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広告をつい押してしまう。じつはそれ、行動心理学が使われています。

こんばんは。
フリーの求人制作屋、猿渡です。

最近はドラマ「サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻」にハマり中。
もともと心理学に興味があり、大学でも認知心理学系のゼミに所属していたため、この手のドラマは欠かさずチェックしています。

新卒時代は営業職、結婚してからはWebライターや求人制作などを行ってきた私。
心理学とは縁遠い仕事だと思っていましたが、「行動心理学」は知っていると意外と「使える」ということがわかってきました。

今回は、広告業界でもよく見られる「行動心理学」の一例を少し紹介しますね。

◆カリギュラ効果

人は禁止されるほどその行為をしてしまいたくなるという心理を利用したものです。
たとえば、「押してはいけないと書いてあるボタンをつい押してしまう」や「決してのぞかないでくださいねと言われたのにのぞいてしまう」などの行動が当てはまります。

広告では、「本気でない人は絶対に読まないでください」「-10kg以上痩せたくない人は買わないでください」など、LPで使われるのをよく目にします。

◆バンドワゴン効果

こちらは「集団心理」を利用したものです。
はやりもの、行列のできる店、毎日完売する商品など、人気のあるものや人から注目を浴びているものはユーザに安心感を与え、購買や申し込みなどの行動へ導くことがしやすいといわれています。

「そんなに人気だったら買ってみよう(行ってみよう)かな」と思わせたり、「多くの人が知ってるから自分も遅れを取らないようにしたい(話についていけるように試したい、損はしたくない)」と思わせたりする効果があるそう。

広告では、アプリのCMで「祝1000万ダウンロード」と実績を載せたり、お店のPRで行列の写真を添えたり、商品PRに「何秒に1個売れています」といったものが当てはまると思われます。

◆アンカリング効果

「人ははじめに見たものを基準とする」心理を利用したものです。
人は相場や平均値をよく知らないものに対しては、最初に提示された数字や条件が基準となってしまい、判断時、無意識でその数字や条件に左右されるそう。

この効果は「お買い得感」の演出にピッタリです。
たとえば、「通常10万円が今なら半額の5万円」「このメールを見ている人限定で料金70%オフ」などと使われます。
ほかのサイトなどをじっくり見てから決める人であれば、この手法には引っかかりにくいのだと思います。
ただ、この効果はよく時間とセットで使われることが多く、「今から30分の間はさらに値引き」「お得な期間はあと1日」などとタイムリミットを決められていることもしばしば。
そうすることで、ほかとの比較をする前に、最初に目にした通常価格を基準に考えてしまうというわけです。

最近「あ、これアンカリングだな」と思ったのは、「あつ森のつねきち」です(笑)

最初に498000ベルと言い、「高っ」「ええっ」というと、今回は特別に4980ベルで売りますよと。
お買い得でしょ?これを逃すと次はないかもしれませんよ。と煽ってくるあたりもさすが。
私は「どうぶつの森シリーズ」を初プレイだったので、「美術商のキャラもいるんだ」くらいに思ってましたが、まさか商品の中に偽物もあるとは……!
作りこまれてるなぁと感心した次第でした(笑)

◆まとめ

今回はよく使われている3つの効果を紹介しました。
行動心理学にはまだまだ多くの手法があります。
また気になるものを見つけたら紹介したいと思います。

「人の行動はあやつれる」とよく言われますが、その背景には行動心理学があります。

この原理を知っておくことで、広告を出す側はこういった手法を適切に使い、売り上げを伸ばしたり、認知度をあげたりできる足がかりとなるでしょう。

逆にユーザ側は、巧妙に仕組まれた詐欺に合うのを防いだり、広告に踊らされず自分に必要なものだけを選べるようになったりするかもしれません。

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