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歯列矯正にっき

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大人の歯列矯正備忘録~18.ブラケット装置からの晴れやかなる卒業

大人の歯列矯正備忘録~18.ブラケット装置からの晴れやかなる卒業

お久しぶりですね、私の前歯たちよ……。

2週続けて来院できる日をあらかじめ設定して、いざワイヤーを外す日がやってきた。歯医者へ行く前の歯ブラシタイムで、改めて自分最後になるワイヤーに囲まれた歯と対峙する。
ブラケットの上下を小刻みにブラッシングすることも、小さな輪ゴムを歯の上下に引っかけることも、これが最後。
なんとなく感慨深いものを感じながら支度をして、クリニックへと向かった。

いつものよう

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大人の歯列矯正備忘録〜17.ついにカウントダウン開始!

時は令和5年、2023年だ。
私が矯正装置をつけてから丸2年が経過している。
順調にいって1年半という話だったし、一時はそれを少し上回るかと思われたときもあったけれど、結論からいって2年と少しが経過した。

しかし、ブラケット装置をはずす段取りが決まった。もうそれはゴールが決まったというか優勝がみえたも同然の心持ちだ。
この、鏡で見ても歯の裏側を舌先で滑らせてもわかるほどに見違えた歯の並びたちが、

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大人の歯列矯正備忘録~15.停滞期

大人の歯列矯正備忘録~15.停滞期

細い細い針金を、きゅきゅーっとのばしてねじって、輪ゴムを引っかける取っかかりをつくる流れになって半年。

毎月、同じところをぐるぐるしているような気がしてきた。

1年と3か月が過ぎた頃、概ね動かしたい歯はいい位置に落ち着きましたね、と言われた。
ワイヤーもそろそろ外せそうですね、とも。

最初の説明でも、ワイヤーブラケットの期間は1年半~2年ほど。年齢のこともあるし(骨が出来上がって何年も経過し

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大人の歯列矯正備忘録~14.高度な手技が生み出したハンニバル

大人の歯列矯正備忘録~14.高度な手技が生み出したハンニバル

ワイヤー生活にめどがついたと思ってから、数か月。
ひと月ごとの調整で、まだまだ新しい展開が待っていた。

新しいワイヤーをつけたら、小さな小さな輪ゴムで歯とブラケット器具とワイヤーとを固定するのに、その日は初めての感触が訪れた。

ほっそい針金がきゅいーっと私の鼻先に向かって伸びている。
一瞬だけ見えた針金と、唇に触れる感触でそう感じているだけで、実際にどうなっているのかは見えていない。
でも、き

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大人の歯列矯正備忘録~~13.ミニのこ登場

気づけばワイヤー生活も1年を優に越えて、あんなにまめまめしく歯みがきに勤しんでいたのに、仕事の忙しさにかこつけて普通の歯ブラシだけで終わっている日々……

あのドキドキしていた日々、そもそも矯正を始めるまでに悩んだ年月はどこへ消えてしまったのか(いや、消えはせず過去に流れただけなのだが)

そんな怠い時期、というか目に見える進展が少なくなってきたところに新たな治療が登場した。
「薄くて小さなノコギ

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大人の歯列矯正備忘録〜12.食べ物に敏感に

大人の歯列矯正備忘録〜12.食べ物に敏感に

矯正の痛みはある程度きたら落ちつくものと知ってから、食べられないものの線引はせずに、なんでも食べているけれど。
矯正をはじめてから、なんとなく避けようとしている食べ物はある。

避ける理由は2つあって、ブラケット装置が割れたり取れたりしたら嫌だから、という器具への影響による理由と、食べたものがブラケットやらワイヤーやら歯のすき間に入り込んだりして、歯みがきしんどい……ていう理由。

ブラケットへの

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大人の歯列矯正備忘録11~山場を越えた

ブラケットをつけてから丸一年。
今回のワイヤー交換と調整が済んで、一通り口の中を見回した先生から、「目指していた形への大まかな移動は、ほぼ完了したといえそうですね」と。

お、おぉ?そうなんですね?
突然のヤマ場越えのお知らせに驚きが先行してしまい、リアクションできず。
帰宅してから、じわじわと、そのことに安堵感がわいてきた。

矯正のために専門の歯科医を訪ねて、やるかどうか迷って、数年悩んで決断

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大人の歯列矯正備忘録〜10.ついに下の歯へ

半年以上かけてようやく重なり合っていた歯がお目見えし、それを前へどうぞと引っ張り出したかと思いきや、さらなる展開は『下の歯』への着手であった。

正直なところ、心の整理が追いつかない。
ここまでドラスティックに……(知ったかぶりして使ったけど、ちょこっと意味が違う感)、新しいフェーズに展開するには数ヶ月ごとなのかと思ってきてたから、トントンっといくとは予想していなかった。

いざつけられた下の歯列

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大人の歯列矯正備忘録⑨〜次の段階へ

大きく動いたなぁと思ってから、しばらくバタバタして写真でちゃんと見比べていなかったけれど、日々鏡で見ていたイメージよりもぐっと動いていた。

その結果、隠れて後ろ側に重なっていた歯を、他の歯と整列させる段階へと進んだ。
これまで隠れて見えていなかった歯に、半年以上が経過してブラケットがつき、ついにワイヤーが引っ掛けられた。

しかし、この新たな展開が、また食事の苦しみになってしまった。
上と下の歯

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大人の歯列矯正備忘録~③時間が経過したものの

始まった当初は、自分の口腔すべてが崩壊しそうなギリギリとした痛みがずっと続いていたのに、時間が経つにつれて痛みは引いて、口の中の異物感はけして消えないものの、まあ何とか同居しているといったところ。

1ヶ月の調整日を迎え、調整のたびにまた痛みがやってくると聞いていたので、「しばらくおかゆとうどんかな」と覚悟していたのに。
調整を終えてみたら、あまり痛みはなかった。年末年始を控えて、やさしめだったの

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大人の歯列矯正備忘録~②口の中には孫悟空

ついに、やっと始まった矯正。
孫悟空に例えたのは、頭につけられた金の輪っかのごとく、歯がギリギリと締め付けられる感じがして、それはもう24時間休まずに続いていて、上顎が崩壊するかと思うほどだったから。

ブラケット装置とワイヤー装着から数日経過し、ようやく痛みは食事のときだけに収まった。

2本の抜歯を経て、いざ器具の装着へ。
歯の1つ1つにワイヤーを通す小さな碍子のよつなものを取り付ける。奥歯が

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大人の歯列矯正備忘録~④ほっぺた戦線

矯正の装置をつけて、口内炎ができるだろうなと心配があったけれど、傷ができたかもと思ったら即薬を塗ることで、痛々しい口内炎にはまだ見舞われずに済んでいる。

最初の説明を聞いて、初めてわかったことといえば、ワイヤーの端のこと。
ワイヤーがまっすぐになろうとして歯が動き、その移動するにつれてワイヤーの端が少しずつ装置から出ていくという。構造を知れば至極納得のことなれど、端が飛び出てきたらチクチクとほっ

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大人の歯列矯正備忘録~①清水の舞台から飛び降りたものの

矯正は何年も前にかかりつけ歯科医に勧められ、お金とか人生設計とか、いろいろ理由をつけて先延ばしてきたもの。
それをえいやっ!と覚悟を決めたのが2年前くらい?
なのに、「では虫歯をまずは治しましょう。虫歯ゼロにしないと始められないから」と、矯正できる状態までに月日が経過し……

そのうちにコロナ禍がやってきて、日頃行かない場所へ出向くことが憚られてまた微妙に延期しつつ、やっと一時落ち着きかけた初夏に

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大人の歯列矯正備忘録~⑤白から黒へ

2回目の調整へ。
1回目の調整のあとに年末年始を挟んでしまうから、緊急時にも病院がやっていないドキドキを抱えつつ、お雑煮のお餅はサイコロよりも小さく切って、おそるおそる食べた。

はじめての調整後の痛みもなかったし、案外いけるかも~と少しの余裕も生まれていたが、2回目の調整のあとは、また器具のついた歯全体がミシミシと軋むように痛みが出てしまった。
でも、これも数日で収まることを経験していたから、さ

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