて
そう考えていた

死んで良かったなんて思わない
産まれてこなければ良かったとしか思わない
もちろん私も含めて
産まれてさえ来なければ
私の後悔らしい後悔といえば、産まれてきたことだろう
私は産まれながらに世界を呪っているのかもしれない
産まれること以上の絶望などありはしない
この世界は絶望に包まれているのだから
産まれてきた時点で、終わっている
死へと向かうしかない

死ぬことが決まっているのなら
なぜ産まれる必要がある?
なぜ苦しむ必要がある?
考えれば考えるほどに、私の心は壊れていった
本来生物が持っているであろう生への渇望を
私は全て死に向けたのだ

搾取される人生の始まり

そんな中でもかろうじて生きていくために
高校卒業してすぐに働き始めた
その頃にはすでに自分の人生に何の価値も見いだせていなかった
どうせ消えるだけの命なら、使いつぶそう
すぐに働き、お金を残し、さっさと死のう
そう考えていた
それ以外にやりたいコトなんて何もなかった
むしろそれですら…生きるには値しなかった

就職したのはとある飲食店だ
今でも大変だが、当時の飲食業界はまさにブラック
今でこそブラック企業なんて名前が使われているが、それ以前の事だ
飲食業界はキツイ
ただそう言われていただけだった
私は社会を舐めていたんだろう
まぁそれなりにきつかった
16時間労働
時給に換算すれば300円台
幸い寮があったけど、帰れないことが当たり前
職場近くの休憩所と呼ばれいているマンションの一室で、日々寝泊まりしていた

元々病んでいる人間がそんなところで頑張れるわけもなく
私は徐々に壊れていった
手首の傷は増え、未成年にも関わらずアルコールに溺れる日々
その頃から私の病気は進行していたのかもしれない
後に私はアルコール依存症となる

そんなある日、私は仕事に行かないという選択を取った
特に何も考えず、薬局で薬を買い、ウイスキーを1瓶購入して自室に戻った

限界だったのだろう
オーバードーズだ
薬をウイスキーで流し込み、麻痺した脳に叩きつけるように手首を切った
もうその時の記憶は無いが
後から自室を見た時はそれはひどい有様だった
ウイスキーは見事に飲み干され
薬の残骸が散乱し
布団の上は血まみれ
枕はズタズタに切り裂かれていた
…私の暴走っぷりが伺える

私の記憶にあることではなく
聞いた話ではあるが
私はそのまま集中治療室に運ばれ
それなりに生死の境をさ迷っていたらしい
結局はこうして生き恥をさらしているのだから
人間と言う物は存外頑丈に出来ているらしい

当然仕事を続けることなど出来ない私は
母に連れられるままに実家に帰ることになった
就職して僅か半年の出来事だ

一度転落したものをこの社会は助けてはくれない
その後私は各地を転々とすることになる
コンビニ、リサイクルショップ、果ては夜のお店
居酒屋、バー、アダルトショップ
様々なアルバイトをした
もう履歴書には書ききれない
これらの経験は私に仕事とは何か?
ということを考えるための糧になっている…かもしれない
実際疑わしいところだ
結論としては、労働はクソである
と言うことにしかたどり着けなかったのだから

アルコールに塗りつぶされていく

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