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Day Three | Wish Listに書き込むより前に、最初の一歩の行動をどれだけ早く起こせるか

夏休み3日目。

携帯電話が鳴り出したので、朝の6時に起きた。

朝から「好きなパン屋さんに行こう」
と地元で人気だというパン屋さんに連れて行ってもらった。

台風って言っていたけれども
雨は全然降っていなくて
「やっぱり私は晴れ女だなあ」と
車の中で、おどけていた。

見た目のクオリティが高い
という理由だけで買った“パンダパン”。中に沢山クリームが入っていて、そして外側は少しサクサクしていて、生地もふわっとしていてとても美味しかった。


昨日夜中の3時まで(というよりも今日まで)あれだけ話したのに、結局
海を見ながら、私たちはずっと今後のやりたいことや、向かいたい方向の話をする。

人もまばらなビーチを眺めて、話疲れて
「まだ朝の9時だ」なんて時計を見て防波堤のコンクリートブロックに寝そべった。


自分がやりたいことを言葉にすることは、別に苦手ではなかったけれども
地方と呼ばれるこの場所で出会う人たちは、みんな仕事で「やりたいこと」をやっている人が沢山いて
良い意味で統一感のない人たちが、ここに惹かれて集まっている、そんな感覚。

自分も思わず想像している未来とか
今やっていることを
話していてやりたいことに、自由になっている気がした。


解放という言葉とはまた違う感覚だけれど

イメージに決められたこうでなくてはならない、に縛られない。
話す度にやっぱり、
「私が選んだこの仕事は間違ってなかったな」なんていう確信。

別に選択したことに正解なんてないから、
自分が正解にするしかないのだけれど。
その作業はとてつもなく
不器用な人が多い気がする。

間違えではないと
確信が持てたら人は強くなるのかもしれない。

迷いがないからこそ
素直にやりたいことにまっすぐ、
進んでいける。


そんなちょっと先のことを話しをしながら
「帰ったら布団で少し寝たい」
と今やりたいことを共有してみたり、

そうだよねえなんて言われながら

思ったことをすぐに実行できるこの時間は
やっぱりすごいなと心の底から思った。


きっと今の提案はWish Listがあったら一番上に鎮座されていたに違いない。


会わせたい人がいる

なんて言われて
言われるがままに
やっぱり私は着いて行く。

辿り着いたのは、“蕎麦屋”と言われたら「場所間違えてない?」なんて返答をしてしまいそうな空間だった。

お店の隣には
絵に描いたような、可愛い平屋の古民家、夫婦で蕎麦屋を営む家族の住まい。

おんぶ紐で赤ちゃんを背負った旦那さんに出迎えられて、九割蕎麦を注文した。

そこで話しをした人は
美味しそうに蕎麦をすすりながら
私の話を聞きいて
「へー!面白いわ」なんて
何度も笑ってくれた。

蕎麦セットなのに小さいそら豆のおにぎりが付いてくることや一輪挿しに刺さっているドライフラワー、窓にぶら下がっている星、その一つ一つが営む雰囲気を作っている気がした。

きっとここに
いつかのメモのWish Listがあったら

“素敵な家の隣に自分の事務所を持つ”

なんて私は書いているに違いない。

1日を十分過ぎるくらい過ごして、彼は夕方仕事に出かけて行き、私は一軒家の私にと与えられた部屋で一人でタオルケットに包まりながら
思ったことを書き留めていた。


夜は、港まで散歩をして、

遠回りをして帰った。

「遠回りをして帰ろう」「防波堤まで歩いて行きたい」という誰かの歌詞みたいな提案はもちろんWish Listに書き込む余裕なんて無い。

「いつだって書き込む前に
行動してしまうんだよなあ」
そんな風に笑う人たちの前で
「やっぱり私もそうしよう」
だなんて、心踊る。

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