せるさせる
結婚式の招待状を貰うのを断ったのが違ったんだろう
せるさせる 使役で話す人たちにいっそ馴染んでしまえばいいか
モラルとか今はいいからこの仕事終わらすための酒の度数は
(この人は、言葉に詰まって、いるあいだ、意外と待って、くれる人だな)
雨の日の犬のあきらめ見倣ってそれで駄目でもいんやないすか
栞紐に圧された痕は蛇行する大河 雪原 疎らな立ち木
「サボテンに水を遣るって憶えてて」って言われたことをまだ思い出す
「『アイ!』と啼く鴉いるね」って言ってた、たぶん窓を開けてた季節
電球に映るわが家の全貌の、すべてに触れていいことの良さ
アパートの解体佳境 成すジョン、と誤変換して五月過ぎゆく
(2021年5月、まだ足は着く)
「蝉時雨」みたいな言葉を発明するまで続けるよ。