見出し画像

遺書No.715 思い出の任天堂DS。

※この記事は2004年7月6日から2009年7月5までの5年間毎日記録していた「遺書」の1ページを抜粋して転載したものです。

----------------------------------------
2006.6.22
----------------------------------------

アリエネ。

社会から疎外される自由な連中を、
フランスではアリエネという。
普通教に洗脳され思考停止信者になる位なら、
俺はアリエネでいたい。


こんばんわ、みーくんです。



そういえば先日、
珍しく買い物なんぞに出掛けていたら、
任天堂DS Lite のゲリラ販売をやってた。

別に『欲しくてたまらない』とかじゃないけど、最近ミクシィでもやたら耳にするし、
『せっかくの機会だったから買ってみよかな』
と思って列に並ぶ事にした。

俺が並んだ時は、
既に販売開始から時間が経っていたようで、
およそ40人ぐらいは並んでいたと思う。

その俺の後ろに並んたのが、
小学2~3年生ぐらいの女の子と、その母親。
母親の手を握りながら、
女の子は『どうぶつの森』のソフトを握りしめていた。


「○○ちゃん、今日は買えるといいね。」

後ろで母親が女の子に声を掛けていたが、
女の子はじっと黙って、
動物の森を握りしめたまま俯いていた。

もしかすると、何回か機会を逃しての、
ようやくの今日なのかも知れない。

そんな事を考えていたら、
しばらくすると看板を持った店員がやってきて、
列の人数を数えながら俺の後ろまで来ると、
おもむろに叫んだ。



『すみませんッ!!!!DS Liteはここまでになりま~すっ!(`Д´)』



・・・え?


ナンダッテーーッ!!?? Σ(゚д゚;) 



列の後ろの方に向かって、
何度も繰り返すお兄さん。

いや、待って!!
仕方ないよね!でも待って!!

焦りながら思わず振り向くと、
女の子が顔を上げ、母親の顔を見ながら、


「おかぁさん・・・:(´◦ω◦`):」

今にも決壊しそうな程の涙が、
みるまる瞳をうるませていく…。

プルプルしてるッ!
そうだよねっ!!


母親は、苦しそうな顔をしながらも、
「○○ちゃん、仕方ないからまた探しましょ。」
と何とかなだめようとしている。

いや無理だよね!
辛いッ!!
俺もツラいッ!!!

女の子は、どうぶつの森のソフトを握ったまま、
声を出さずに涙をボロボロとこぼしていた。


。゚(゚´ω`゚)゚。ううぅっ…辛すぎる…


流石にこれは無理だよ、可哀相すぎる。

それを見た俺はね、
流石に耐えられなかったよ。

最後尾まで伝え終えて戻ってくる店員に、
すかざず呼び止めて声を掛けたよね。。



『俺は列を抜けるからさ、
代わりにこの子まで回してやってくれる?
マジで頼む…(´д`;)』



そう言うと、店員さんは承諾し、
後ろの女の子に繰り上げの説明をし始めた。

その間に、俺はそっと列を離れました。


そしたら離れてすぐに背中から、
「ありがとうございます!」
という母親の大きめの声と、

「ありがとう。ヽ(´ロ`ヽ゜)゜・*:.。.」



という、いかにも泣き止んだばかりの震えと、
そして喜びと驚きも混ざったような、
女の子の声が聞こえてきた。

少しの照れ臭さもあるし、
最初は黙って帰るつもりだったけど、
無視するのもどうかなと思って、
少しだけ振り向いて手を振って去りました。


そうして結局、俺は【DS Lite】を買わなかった。
やはり縁がないのかも知れない。(*´ー`)

元々が気紛れだったから、
別に残念さとかはないんだけど、
ヤフビリ仲間やmixi仲間には申し訳ない。

そんな訳でDSでの遊びには付き合えそうにないw

許してねアミーゴ達。


----------------------------------------
2022.6.27
毎日遺書を書き始めた当時715日目の投稿内容。
うわ!懐かしい!!!あったあったそんな事!!
あの女の子も今や25〜26歳くらいか。
こんな思い出、覚えてねーだろーなーw


この記事が参加している募集

親子で楽しめるゲーム

過去のボクは昭和の固定観念や慣習に縛られ、自分や家族を苦しめていた事に気付きました。今は、同じ想いや苦しみを感じる人が少しでも減るように、拙い言葉ではありますが微力ながら、経験を通じた想いを社会に伝えていけたらと思っていますので、応援して頂けましたら嬉しいです。