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「所有」という幻想

失ったように見えたものは

本当は失っていない

得られたように思えたものは

本当は得てなどいない


私たちは"所有"という幻想のなかで

滑稽な喜劇を繰り返す


あの人やあの物やあの場所は

どれだけの書類があったって、私のものではない
あなたのものでもない


私は誰も所有しない
私は誰にも所有されない

今、手にした物は
自然から材料を少し借りただけにすぎない

この場所は私の土地ではない
地球からほんの一瞬借りただけにすぎない

やがて、物も土地も肉体でさえも大いなる自然に返す時がくる


私たちは何も得られず
失わず
死んでゆく

優しい孤独に包まれて最初から最後まで終えるのだろう

だから何も心配しなくていい

失うものも
得るものも
無い のだから

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2019.02.16
※アメブロからnoteに記事を移行しています

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