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【Netflix紹介】ギレルモ・デル・トロの驚異の部屋

最近見たシリーズで一番衝撃を受けたものだったので紹介することにしました!
現在配信されている全8話を1つ1つ解説します!

(ネタバレなし)

こんばんは、夏夜夢です。
ギレルモ・デル・トロを知らなかったのですが、Netflixでやたら勧めてくるので見始めると、1話でまんまとハマってしまいました。
とはいうものの、すべて違う監督が作った1話完結型の全然違う物語なので全然テイストは違います。でもホラーという点できちんとすべてゾッとします。備忘録としても書き留めておきたい&みなさんにも是非観ていただきたいのでお勧めも兼ねて、投稿します。

※超個人的に☆~☆☆☆☆☆までで評価点も付けました。

①ロット36

(あらすじ)
借金返済のため、レンタル倉庫の中身を買い取って金目の物を売りさばくことにした男。だがその中に保管されていたあるものが、恐ろしい事態を引き起こす。

オススメ度 ☆☆☆☆☆

いきなりオススメ度マックスなんですが、この話とにかく様々な伏線回収が素晴らしい!そしてよくある他人の気持ちを考えない強欲な主人公が出てくる非常に教訓めいた作品となっています。
古い貸倉庫でほとんど展開されるのですが、迷路のような内装、ライトがタイマー式なところもなんとなく陰気な感じでホラー感が増します。
どんどん非日常に引き込まれる感じがとてもよく、夢中になりました。

②墓場のネズミ

(あらすじ)
新たに埋葬された金持ちの墓に目をつけた墓泥棒。目当てのものを手に入れるため、迷路のような地下トンネルを進むが、その行く手にネズミの大群が立ちはだかる。

オススメ度 ☆☆☆

時代設定がまず好き(19世紀イギリスくらいが大好物)
墓荒らしの主人公は悪事を働いてはいるんだけど、途中から不幸があまりに降りかかりすぎてはいないか?と思ってなんとなく窮地を脱するように応援しちゃう自分もいました(笑)
だけど、もちろん悪人にハッピーエンドは来るはずもなく・・・
この作品もSFや神聖なものがある一方で教訓めいていました。

③解剖

(あらすじ)
森の中で見つかった遺体の捜査にあたるベテラン保安官は、古くからの友人である検視官に連絡をとり、一連の奇妙な出来事の真相解明を依頼する。

オススメ度 ☆☆☆☆

前半は「なぜ?」という話がたくさんあって、どんどん引き込まれました。
解剖を夜中に一人でおこなうというシチュエーションだけで怖いので、それだけでゾクゾクします。
SFっぽくなっていた伏線が解き明かされながら、その理解に追われて私も大事なことを忘れていて、最後にスッキリするというか心が安堵するというか。でもちょっと悲しい。不思議な後味の話でした。

④外見

(あらすじ)
人付き合いが苦手なステイシーは、職場に溶け込むためにちまたで人気のローションを試してみることに。肌に合わないローションを使い続けるうちに、彼女の身に思わぬ変化が起こり始める。

オススメ度 ☆☆☆

かゆい!みているだけでも、かゆい・・・
しかし、ここまでSFや神聖じみたことが多かったので、やっと人間の内面から出る狂気が来たな、という感じ。
ラストに向けて、私的にはとても好きな展開にどんどん進みましたが、ラストの狂気は相当でした・・・

⑤ピックマンのモデル

(あらすじ)
リチャードという内向的な男と出会い、その恐ろしい絵に心ひかれた美術学生のウィル。だがやがてその絵は、ウィルの現実感に多大なる影響を及ぼし始める。

オススメ度 ☆☆☆☆☆

絵画がテーマだし、時代背景も好き!(2回目)
「邪悪なもの×絵画」というのの表現方法がすごくて、本当にその絵がものすごく強大な力を秘めているということが映像としてよく表現されていました。
話は繋がっていないのに今までの話を観た後だからか、悪魔や魔女についての、じめっとした嫌なイメージが蓄積されて勝手にどんどん悪い方へ想像が膨らんでいきました。
「美しいだけの人生はない」と言ったセリフがなんとなく心に残りました。
主人公の、怖いもの見たさと冷静に危険を察知する心の揺れ動きもあり、どんどん主人公に感情移入してしまう自分もいて、どんどんリチャードが悪魔に見えてくるんですよね。悪魔は口がうまいですし。
まるで2時間の映画を見たような重厚感で、感情移入したらした分だけ猛烈につらい話でした。でもとても良質でした。もう一度観たい。

⑥魔女の家での夢

(あらすじ)
死別した双子の妹と再会することだけを願って生きてきた研究員は、特別な薬の力を借りて、妹の魂が存在するかもしれない不思議な世界に足を踏み入れる。

オススメ度 ☆☆☆

・・・ロン?!(ハリポタ)って最初なりました。大人になったなあ(笑)
結構スケールの大きい話なんですが、闇ディ〇ニーみたいなお話でした。
悲しくなったり、感動したりするんですが、最後はまさかの明るい気分になるんですよね(笑)
バッドエンドも捉え方によってはハッピーエンドなんだよと教えてもらった気がします。はい。

⑦観覧

(あらすじ)
謎めいた大富豪の邸宅に招かれた、それぞれ異なる才能をもつ4人の男女。一生に一度の経験ができるという話だが、彼らの好奇心が恐怖へと変わるのにそう時間はかからなかった。

オススメ度 ☆☆

世界観がとにかくサイケ!
目に見えるものも音楽も全部サイケなのですが「何を観覧するのか?」がずっと気になったまま進んでいきます。
「趣味というものに値段はない」というほど自分の好きなものにお金を惜しまないおじいさんとセクシー女医が、招いた4人と淡々と会話して前半は進みます。
しかし後半、結構感情がぐちゃぐちゃになる出来事が怒涛に押し寄せます。予測不可能な展開で、今までのスローペースが噓みたいに5足に入る。
(最後ほんとにあの車は5足くらい入っていたと思う)笑
ラストは「想像してください・・・」というゾッとする系でした。

⑧ざわめき

(あらすじ)
大きな悲しみを抱えながら、調査旅行に出た鳥類学者のナンシーとエドガー。周囲に何もない一軒家で寝泊まりをすることになるが、その家にはつらくて恐ろしい歴史が隠されていた。

オススメ度 ☆☆☆☆

鳥のざわめき(たくさんの群れになった鳥がぐわんぐわんと模様を変えながら飛んでいる様子)と、夫婦のもやもやがうまくリンクしている。
そして、それに重なる怪奇現象・・・
海外作品って日本とは違って大きな一軒家(屋根裏や地下室が必ずあるような家)がよく舞台になりますよね。
見知らぬ大きいお屋敷に寝泊まりするうちに怪奇現象が多発するのですが、主人公の悲しい過去もあり、いままでの作品の中で一番人間の内面を感じる作品だと思います。
夫婦も親子も友達も、ちょっとしたズレからどんどん亀裂が入って、ある日突然壊れたりするよね・・・
終盤に近付くと、恐怖の怪奇現象について理解してスパッととても良い終わり方をする作品です。
個人的には、夫婦の感情と鳥のざわめきがリンクしていて、そこにカギとしてホラーテイストが加わっている、とても好きな作品でした。


さて、ここまで書いてきましたがホラーの苦手な方やグロ系が苦手な方は結構ダイレクトな描写があったりするので要注意です・・・
血が出たりしないのは、⑧くらいかな。。。
私が好きなのは①と⑤でした。
①は話の展開が嫉妬するほど素晴らしかった。
⑤は私の書く小説の世界観に似ていて、あの不穏さと芸術のマッチングがたまらなく好きでした!

このシリーズ、更新されたらまた必ず観ようと思います!

まずは調べます!
ギレルモ・デル・トロさん!(遅い)

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