久しぶりのアルコールにぼやける頭が心地良い。そうだ、いつだって僕は考えすぎる。こんなふうに少しだけ夢見心地でいられたら、きっともう少し楽に生きられた。例えば、幸せで不確かな夢の中でだって。空っぽの右手を握り締めて、ごめんと呟く。あの日握り潰した言葉はまだ、この手の中で泣いていた。
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