だから年末ジャンボ
海に来て自撮りに明け暮れる少女 巨船は疾うに姿を消した
遅れ沸く怒りが恥ずい諦めたはずだったもの波よ浚って
昼も夜もいっしょに食べて家族って感じが少し出てきてまたね
ひとのために怒ったことがあったかを思い出せずに握り込む指
意味なんか求めてないで昼休みあなたがよけた揚げ茄子を食む
頑張れ!ってふざけていうから伝われよ今年は空が澄んでたらしい
あまりにもきれいに畳んでしまうからもうお別れのような気になる
誰のことも恨まずひっそり過ごしたい年末ジャンボで億を当てたい
従業員駐輪場から「今日の雲すごすぎやん」って、いいねそのまま
(2020年11月、まだ足は着く)
「蝉時雨」みたいな言葉を発明するまで続けるよ。