夏川賀央

1968年、東京生まれ。大手出版社など数社を経て独立。会社経営のかたわら作家として活躍…

夏川賀央

1968年、東京生まれ。大手出版社など数社を経て独立。会社経営のかたわら作家として活躍中。人材プロデューサーとして各分野の才能を発掘しつつ、ネットワークを通じた“非組織プロジェクト”で多くの企画を手がける。ライター、プロデューサーとして本の編集・制作に携わっている。

最近の記事

本の紹介30 貞観政要と大谷さん……清廉君主とギャンブル狂の家臣

元通訳の水原一平さんの問題を乗り越え、 大きな成果を出し続けている 大谷翔平選手、本当に素晴らしいですよね。 そこで画像の大谷さんの本の隣は、 先日に「重版しました」と紹介した 夏川現代語訳の『貞観政要』です。 この本を大谷さんとともに取り上げるのは、 本書の主人公である皇帝・太宗にも、 実は似たエピソードがあるんです。 それは本書の3章に上奏文が掲載されている 太宗の部下だった人物、 「張薀古」という人に関連する話になります。 「皇帝というのは、あらゆる人にとって 基

    • 歴史入門43 ここに来ると身が引き締まる、学問の発祥の地!

      先日は久々、ここに来る機会がありました。 目の前に聳える巨大な建物。 こちら、お茶の水にある「湯島聖堂」ですね。 ちゃんと「お賽銭箱」があり、 お参りもできるのですが、 ここは「お寺」でも「神社」でもありません。 日本では数少ない「孔子廟」という 宗教施設。 孔子を祀った、「儒教」にとっての 神殿やお寺にあたるものなんですね。 そもそも、この聖堂を作ったのは、 5代目将軍・綱吉に遡るそうです。 1690年のこと。 上野公園にあったものを、こちらに移して 増築したのだと

      • 本の紹介29 『貞観政要』の重版が決まりました!

        「重版が決まりました!」なんて、 久々ですが、本当に嬉しいですよね。 2022年にウェッジさんから出版された 『超約版・貞観政要』が はじめての重版になりました。 アマゾンはこちら https://www.amazon.co.jp/dp/4863102488 画像の左は、私が本書を紹介している動画ですが、 ブログの上のインデックスにある 「事業の動画」 というページから見ることができます。 この本は呉兢という役人によって記された、 中国の唐代の皇帝、太宗と部下たちのや

        • 歴史入門42 ユダヤ人を解放したイランの王

          イスラエルとイランが、 一触即発の状態になっています……。 まあ、そもそもは、 いつ争いを終えてくれるのか ……というガザ地区の問題があるのですが、 中東で反イスラエルを抱える勢力の パトロンのようになっているイランが、 いい格好しいで威嚇をした……。 そんな感じなのでしょうかね。 これ以上に大きな戦争にはなってほしくないと、 願うばかりです。 そんな仲の悪い、イスラエルとイランですが、 そもそも中東で支配されていたイスラエルの ユダヤ人を解放し、 神殿を再建させたのが

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          ブログ240414 大量だ!……というので、買ってきてしまいました!

          なんでも富山湾では、 これが観測史上最大の豊漁だそうです。 海辺では「すくい放題」だとか。 値段も安くなっているというので、 スーパーをのぞき、釜揚げされたものを 買ってきてしまいました。 田舎が富山にあった私は、 子供の頃からこの味に親しんでして大好物です。 酢味噌で美味しくいただきました。 「ホタルイカ」ですね。 これで350円くらい。 まあ、普段、頻繁に買うものではありませんから、 高いか安いか、 よくわからないところもあります。 酢味噌が別売りで200円くらいだったの

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          本の紹介28 『となりの億万長者が17時なったらやっていること』

          PHP研究所より、1760円で発売された こちらの本。 魅力的に感じるのは、 著者の嶋村吉洋さんの働き方です。 いわゆる「チーム・コラボレート」という形で、 大勢の仲間をつくり、 その中から生まれる数多くのビジネスに 投資したりすることで仕事をしています。 その形は、従来の起業家とはまったく違う。 多くの会社の株主になり、 不動産や映画などにも参入し、 稼いだお金を、また仲間たちとのネットワークに 投資していく。 可能性は無限だし、 やっている仕事の種類も限りない。

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          武士道入門34 金メダリストの武士道

          武士道』の第11章、「克己」という話ですが、かつてフィギュアスケート金メダリスト、羽生結弦選手が、ソチ五輪で金メダルをとったときの話をしましょう。 外国人の記者からだと思いますが、 面白い質問がありました。 「あまり喜んでいないように見えるんですが、どうしてですか?」 じつは『武士道』の「克己」の章でも、同じようなことを外国人が体験する場面が描かれています。 それは日清戦争で兵たちが出征するときのこと。 「涙ながらに家族に見送られる感動の場面が見られる!」と思って

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          ブログ240404 今だから勧めたい「会社を踏み台にする」発想

          やっと都内はちゃんと桜を鑑賞できる感じに なってきましたね。 ずっと咲きかけだった桜も、まだ満開ではないものの、 「お花見」ができるレベル。 こうなると東京人は、 「この町に生まれてよかった」という 心持ちになってきます。 そんな中、4月1日を迎えた日本。 入社式や入学式を、 今日は多くの会社がやっていたのですかね。 本日は出版社からの連絡なども、 まったくありませんでした。 コロナ以後、今どきの出勤形態とはいえ、 新シーズン初日です。 みなさん順調なのかな……? 業

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          ブログ240329 「桜が遅く咲いた年」に起こることは何か?

          画像は、久しぶりに晴れた 27日の朝の景色。 お花見も行なわれる近所の広い公園ですが、 見つけましたね。 靖国神社に先駆けてですが、 やっとの開花宣言です……。 にしても、いまだ遅れている 東京の桜の開花。 「暖冬で早い」というのが当初の予測でしたが、 寒暖差があまりに激しく、 咲くタイミングがわからなくなっているのか。 ここ10年で、いちばん遅くなっているとのこと。 でも10年前、2014年ですが、 その年の東京の開花は25日。 それよりずっと遅くなっていますよね……

          ブログ240329 「桜が遅く咲いた年」に起こることは何か?

          賢者の言葉48 時間をかけていい、でも「降参」はしない

          「決して降参するな」 こちらはドイツの医学者、 ローベルト・コッホ先生の言葉。 私の著書『奮い立たせてくれる科学者の言葉90』 からの引用ですが、 3月24日は、彼が「結核菌」を 発見した日なんだそうですね。 1882年のことです。 結核は、いまだに世界で 150万人が犠牲になっている病。 だから「世界結核デー」にも制定されていますが、 コッホ自身、田舎の開業医から始めて、 「細菌」が伝染病を引き起こすことを 発見したのが33歳のときです。 (当時、ウィルスは、まだ確認

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          歴史入門41 近くなったか? 福井県と橋本左内……

          北陸新幹線の延長で、 はじめて福井県に新幹線が通ることになりました。 芦原温泉や恐竜博物館、それに敦賀港など、 これから観光客が期待できるところは、 待っていました!……なのでしょう。 ならばこちらにも、 これから少し人が多く 訪れるようになってくれないだろうか? 画像は福井市内にある、左内公園という場所。 もともとはお寺があったようですが、 橋本左内さんの、お墓のある場所です。 7年くらい前でしょうか。 彼の著書である 『啓発録』を現代語訳したこともあり、 私はお墓

          歴史入門41 近くなったか? 福井県と橋本左内……

          賢者の言葉47 「ゴジラ」が導いてくれたもの

          「ゴジラだからこそ、あの場所に行けた」 こちらアカデミー賞・視覚効果賞を受賞しました 『ゴジラ-1.0』の 山崎貴監督の言葉ですね。 本当に日本人としては非常に嬉しいこと。 何より特撮に莫大な費用をかける ハリウッド映画を抑えての受賞ですものね。 アジア初とのことでしたが、 宮崎駿監督が2度目の受賞をしたアニメに世界はともかく、 実写は「ちゃちい」と言われ続けた邦画が そこまでのことをできた。 これは快挙だと思います。 残念ながら私はまだ映画を観ていないので、 内容につ

          賢者の言葉47 「ゴジラ」が導いてくれたもの

          ブログ240312 図書館にこもれる幸せ!

          午後ずっと、画像の場所で過ごしていました。 東京の広尾にあります。 「都立中央図書館」ですね。 国会図書館に匹敵するほどの、 多くの収蔵量を誇る図書館。 しかも歩いて行ける距離にありますから、 その昔は一日中、ここにこもっていることも よくありました。 ただ、ネットで入る情報が充実し、 またAmazonで簡単に過去の本も 取り寄せられるようになってから、 ライターや作家の仕事でも 「図書館にこもって作業する」ということは、 私の場合は減っています。 まあ、私自身、 「

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          賢者の言葉46 「愛する世界を創り続ける」という幸せ

          小学生のときだったか、 当時、毎週のように愛読していた「少年ジャンプ」に 初めて『Dr.スランプ』が連載されたときのことを なんとなく覚えています。 この漫画、私はストーリーより 「世界観」のようなものが好きになり、 とくに大好きだったのが、 鳥山明さんの描く「車」です。 ポスターなどにも、 なぜか車が登場する風景が多いから、 壁にもずっと貼ってあった気がする。 思えば私が乗っている車は、 車体の丸っこいものが多いのですが、 かなり影響を受けているんじゃないだろうか。

          賢者の言葉46 「愛する世界を創り続ける」という幸せ

          本の紹介27 春の兆しと「努力論」

          3月5日、この日は古代中国の「二十四節気」で、 「啓蟄(けいちつ)」 と呼ばれる日です。 つまり、ヘビだの、カエルだの、たくさんの虫だのが、 わらわらと冬眠から覚めて 土の下から這い出てくる日……。 想像するとかなり不気味ですが、 ようするに冬の間は閉じ籠っていた生命が、 春に向けて いよいよ活発に動き出す日……と 認定されているわけですね、 春分の3月21日までの期間を総じて、 そう言うこともあります。 そんな季節の重要性を述べているのが、 じつは、この古典。 私も

          本の紹介27 春の兆しと「努力論」

          ブログ240228 「シラサギ」という鳥はいない!?

          東京に桜で有名な「目黒川」がありますが、 中目黒からずっと上流へ上がっていくと、 246号線と交わる青葉台の付近で川は終わり。 その後は地下に入り、暗渠になっています。 ただ、向こう側の池尻大橋では、 「目黒川緑道」という、 申し訳程度の「せせらぎ」が作られ、遊歩道になっています。 雰囲気だけですが、ここからも「川のある風景」が 味わえるようになっているんですね。 水は申し訳程度に流れる程度、 靴の高さにも満たない深さですが、 それでも魚がいるどころか、こんな奴らが来てい

          ブログ240228 「シラサギ」という鳥はいない!?