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ポエム「狩り駆られ(かりかられ)」

体のラインが強調される赤のワンピース
それよりも鮮やかな赤を乗せて少し開いた唇が艶めかしい
幻想的ともいえるゴールドのシャンパンがその唇から
彼女の体の中に吸い込まれていく

どうしても目が離せない僕は
肉食動物に睨まれたうさぎのよう
彼女と目が合った
自信に満ちたほほえみ
この子の魅力につかまったらダメだ
僕の中のうさぎが警告する

でも、もう逃げられない
僕のうさぎを押しのけて何か抑えきれない感情が
僕の脳内を支配し始める

彼女に声をかけたい
声をかけなくちゃ

無意識の淀みに飲まれ
一歩踏み出したとたん
彼女は人の輪の中に
スッと隠れて消えてしまった

どこにいる?
周りを見渡しても見つからない

今度はうさぎは彼女の方
僕はライオン
獲物を逃した狩りの下手なライオン

あぁ、夢だったのか?
彼女は本当に存在していたんだろうか?

僕は広大なサバンナで
一人、迷子になった

(終わり)



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ポエマーになりました(笑)
大都会のどこかのパーティー会場で
こんなやり取りが繰り広げられていたら??という妄想です。

田舎人からしたら、憧れの大都会☆

こんなパーチ―行ったことないですから~^^

ウサギ年ということで、うさぎをところどころに散りばめてみました。

詩を作るのは難しいなぁと書いていてつくづく思うと同時に、よく読ませていただく創作詩の作り手さんの凄さを改めて感じます。
詩は無駄な言葉は省きたいし、必要な言葉は加えたいし、言葉の組み合わせで何乗にも良くなるし、意外な言葉の組み合わせはストーリーの流れが変わっていろんな感情が分割される感じで、
何が言いたいかって、詩の創作は四則演算だなぁと。(四則演算って言いたかっただけ!)

今度はショートストーリーでちょっとした物語をまた紡ぎ出せたらいいなと思います。

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