【映画感想】死刑にいたる病

【※ネタバレはしません】

この映画を知ったのはテレビのCMだった。
自分の好きなジャンルとして「サイコパス」があるのだが(ジャンルなのかは不明)1回CMを観ただけで、公開日が待ち遠しくなった。

キネパスで、映画館のど真ん中を一人で予約して観たが
公開2日目なので人は多かった。

一言で言うと、この映画は予想以上に面白かった。
猟奇的殺人について、みなさんがどこまで好きなのかはわからないが阿部サダヲさんが演じたサイコパス像はまさに「ザ☆サイコパス」って感じで、本当に素晴らしかった。

面白かったといったが、面白いという表現が合うかはわからない。
ただ、どんどんいろんな人を疑い、最初に信じていたものを壊されたり、信じたかったものが壊れていく様を見ていた。という感じ。

観ながらもマインドハンターに出てきたシリアルキラー、エドケンパーを思い出したのは、彼がとても人柄がよく、表面上は殺人鬼には見えないところが阿部サダヲさん演じる殺人鬼によく似ていたからだろう。頭が良くて、好感が持てるだけで関わった人はすんなりと心のドアを開いていく。

人間を見かけで判断してはいけない。というのは、変な恰好でも内面は良い人というときに使ったりする(つまり悪いものが本当は良いというような)
だけどこの映画においては全く逆で、すごくいい印象を持ったとしても、内面もいいとは限らないという教訓が深く心に刻まれたようなそんな気分だった。

登場人物が増えるごとに、疑い、信じて、どんどん展開する内容にあっという間の2時間だった。

原作を読まずに鑑賞したので、小説も読もうかと思っている。
親との確執や、劣等感をもつ主人公の心の変化を軸に、絡みついていく連続殺人鬼の言葉やじっとりとした面会室での表情。

映像で見たものと原作との比較も楽しみになった。
そんな映画でした。
興味のある方は劇場へ足を運んでみてほしい。

ちなみに少々痛いシーンはあるが、私は目は瞑りませんでしたよ!笑


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