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「老後資金2,000万円!」を73歳が語る!

なんとなくの不安を拭えないまま


不安産業。いつからか、人の不安につけこむ商売があふれている。
子どもの教育も、高齢者の生活費も、健康問題も、ずいぶんと脅しをかけられていると思います。そんなにもみんなの不安を煽って目的はなにか? といえば当然、利益を得る人たちがいるからですね。

実態はともかく、「将来=不安」というのは大半の人の心のなかにあり、そこをつつかれれば痛い。そこを上手につつく人たちがいます。騙されないぞ、と思ってもつい、テレビや新聞でもネットでも言っているということで取り込まれてしまいます。

老後の資金2,000万必要説は、2019年に総務省の家計調査のデータから引き出されて、みんなが「ひぇ〜、無理無理」となった例の話で、衝撃が走りましたね。
ところが、その後、データの読み方を変えたとかで、2,000万は必要ないと言われたり。老後の資金問題は、なんとなく不安を拭えないままの方は多いかもしれません。

家族の事情はそれぞれ、いろいろ

たしかに、高齢期はその後の心身の変化を考えるとある程度の資金はやはり必要です。
とくに、女性。専業主婦の立場にあった方だと、自分の自由になる資産が少なく、思い通りにならない場合も、これまではよくありました。

そして、お金のかかる一番は、なんといっても家。
家に関わる資金は、絶対必要です。
逆にいうと、ここさえ確保しておけば、あとはやりようです。

特に女にとって家というのは自分の身を守る命の砦、と私は思っています。
まずは、それがないと安心は得られませんね。

そこで、私たちが作る「サービス付き住宅高齢者向け住宅(サ高住)」は、住まいを確保したあと、月額一人12万円以内くらいで基本的な生活ができるように計算しています。

月に12万円という試算から


なぜ、12万を基準にしたか。
それは、ある時期女性がフルタイムで働き管理職にならなかった人たちの年金の平均値だったんですね。この12万で暮らしを整えることができれば、この層の女性たちは誰にも頼らずに老後を自立的に暮らせます。
それにしても、日本の給料格差、男女では腹立たしいほど開きがあります。

そのため、私たちの世代では、フルタイムで働いても女で不動産を所有する人は極めて少数です。親の資産でもなければそれはかないませんでした。
それで、いま家賃はといえば、東京近郊では月額7万円はかかってしまう。ワンルームでこの金額は狂気です。

自分の手持ちを現実的に考えてみる

そこで、この家賃の心配をせずに高齢期を過ごすことはできないかと考えました。資産を残すのではなく、自分の生涯の安心を得るための仕組み。
家賃相当の15年分(180ヶ月)をサ高住の契約時にまとめて支払い、その15年を超えたら家賃負担なしというシステムを提案しています。

途中で自分には合わないな、事情があって別の場所に暮らすことに、といった場合は、その時点での家賃相当分を、先に徴収していた金額から差し引いて返却します。
これらを「終身にわたる家賃の全部前払い」と言います。

サ高住の建築に際しては、国から補助金があります。そのため、入居資格は60歳以上という規制があります。
この仕組みだと、還暦に契約をすれば76歳以降は死ぬまで家賃の心配はいりません。そしてこの方法は、「返還金の保全」をしないと県から認可が受けられません。

那須まちづくり広場の「家」


私たちは高齢期になる前に「生活設計」をおすすめしています。
ご自身の希望で「都内に暮らしたい」としたときも、住居費を含めた生活費の試算すると、人によっては15年くらいで家賃分を使い果たし、生活は破綻するという結論になります。
いや、それでも、都心がよいと思う人は、住宅をシェアするとかゆくゆくの生活保護を現実的に考えておく必要があります。


給与の男女格差、むかつく。でも、幸せになればいい。



「那須まちづくり広場」のサ高住「ひろばの家・那須1」の場合、毎月のサポート費用が一人入居のときは月額41,000円ほどかかります。二人入居は57,500円。この費用を年金の手取り12万円から差し引くと、残りは月に約8万円。
私はいま、この自分たちが提唱した月8万円で暮らしています。
多少切り詰めているところもありますが、工夫ができる金額です。

例えば、仲間のひとりは、月の家計をこんな感じでやりくりしています。
この人は、個人年金を積み立ててきていたので、その分をお小遣いにプラスして使っています。某通販サイトで年中買い物をしているぞ。

管理費   41,000
食費    35,000
水光熱費  18,000
交通費   3,000(ほぼサ高住の送迎車を使っているので安い)
医療費   3,000(歯医者)
お小遣い  20,000 →ここがなかなか収まらない。

さて、那須まちづくり広場の「家」は、3タイプありますが、ここまでお話したのは、「ひろばの家・那須1」。サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)です。詳細はホームページで見て下さい。


そのほかに、
介護を重視した「ひろばの家・那須2」。

https://nasuhiroba.com/house02/

多世代セーフティネット住宅
「ひろばの家・那須3」
があります。
(20220925−4)



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