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【地方移住】山奥古民家で春の訪れを感じた一番の出来事は

 今週(2/19)の始めは暖かいことが本当に多くて、雪もたくさん解けてこどもたちもスノーブーツからスニーカーに履き替えて保育園に通っていた。

 雪がどんどん解けるので、一日一日で風景が様変わりしていく。1年でこんなに1日単位で風景が変わるのは雪解けか桜が咲くシーズンだけではなかろうか、とも思っていた。

 家の前の畑も雪のせいでどこに埋まっているかわからなくなっていた雪下白菜、ネギ、キャベツ、大根が頭を出してきた。
 お~君たちここにいたんだね、雪の中でよく頑張ったね~美味しく食べよう!と思ったその日に我が家のプチ事件が起きた。

 午後は日差しが入る我が家なので家の外ももちろん暖かい。家ネコズも午後になると散歩やトイレに縁側から家を飛び出す。
 クロネコの方が出たがっていたので「今開けるよ~」とがらっと縁側の窓を開けると…

 サルが縁側のすぐそばを横切っていたのである。多分四足歩行だったのだけれど、片手に何かを持ってむしゃむしゃしている姿はまるで人間。二足歩行にも見えた。

 びっくりして私もクロネコも固まったまま数秒たったけれど、はっと我に返って
「こらー!」
「なに人んち横切ってんのよ~!」
と叫んだけれど驚く様子も逃げる様子も見せずのそのそと家の横の雑木林に去っていった。

 玄関から私が飛び出すと、さらに数頭のサルが(おそらく家族)木に登って去っていくところだった。

 「…春だな」とつぶやいたのは言うまでもない。雪が溶けて姿が見えるようになった野菜を山から下りてきたサルが狙っているのである。冬の間も家の裏や道端でサルは見かけていたけれど家のそばには来ていなかった。

 それが野菜があると分かったとたん不法侵入し放題。ちょっとちょっと去年夏野菜を守るために必死だったあの日々がもう始まるの?去年の夏ほど「もう動物園に行ってサル見ても喜ばない!」と決意したことはなかったのに。

 そもそも我が家がある集落は人よりサルが多いところ。そのことを真冬の間は忘れていた。また動物たちの不法侵入に備えることから春は始まる。

 もうちょっと情緒がある春のスタートであってほしいと思うのは山奥に住んでいる酔狂の醍醐味かもしれない。

 それにしても週末でまた雪が降り、気温も風景も生活も一気に冬に逆戻りしてしまった。それでもサルには油断できない。今が一番中途半端な春になって冬に戻った季節である。


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