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ビバリウム

「 世にも奇妙なビバリウム 」

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◎観終わった後の咀嚼が難しい映画

観終わった後、モヤモヤさまぁ~ず感で頭がいっぱいになるだろう。
今まで何を観ていたのか、この映画のメッセージはなんなんだろうか、作品を咀嚼しようにも、味も形もよく分からずじまい。口に残るのは”奇妙さ”だけ。しかしこの何とも言えない感じ、どこか覚えがあった。そう、昨年公開のアリ・アスター監督「ミッドサマー」だ。あのイカレ腐った闇鍋映画も観終わった後に、何を観せられていたんだと頭が機能停止したのを覚えてる。
ミッドサマー好きな人はビバリウムもきっと好きなんではないだろうか。
完全に好き嫌い別れる”パクチー映画”であり、観るか観ないかはあなた次第ですとあなたの関暁夫に聞いてみてはいかがだろうか。
私はというと正直言って、全然ハマらなかったが。笑

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◎皮肉100%の現代社会ハンバーグ

そんな中でもなんとかくみ取ったテーマは、”子育て”、”人生の意義”、”人間の存在理由”。
同じような一日を繰り返す日々の中で、なにか自分だけの生きがいを、ペーストされた毎日を生きる理由を求める、そんな意外といろんな人たちに当てはまる、漠然とだけど誰もが心のどこかで思っているようなことをこの映画は世界観で不気味に描いている。
生きがいとして掘っていた穴が、実は自分たちの墓穴を掘っていたという皮肉、自分の子供なのに何を考えているのか分からない感じを、カッコウの習性のように捉えて子育てを皮肉ってるあたり、そういったいやらしいけど痛いとこついてくる感じも、監督のセンスと腹黒さを感じた。
この映画に出てくる新興住宅地ヨンダーは現代社会の縮図。それを悪魔的に誇張しているのがこの映画。
パンフレットを読んでようやっと咀嚼できた。

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「世にも奇妙な物語」だったり、Netflixで人気配信中の「ブラック・ミラー」だったり、どこか都市伝説じみた奇妙で、不気味で、社会風刺強めのサイコスリラー映画でした。

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