「中国と日本の架け橋がテーマ」国際結婚をした女性が語る難しさと未来への野望
中国人の彼と出会い、恋に落ちた女性。
順調に愛を育み、たくさんの祝福を受けながら国際結婚をしました。
中国人の彼と結婚したからこそ起きる問題や悩み、そして未来に向けた思いを聞かせていただきました。
人生を変えてくれた「中国人の彼」との出会い
ー「中国人の彼」ご主人とはどのような出会いだったのですか?
彼とは、共通の友人が開催したバーベキューで出会いました。
その日は海岸沿いのバーベキューだったのですが、当時はよく夜飲みに出歩いていたので、お昼時の出会いというのが新鮮でした。
ーたしかにお食事会だったり、飲みの席だったりと新しい出会いは夜のことが多いですね。
そうなんです。
食事会や合コンは「サラダとりわけます♡」とか「ピザ切りますね♡」とか自分を良く見せようとするじゃないですか。
しかも、店内は薄暗いからはっきりとお互いの顔がよく分からない。
本当の自分とギャップが出てしまって良くないらしいんですよね。
その点、バーベキューは太陽の光を嫌という程浴びていますからね笑
準備や片付けなどの作業もあって、自然な状態でお互い素の自分を出せるのが良いのかもしれません。
ーそのときから「中国人」であることは意識していましたか?
中国人と聞いたとき、いい意味でも悪い意味でもなく「ヘぇ〜」って感じでした。
彼は日本での生活も長いので、日本語ペラペラなんですよね。
最初は関西弁の印象の方が強かったくらい笑
元々、私が大学時代に中国語を学んでいたというのもあり、フラットな状態で受け入れていましたね。
ー交際をスタートするときにも国籍は重要ではなかったですか?
そうですね。
外国籍だからどうとか、良い悪いとかはなかったです。
ただ、付き合うときから結婚は意識していたので、彼と付き合う=国際結婚というのは頭にありました。
ー国際結婚についてはどう思っていましたか?
元々、高校の交換留学制度や大学での短期留学を経験したり、旅行でも頻繁に海外へ行ったりと海外に対する興味が強かったんですね。
そういうこともあったので、国際結婚に対してはむしろポジティブな印象を持っていました。
国際結婚をするというのが夢だったくらいです。
でも、まさか中国人と国際結婚するとは思っていなかったんですけどね(笑)。
夢の国際結婚を叶えた彼女の苦労
ー念願の国際結婚をされたわけですが、実際に経験してみて大変なことはありますか?
色々あるのですが、一番実感したのは海外旅行に行くときです。
彼は中国国籍なのでビザが必要になります。
海外で申請している関係もあり、なかなか下りなくて……
以前カナダに行ったときは出発の3、4日前にやっと下りたんです。
その時は「もう無理だね。私一人で行ってくるね!」って半分諦めてました(笑)。
ハネムーンはこれからなのですが、ビザの問題があるのでどこの国へ行くか決めるのも大変です。
ーたしかに国際結婚ならではの問題ですね。他にもエピソードありますか?
苗字については今も悩んでいるところです。
今は別姓なのですが、将来子供が生まれるときにどうしようか難しいところです。
日本で生活する以上は、私の日本姓があると色々な面で選択肢が増えるので便利ですが、子供ができたときに両親は同姓の方が良いと思っているので悩みますね。
中国では「子供は父親の苗字を継ぐ」というのが一般的で、その文化も根強く義理の両親もその考えなんです。
女の子だったらどちらでも構わないと言われているのですが、性別によって変えるわけにもいかないですし……
まだ今すぐのことではないのでじっくり考えていこうと思っています。
ーたしかに苗字の問題は国際結婚では大きな問題になりますよね。
中国文化ならではの苦労もありますか?
中国の方はとにかく人に会わせたがります!
ファミリーをとても大切にしていて、家族全員で過ごすのは当たり前、さらには親戚・友達も含めて日常的に食事へ行きます。
年末年始に中国へ帰ったときは毎晩知らない人が増えていました(笑)。
とりあえず自己紹介だけはして、大人数で一緒にご飯を食べる感じです。
「友達の友達は全員友達」という考え方・文化なので人見知りの人には結構きついかもしれないですね。
私は初対面の人と接することも気にならないのでよかったですけど。
中国人の彼だからこそ感じられる国際結婚の醍醐味
ー国によって考え方や文化が大きく違いますね!
中国人の彼と結婚したからこそよかったことを教えてください。
そうですね…… 中国人の男性はとっても優しい!
こういうことでいいんですか?
ーそういうことで大丈夫です!もっと詳しく知りたいです(笑)。
本当に優しいんですよ!
中国では恋人でも夫婦でも女性の立場がとても強く、男性は女性にすごく尽くします。
それが当たり前になっている中国人男性は、日本人女性から見るととても魅力的ですよね!
おまけに中国では日本人女性が世界で一番優しいと言われているそうです。
以前中国にいったとき、彼が「彼女は日本人で僕は中国人」と伝えると「日本人の女性を捕まえるなんてすごいじゃないか!幸せ者だな!」と言われていたんですよね。
ー日本人女性×中国人男性、もしかしたら最高の組み合わせかもしれないですね!
では、読者が一番気になっているであろう質問を…… 国際結婚はおすすめしますか?
はい、おすすめします!(即答)
ー速い!食い気味ですね(笑)。
ズバリ、おすすめの理由は?
とても刺激が多いし、学ぶことが多いからです!
言葉は当たり前ですが文化が違うのでそれだけで面白いと感じます。
例えば政治のニュースを見ていても、「この言い方は日本語字幕より強い口調だよ」とか「これはすごく丁寧な表現になっている」とか教えてくれるんでます。
こんな風に、日々の生活でちょっとしたことの学びがたくさんあります。
ビザの問題もそうですが、いいことも大変なことも含めて、なかなか経験できないことが多いのは刺激的です。
あと、なんでも酢をかけて食べるのも面白いです(笑)。
言語へのこだわり、そして未来への思い
ー普段の生活会話はどうされているんですか?
家では日本語90%、英語9%、中国語1%で会話していますね。
私が中国語を話せないので……
彼は言語にこだわりがあるんですよね。
ネイティブの中国語、仕事では英語、日常では日本語を使用しています。
でも、私はほぼ日本語で英語は少し話せる程度。
いつか子供が生まれた時にどうするかっていうのは考えています。
せっかく日本語と中国語をネイティブに話せる環境になるので。
ーたしかに言語において恵まれた環境ですよね。
そうなんです。
日本で生活する場合、家では中国語を話し、学校で日本語を使用するのがいいと思うんです。
逆に中国で生活するなら家は日本語、学校で中国語。
家でも学校でも日本語だと日本語しか話せなくなる。
今の私が中国語を話せないままだとその可能性が高いのでまずいなと思っています。
ー日本で暮らす以上はご自身が中国語を覚える必要が出てきますね。
そうなんです。
彼のいとこが5歳なのですが、すでに相手によって言語を変えて話しているそうです。
まさにバイリンガル教育に成功していて、祖父母と話すときは中国語、親と話すときは英語、日常で日本語を使用している。
ー5歳で3ヶ国語を操る、凄いですね!
そういうの素敵だなと思いますよね。
小さいうちは耳もいいので、悩む前に覚えさせちゃうのもいいみたいです。
教育と病気だけはどんなにお金があっても治せないし、変えられない。
望んでもなかなか手に入らないこの環境があるのだから、できるものは与えてあげたいなと思っています。
ーますます中国語を覚えるのが重要になってきますね。
はい!
私たちのテーマは「日中の架け橋」なんです。
国際結婚をした人は重要な問題だと思いますが、言語は切っても切り離せません。
友人の中に、大学卒業後に中国へ単身で渡り、今は日本の企業で海外の人と日本企業をつなぐ仕事をしている友人がいて、すごく勇気付けられています。
せっかく家に中国語の先生がいて教えてくれるのだから、使わない手はない。
少しずつでも前進できるように頑張ります!
ー素敵なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!
編集後記
先日結婚式を挙げたばかりと幸せオーラ満開の笑顔で語ってくれました。
日本語・中国語・英語が飛び交うグローバルな空間だったそうで、友人たちからも好評だったそうです。
「国際結婚」には立ちはだかる問題も多く、簡単ではないこともたくさんあると思います。
それでも笑顔でポジティブに向き合い、どんな環境にも飛び込む彼女に新しい一歩を踏み出す勇気をもらいました。
「日本と中国の架け橋」その役割を担う彼女の明るい未来が見える、そんなインタビューでした。
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