31歳、女、こなつ

私は、31歳女、であり、その他に伝えられるような、属性がない。通りすがりのみなさま、こ…

31歳、女、こなつ

私は、31歳女、であり、その他に伝えられるような、属性がない。通りすがりのみなさま、こんにちは。 宇宙のように広いこのオンライン上に、私の文章を打ち上げても、きっと罰は当たらないと思い、ここにいくつか書き残しています。

最近の記事

"食堂のおばあちゃん"から私が感じてしまうヘルジャパンと「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」について

「こなつさん、コーヒー飲む?」 夕方少し休もうと入った職場にある小さな食堂で、"食堂のおばちゃん"が声をかけてくれた。 冷蔵庫から出てきたのは、セブンイレブンの缶のコーヒー。おばちゃんは少し甘くないと飲む気にならないから、と無糖の缶コーヒーを私にくれた。 私はチョコを食べようと思っていたから、ぴったりだった。お礼を言って、すぐにあけて飲んだ。 無糖の缶コーヒーは確かに美味しくない。だけど仕事中に誰かからもらった缶コーヒーは特別に嬉しいものだ。 親切にしてくる食堂のおばち

    • 趣味を見つけたい31歳、女

      「時間を忘れられることが、あなたの本当に好きなことなんじゃない?」 今日出会った女性に言われた。 その女性の趣味は多種多様であり、私には到底真似できそうにない。 水泳、料理、お菓子作り、バイク、着物… どうすればこれだけの好きなことを見つけられるのだろう? そう、私は趣味を探し続けている。ずっと。 好きなことはある気がするんだけど、ありきたりなものばかりな気がして、趣味に当てはめていいものなのか、よく分からない。 趣味さえ他人の評価がないと不安だなんて、情けない。

      • 蘇州に住むあの子。

        蘇州に住むあの子が日本に帰ってきた。 いつもの髪型に、飾らない姿、シンプルな服。重そうなリュックとバッグを持っていた。 「全然重くないねん」と言っていたけど、持ってみると重かった。いつもそうやってなんでも平気な彼女。 「ひさしぶり!◯◯くんは(私の子どもの名前)大きくなった?」と変わらない明るさ、そして子どもの名前も覚えてくれている。そして何故か「なんか背高くなった?」と言ってくれた。(もちろん背は伸びていないのだけれど。) 「美味しいパンか和食かカフェ」と事前にリクエ

        • 「働く私」に戻れない、「働く”母親”の私」(アラサー銀行員)

          仕事に復帰してからずっと、私は引っ張られている。 どちらかというと仕事が好きな私。仕事そのもの、というより、仕事をしている自分が好きだった。出産前から、1年ほどで復帰するんだろうと確信していたし、周りにもそう言われた。 月齢のキリが良かった、ということもあるが、1年ほどで本当に復帰することになった。不安はもちろんあったが、復帰初日は気持ちが良かった。居場所が戻ってきたように感じられて、疎ましい社内の朝の挨拶さえも、特別に感じた。 だから、仕事に復帰すれば、子を持つ前と同じ

        "食堂のおばあちゃん"から私が感じてしまうヘルジャパンと「アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?」について

          新生vogueはイケてる?イケてない?

          新生ヴォーグジャパンについて今日はずっとずっと思っていたこと。ヴォーグジャパンへ。ヴォーグを愛しているからこそ、まとめてみました。 私とVOGUE セックスアンドザシティのキャリー・ブラッドショーがこんな言葉を残したように、私にとってもVOGUEはずっとずっとバイブルのようなものでした。 誌面に載っているアイテムは、自分で買えるようなものはほとんどないけれど、世界のトレンドがそこにある、という高揚感。表紙を開いた瞬間から始まる、美しい広告の数々。「はあ、今期の広告も美し

          新生vogueはイケてる?イケてない?

          私は「誰かのため」の料理をやめた。静かに、家父長制に抵抗していた、30歳女。

          数年前に「妻」になってから、1年前に「母」になってから、家事や料理がとにかく好きになれなかった。「しなければいけない」と思えば思うほど、より一層鬱陶しく感じるようになった。 特に料理が面倒だ。食べることは一瞬なのに、料理という過程には時間がかかる。 さらには、自分の食べたいもののためには、料理はこういうものだと思えるのに、夫が食べたいだろうと思う料理を作るときには、もっと負担に感じた。 だから「私はこれを作るけど、あなたは好きにしてね」なんてやり方をして、気が向くときだ

          私は「誰かのため」の料理をやめた。静かに、家父長制に抵抗していた、30歳女。

          禁じられた「妊娠線」

          「妊娠」それは経験する女性にとって、あまりにも不思議な体験だ。何年も連れ添ってきた身体が、小さな細胞のために、静かに、そして急速に変化し始める。自分に生物学的な「女性」という機能が備わっていたのだと、初めて実感する。 よくよく考えれば、長年生理をこなしてきたのだ。「妊娠」のために身体が長年エネルギーを使ってきたと思うと、その入念な準備と機能に美しさを感じると同時に、嫌気がさす。小さな頃から「女性」から逃げることは難しい。 妊娠の喜びと同時にやってくるのは、膨大な情報と焦り

          禁じられた「妊娠線」

          29歳、女の映画記録 「DUNE」

          「DUNE  /デューン 砂の惑星」★★★★ 遂に観ました。映画館で放映されていた昨年秋頃「必ず観よう」と思っていたのに、何故か見逃してしまった作品。オンラインレンタルだなんて「ああなんて良い時代に生まれたのだろう」と(日々恩恵を受けているくせに)テクノロジーに感謝なんてしながらの視聴。 DUNEの描く宇宙の世界は、美しく、飾らない風景や色味が統一されていて映像そのものが、美しい。 登場人物もそれぞれに人間味があり、誰一人として欠けてほしくない、と思わせてくれます。(そ

          29歳、女の映画記録 「DUNE」

          平凡な「29歳、女」はnote始めた-自己紹介-

          シナモンの香りが広がった部屋の中で、この地ではめずらしく降り続ける雪を眺めながら、「ウィンターチル」と名付けられた、想像に容易い、それっぽいプレイリストを流し、初めてnoteを使う。心地良い気もする。 これからの文章は全て、誰のためでもなく、自分のためなのだが、誰かの目にとまってしまうことも考えると、何故かカッコつけた感じの文章になる。ただし、実際にカッコがついているわけではない。心地良く、自分の時間を使っているだけである。カッコつけようと、するな、自分。 私は、29歳女

          平凡な「29歳、女」はnote始めた-自己紹介-