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ソーシャルなんとか|コロナの責任は誰が取るのか(2)

前回のあらすじ(嘘):「続きは明日(以降)に。」……以降、としておいた私、nice job!(グッと汗を拭う)

前回の記事はこちらです。↓

あらすじというか、前回の(1)で私が言いたかったポイントは「対岸の火事ほどにも臨場感の無いコロナ禍ですが、そろそろきちんと考えてみませんか?」という冒頭部分と「情報収集からできるだけ能動的に、自分の頭で考えましょう」という趣旨の部分、このふたつでした。そしてこれを訴えたいのは、私の暮らすこの上越地域の皆さんに対して、です。

さて本題、コロナの責任は誰が取るのか。
結論。そんなもの、誰も取れません。

「消費喚起・需要拡大プロジェクト」応援事業補助金

前回の(1)を毒っ気多めで書いていたのは、何を隠そう私の心がトゲトゲしていたからでした。

実は少し前に、コロナ禍のためしばらく開催が見合わせになってしまっているとある地域イベントを「何とか工夫して『番外編』のような形で開催したい」と私へ直通でご相談いただいた一件がありました。

ご存知の方もおいでかと思いますが、新潟県では今日(2020年9月7日)までの締切りでこのような補助金の募集が出されていました。

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【一部抜粋】
5 補助率及び補助上限額
以下の事業区分に応じた金額を上限として、予算の範囲内で交付します。(定額補助)
(1) 一般事業
・単一市町村枠
 (市町村の範囲内で実施するもの)
 300万円
・複数市町村枠
(市町村の範囲を超えて実施するもの)
 500万円
(2) 特認事業
・県外を含めた広域的な需要の取込みが
 期待されるもの
 1,000万円※
※知事が特に効果が高いと認める事業については、知事が個別に上限額を決定します。

割合補助ではなく「定額補助」。しかも、対象団体が項目の2番にあるのですが、

2 対象事業者
 県内の事業者等で構成する団体であること。
 ※協同組合、商工団体、商店街振興組合、
  社団法人・財団法人等のほか協議会、
  実行委員会等の任意団体を含む
 ※単独事業者での申請は対象外

ここ。「実行委員会等の任意団体」も対象というのが素敵ポイントでした。

良し悪しや是非はともかく、実態として、地域イベントの多くは手弁当運営です。ご相談いただいたこの「とあるイベント」ももれなく手弁当で、しかし、コンセプトのユニークさと開催場所の良さでもって、リピーターさんも多い人気イベントです。でした。

決してイベントが消滅したわけではないので過去形にしたくはありませんが、そう、結局この「番外編」は開催には至らなかったのです。

私にご連絡くださった運営の方は

この補助金を使って、いつもとは形を変えて「番外編」的な位置付けで開催してみたいと思います。コロナ対策も必要なので、いつもの様に何もかもを自前で行うのではなく、地域のプロ業者さんの力をお借りしてやってみたいんです。消費喚起プロジェクトの補助金ということで、そういう使い道も大丈夫ということなので……

と、静かなる熱意のこもったご依頼をくださいました。

上の画像からリンクを飛んで細部を見ていただければ分かるのですが、この補助金、内容はとても良いのですが申請期間が1ヶ月無いかなりタイトなもので、情報公開された8月11日から即日受け付け開始、そして締め切りが今日=9月7日までという「募集期間の短さが一番のハードルですよね」な設定でした。

そのためお盆の真っ最中に運営のコアメンバー&私が緊急招集され、会議が開催され、段取りを組み立て……

そして翌週の、イベント開催地となる地域の町内会であえなく却下されたのでした。

コロナが出たら誰が責任を取るんだ
コロナで俺が死んだらどうしてくれる

という、そこから話し合っていたらもう絶対間に合わないな、という「残念な」反対の声が上がったからです。

今またちょっと心がトゲトゲしてきていますが、今日は落ち着いて書きます。そして何度も書きます。

コロナの責任は誰が取るのか。

結論。そんなもの、誰も取れません。

新型コロナは新型であるがゆえに不明点が多く、「どうやら普通の風邪より重い症状が出るらしい」「どうやら後遺症もあるようだ」というのは、今まさに取り沙汰されている様々な情報から皆さん認識されていることと思います。どれもこれも今はまだ曖昧な情報ではありますが。

でも、曖昧で「わからない」からこそ怖いんですよね。

何かよくわからないもの、しかも自分の健康や生命を脅かすかもしれないものは怖いに決まってます。怖くなかったらそれは動物としての本能の欠如なので、別の問題があります。

でも、怖い怖いと泣き喚くのは10歳未満の子供の仕事。

大人だって恐怖心はあって当然、それが自然ですが、

おい、理性どこいった。

……と私は問いたい(落ち着いて書いているつもりですが乱文失礼いたします)。

理性どこいった。それでもあなたは大人ですか?

早くは昨年末頃から中国で新型ウイルスの報告ありとワールドニュースで報じられていましたし、国内でも1月にはもう大々的に報じられていました。

でもそれを、ずーーーっとヨソ事、他人事と思って 何 も 考 え ず に 眺めていた人が今、やっと、我が身に迫る“かもしれない”話を出されて初めて慌てているのです。その恐怖心の発露が「俺が死んだらどうしてくれる」というセリフに他なりません。

突き放すわけでも見捨てるわけでもなく、シンプルに、ただの事実として、あなたが死んだら生きてる人間がみんなで弔います。以上です。

新型コロナは新型であるがゆえに不明点が多く、適切な療法も正しい予防法も今はまだ明確ではありません。だからこそ、多少は過剰でも気を付けるに越したことはない、と、それは私もそう思います。

でも、そうは言ってもコロナなんですよ。コロナウイルスとは、いわゆる「風邪菌」です。「普通の風邪」もこじらせれば肺炎になるし、肺炎も重篤化すれば命に関わる。そんなことは誰でも知っている普通の話ですよね。

そして、毎年必ず流行るインフルエンザ。100年前には「スペイン風邪」と呼ばれ、今般のコロナ禍と同様に世界規模のパンデミックとなったインフルエンザは、今や誰もが「季節性の流行り病」という程度の認識で、進んで罹りたい人は誰もいないにしても、罹ってしまったら「お大事にね(内心:治るまで出歩かないでね!)」で終わり。ですよね?

でもこのインフルエンザ、今も年間かなりの死者が出ている病なのです。

Q10. 通常の季節性インフルエンザでは、感染者数と死亡者数はどのくらいですか。

例年のインフルエンザの感染者数は、国内で推定約1000万人いると言われています。
国内の2000年以降の死因別死亡者数では、年間でインフルエンザによる死亡数は214(2001年)~1818(2005年)人です。
また、直接的及び間接的にインフルエンザの流行によって生じた死亡を推計する超過死亡概念というものがあり、この推計によりインフルエンザによる年間死亡者数は、世界で約25~50万人、日本で約1万人と推計されています。
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厚労省「新型インフルエンザに関するQ&A」より抜粋

今日現在、新型コロナでの国内死亡者数は1400人弱。今のところインフルエンザの年間死亡者数よりも下回っています。人間社会に登場してから100年も経って、かなりの対策が練られているインフルエンザよりも、まだ、下回っています。

もちろんコロナについては検査体制の不備なども疑われていること、実態の数字と乖離しているのではないかと言われていることなどは私も承知していますが、上記インフルエンザでも「超過死亡概念」というものがあるなら、コロナにもそういう数字はいずれ出てくるだろうとも考えています。そして今まだそれ(超過死亡概念)がよく分からないのは、人類史上初めての現象が起きてまだ1年も経っていないのだから仕方ないとも考えています。だって、富岳でも3年掛かるんだよ。最短で。

仕方なくない!と怒りが収まらない方は、じゃあ、あなたが何とかしてください。……どうともできないでしょう?

それに、コロナのことでは「俺が死んだらどうしてくれる!」と叫ぶのに、なぜ、「インフルエンザに罹ったらどうしてくれる!」と叫ばないのか。少なくとも今判っている限りでは、インフルエンザの方が死者数が多いんですよ?

もののついでに、2019年の日本の自殺者数は2万人を超えていました。

自殺に追い込まれる人が2万人もいるのに、なぜ「こんな世の中にした責任者を出せ!」と叫ばないのでしょうか。

さらについでに、2019年の交通事故死者数は約3200人でした。

新型コロナ流行から約半年経った現在の死者数1400人と比較して、交通事故死者数の方がやっぱり多いです。「俺に車の運転をさせるなんてどういうつもりだ、事故で死んだらどうしてくれる!」と、なぜ叫ばないのでしょうか。

コロナの責任は誰も取れない。取らない。

もしも新型コロナ感染症に罹ったら。新型肺炎になってしまったら。
それはもう、誰の責任でもありません。

地球は人間の都合で回っていないので、コロナウイルスの存在も人間の存在も宇宙のなかでは同等です。コロナが生きようとしてあなたの、もしくは私の体に居着いてしまった、それだけです。

でも、今これだけ注意喚起があるなかで「手を洗っていなかった」「唾を飛ばし合って体力が尽きるまで飲んで騒いで寝冷えした」など、誰がどう見ても過失と言われても仕方がないような行為をすれば、それはまあ非難も甘んじて受け入れるしかないですよね。

でも、どんなに対策をしても、気を付けていても、病気なんてなる時はなってしまうもの。誰も新型肺炎になりたくないし、インフルエンザにもなりたくないし、癌やその他の病気にもなりたくない。小さい頃から夢は自殺です!という人もいないし、進んで交通事故を起こす人もいない(いたらそれはシンプルに犯罪)。

だからできるだけ皆で、できるだけ気を付けて、それでも感染してしまった場合には「お気の毒様、お大事に」と労い合うだけ。それだけです。

「誰が責任を取るのか」

なーんて尤もらしい言い方をしていても、これはただのバカ丸出し発言であるということが1日も早くすべての人に認識されることを願います。バカ丸出しは言い過ぎですか? では丸めますか、正義感を装ったチキン丸出し、あ、もっと悪いか。毒出ちゃった。

私も新型コロナに罹りたくはありません。正直、普通の風邪もごめんです。滅多に罹らないので、たまに罹るとホントにしんどいんだ……。

でも、気を付けるしかないじゃないですか。

よく分からないものへの不安や恐怖心は、あって当然。私もあります。コロナウイルスはいわゆる「風邪菌」、だけど相手は「新型」だから、長く患う後遺症があるのかもしれない……とか。それこそ人間なので、どこまでも悪い想像だってできてしまうから余計に怖いですよね。

でも、それはそれとして、コロナの責任論を振りかざすことの不毛さについては、もういい加減に社会共有したいです。線引きしましょう。情報収集からできるだけ能動的に、自分の頭で考えましょう。

前回の(1)にも、この記事の冒頭にも書いていますが、これは上越地域の皆さんへの訴えです。田舎のおおらかさは田舎の長所だけど、思考を手放したらそれはただのアホウです。

最後に(まとめません)

少し前の記事と投稿になりますが、こちら、ご本人の了解を得て転載します。上野迪音さん(高田世界館支配人)のFacebook投稿より。

8月21日 14:10
そういえば先日聞いた話だけど、首都圏の企業へ研修に行く予定の上越の企業があったんだけど、上越市でコロナ陽性者が出たことで先方から来訪を断られたんだって〜。上越も差別される側になってお互い様ですね( ◜ω◝ )
アホくせ〜〜〜〜〜

さて上越教育大でもコロナ出ましたね。全学生に外出自粛ですって。アルバイトで生計立ててる人はどうするんでしょうね。
これから実習もあるでしょうに。
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【天理大生の教育実習受け入れ拒否も 大学側「不当な扱い」と訴え】
ラグビー部でクラスターが発生した天理大で、部員ではない学生5人が教育実習先から受け入れを断られたり、アルバイト先から休むよう要請されたりした。
永尾教昭学長「感染が大学全体に広まった事実はない」

ここで上越の人が断られたという事態に「お互い様」と思わなかった(思えなかった)方、「はぁ!?」と思った方はハイ、「いまだにコロナを他人事だと思ってる勢」確定です。踏み絵は予告なく設置します。

コロナに対して慎重になるのは当然ですし、恐怖心が先走ってしまうこともあるかもしれません(というか実際あるので、件の地域イベント(番外編)は頓挫させられたわけです)。

でも恐怖心だけでなく、様々なリスクを考え抜いた上で、飲食店さんなど、各自の判断で「ご来店は◯◯県・◯◯県からの方に限らせていただきます」とされているところもありますよね。

その対応の是非は、正直私には分かりません。おかしいと言う人もいるし、当然だと言う人もいる、その上で、私には分かりませんが、そう決断するまでの思考や想いは想像がつくので、のっけから否定するつもりはありません。

でも、同じことを自分がされたら「はぁ!?」となるのは変でしょ、と、秒で断定します。自分は拒否するけど自分が拒否されたら怒るって、何だそれは。何だそれは!?(どっかのパン屋さんみたいですね)

この「はぁ!?」がどのくらいおかしいかというと、「俺に車の運転をさせるなんてどういうつもりだ、事故で死んだらどうしてくれる!」と叫ばないのと同じくらい変です。

いえ、本当は「俺に車の運転をさせるなんてどういうつもりだ、事故で死んだらどうしてくれる!」なんて叫び自体が変なんですが、ちょっと考えていただければお分かりですよね。裏の裏の裏は裏ですか表ですか? え、私がいつ裏と表の2面だけなんて言いましたか!?(撹乱)

まとめません。

まとめませんので、あとは各々お願いします。

明日がより良い1日になりますように。


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