見出し画像

whyを語れ!

リーダーに求められる要素の1つに「whyを語る」が入っていると私は感じています。もちろん他にもたくさんの要素があると思います。ただその中でもこれが一番必要な要素ではないかと思い、今回書きました。

whyには2パターンあり、1つは「組織・コミュニティー」の中でのwhy、2つ目は「個人」としてのwhyです。

「組織」「個人」の2つの視点からwhyを語れると自分が今後辿りたい道が見えてきます。私にもやっと見えてきたように思います。

例えば、起業家がVCに対してプレゼンをするときに自分の事業内容を10秒でしゃべれないいけないと聞いたことがあります。つまりWHYを含んだコアメッセージをしっかり10秒で説明しないといけないことになります。かなり厳しくないでしょうか。他社との差別化も含んで、どのような事業をし、どのような思いで行う事業なのか。

それを突き詰めて考えなければなりません。

<組織のWHY>

例えば、最近よく話がでるGAFAのビジョンをみていきましょう。ここに組織のWHYが隠れているように思います。ついでにGAFAのビジョンの下に紐づくルールやバリューも書きます。

■Google:世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること。

※Googleはビジョンの下に10の掲げるルールがあります。(ミッションではない)

Googleが掲げる10の事実
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
2. 1つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3. 遅いより速いほうがいい。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10.「すばらしい」では足りない。

■Apple:テクノロジーを介して何百万人もの人の生活を変える(improve the lives of millions of people through technology)

もはや、すでに何百人どころか何億人かわからないくらいのライフスタイルを変えたと思われます。ビジョンが実現できている状態ではないでしょうか。

■Facebook:コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現すること(bring the world closer together)

フェイスブックやインスタはまさにbring the world closer togetherを実現しています。この2つのサービスは遠く離れた友人や親族、知人を近づけているように感じます。

※Facebookでは5つのコアバリューがあります。

(1)影響を見据える
(2)素早い行動
(3)大胆になること
(4)オープンであること
(5)ソーシャルバリューを確立する

■Amazon:地球上で最もお客様を大切にする企業であること

※Amazonは他にリーダーが取るべき14行動規範を定義しています

■ Customer Obsession- カスタマーを起点に考え行動する。
■ Ownership- 自分のチームだけでなく、会社全体のために行動する。
■ Invent and Simplify- 革新と創造を求め、常にシンプルな方法を模索する。
■ Are Right, A Lot- 強い判断力と経験に裏打ちされた直感を備え、正しい判断を行う。
■ Learn and Be Curious- 常に学び、自分自身を向上させ続ける。
■ Hire and Develop The Best- 優れた才能を持つ人材を見極め、組織全体のために進んで人材を活用する。
■ Insist on the Highest Standards- 常に高い水準を追求する。
■ Think Big- 大胆な方針と方向性をつくり、示す。
■ Bias for Action- スピードを重視し、まず行動する。
■ Frugality- 倹約し、より少ないリソースでより多くのことを実現する。
■ Earn Trust- 注意深く耳を傾け、率直に話すことで信頼を得る。
■ Dive Deep- 常に各業務に気を配り、詳細も認識する。
■ Have Backbone; Disagree and Commit- 信念を持つ。賛成できない場合には異議を唱える。しかし決定されたら、全面的にコミットして取り組む。
■ Deliver Results- 実行し、結果を出す。”


この4つのビジョンはかなり有名なものです。何がすごいのかと言うと、基本的にGAFAに所属する社員はそれぞれの自社のビジョンを元に本気で動いているところです。自分なりに組織のビジョンを噛み砕き、言語化できる方が大半です。それが組織のwhyを伝えられるようになるということです。

組織のミッションを自分ごととして捉えている状態です。もしくは仕事を進める軸を、自然にビジョンと照らし合わせて動けている状態です。

皆さんは自社のビジョンを語れることができるでしょうか。また自分なりの言葉として解釈して伝えられるでしょうか。それができないと組織のWHYではなく、HOWでしか行動できていないかもしれません。

それぞれの会社のバリューやリーダーシップの定義も似ていて学べる部分がたくさんあります。「遅いより、速い方がいい」「スーツなくても真剣に仕事はできる」「大胆にやろう」などなど、とても大好きです。日本で言うメルカリのバリューにも似ている価値観だと思います。

メルカリ:

Go Bold: 大胆にやろう
世の中にインパクトを与える多くのイノベーションを生み出します。破壊的創造を目指し大胆にチャレンジし、数多くの失敗から学んでいきます。
All for One 全ては成功のために
メンバーの力を結集してチームで最高のプロダクトを創ります。チームはどのような成果をあげており、それに個人としてどのように貢献しているかというチームワークを非常に重視しています。
Be Professional :プロフェッショナルであれ
メルカリは卓越した能力を持った個人が考え抜きベストを尽くす組織です。メンバーは常にオーナーシップを持って自由闊達に仕事をし、専門的能力をレベルアップしていきます。

以上が組織のWHYと言ってもいいと思います。このような共通の価値観を持った上で行動できていることが組織の一体感を産んでいる理由です。

<個人のWHY>

次は個人のWHYになります。個人のWHYが定義できている人はどのくらいいるのでしょうか。組織のWHYは語れても、個人のWHYは?と聞かれたらどもってしまう方もいるのではないでしょうか。

私は答えられない時期が長くありました。

個人としてどこに向かっていきたいのかということに繋がってくることです。ただ、これはすぐに決めるものでも、決まるものでもありません。常に自分問いかけ、考え、試行錯誤して構築するものだと思います。

また個人のWHYは変わり続けていって、いいと思っています。個人のWHYは1つずつやり切って消費していくものです。

注意するべき点はやり切らないで、次に進むことです。やりきりがないと学びがなく、ズルズル引きずったまま次の段階にいってしまいます。一旦考えたものは限界まで進めてみることが重要です。

私の場合も同じでした。私は自分の失敗経験から自分の今後やりたいことを決めていくプロセスをとります。同じような失敗を踏む人を減らしたい。いきいきして自分の人生を歩める社会を作りたいと思っています。

世の中のメディアがもたらす「こうあるべき」「金持ち最高!」「タワマン素敵!」など、勝手に社会が作り上げた「こうあるべき論」ではなく、自分にあったこうありたい論を見つけることがとてもいいと思います。そっちの方が数倍素敵です。周りの情報を得て学びながらも、本当に自分が求めるものは何か問い続けることが大切です。

もちろんこれにゴールはなく、常に考えていると疲れるものでもあるため、ある一定の期間ごとに考えると良いと思っています。

最終的に組織のWHYと個人のWHYが重なっていくと、楽しくなっていきます。組織に所属する時間は人生の中でかなりの時間を締めます。その重なりが多ければ多いほど、とても強い力を発揮できるはずだと私は思います。

WHYを語れでした。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?