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くれよ根性焼き


つい今しがた、亭主より
「お前は俺とお前の共通の知り合いからは『名前を言ってはいけないあの人』扱いされている」
とカムアウトを受けた。

ショックである。

まず私はハリーポッターについて「マルフォイ役の人のルックスが一時期劣化したものの、成人後再度イケメンに変貌した神木隆之介現象」とかの情報しかないため、該当キャラクターがどういった立ち位置なのかも特に把握していない。だがニュアンスとして「嫌われており引かれておりお触り禁止案件」という雰囲気だけはしっかり伝わってきて、私はその余波に頰を打たれたように感じた。

前提を提示すると、まず亭主は売れないお笑い芸人であり、私もかつて売れないお笑い芸人であった。売れないお笑い芸人の世界というのは非常に狭い。ちなみに楽屋もおおよそ狭い。また、売れていないくせに、万一売れたときに備え、一丁前に「挨拶」などどいう文化を重要視しているため、一回顔を合わせたらもう知り合いですよという雰囲気が蔓延するのである。
さらにSNSの台頭により「会ったことはなくても認識はされている」という「趣味:リストカットの女と付き合う」くらい面倒臭い現象も発生し、つまり亭主の知り合いと私の知り合いは共通していることも多かった。
そういう顔見知りの人間に「死の飛翔」扱いされるという事象は、私が17歳JKであれば電子の砂漠で死体を見て「it’a true wolrd.狂ってる?それ、誉め言葉ね」と呟く案件だし、マジの17歳JKであれば上記の意味がわからず「あなたが思うより健康です」といったところだが、現在一般社会で社畜として労働する身として「逆にほっといてくれ」と懇願したくなるレベルの話だ。もう私の話題とかは出さないでほしいのだが、わざわざ1年以上放置していたnoteを動かしてこの文章を書いているということは、当方としても心のどこかで、なんつってる間に4時っすよ(笑)と言いたい気持ちがあってのことだろう。

きっかけは以下の通りだ。

私は数年前、ひった糞尿を毎日モザなしで動画投稿するという、私が冗談抜きに17歳美少女JKだったらフォロワーが丸ノ内レイナ超えしそうなtwitterを運営していたのだが、これを私はそもそも「オモシロ」として解釈していた。
TwitterというSNSはそもそもクソの溜まり場であるから、リアルクソを投稿して何の問題があるのかいまだに分かっていない。また、当時これを気に入ってフォローしてくれた性癖のイかれたオジさんとはいまだにネット上で懇意にしており、私が「病む」につれ割と励ましのリプライなどをくれることがあるが、亭主曰くまずここで衆愚より「ワン引かれ」あったのだという。あと、SNSで定期的に「病む。ぴえん」のも、周囲の同世代が産んだ子どもの保育園入園写真を載せているなかで非常に浮いた存在となることは確かであろう。

また、極め付けとなったのが
「亭主の主催したライブの企画コーナーにのみ突然乱入し、出演者に小便を飲ませようとした」という行為だったという。

これはまずマナーとして意味がわからないし、ヤクザである。以前働いていたスナックで突然カネも払わず闖入してきたヤカラ数名が、カラオケで『紅』を熱唱して店内をドン引かせ、颯爽と立ち去っていった行為にほぼ類似している。そのあたりについては反省しきりなのだが、「他人に小便を飲ませる」という行為じたいに問題があったと知り改めて愕然とした。

私は当時youtubeチャンネルをやっており「小便の中にメントスをぶち込むメントスおしっこ」を企画実行したのだが、メントスは当然コーラおよび炭酸にしか反応しないため何も起こらなかった。これでは企画として頓挫してしまうため、私はそれを一気飲みすることでYouTubeチャンネルとしての体裁を保ったわけだ。
その他「使用済みのタンポンを口紅代わりに使用」「洗剤を食う」などの短編動画をtiktokにもUPし、まとめてYouTubeに載せたところ、8万再生くらいはチョロっと回数を稼ぐことができた。当時はレペゼン地球の最盛期だったこともあり、過激系動画の流行、およびYouTubeのポリシーがユルかったためお目溢していただいていた一面もあるのだろう。ちなみに現在該当チャンネルはアカウントごと削除されている。

以上のことから分かる通り「小便を飲む」という行為は私にとって「オモシロ」の範囲内であり、なんならその中でもかなりハードルの低い行為だったのである。

とはいえその場の空気感からして、私の「小便の飲ませ方」がまずスベっていた可能性が非常に高いし、そもそもお客さんには女性が多かった。女は基本的に女が嫌いである。急に演者でもない女が乱入してみんなの楽しい雰囲気をブチ壊したので、その後SNSで普通に怒っている女性のツイートなども散見された。

だが一点言い訳させていただきたいのは、亭主のその主催ライブでは「舞台で肛門(便が少しはみ出している)を丸出し」「その肛門に唾を吐く」などが日常的に行われており、界隈でもかなり「ヤベェライブ」と認識されていた点である。この認識は観客のみに留まらず演者間でも噂になっており、該当ライブへの出演依頼を夫自ら「赤紙」と呼称していた。性器とかも普通に露出していた(ちなみに私はボーイズラブが好きなので肛門も性器と認識する)と思うし、暴力沙汰も日常茶飯事かつ「オモシロ」認定されていた。

これだけのライブ、及びその観客を標榜するのであれば豚の内臓キャッチボールとかでもテンション爆上がりして欲しいし、小便一気くらいではスターリンの足元にも及んでいないのでいないかという老婆心からの行動だったのだが、ミチロウと俺の知名度及びカリスマ性について完全に見誤っていたと自己認識する。義務教育の辛いところね、これだ。

結論として、行為については反省しているが、価値観については周囲との相違が未だに理解できておらず、その後半年ほど経ったところで心療内科のADHD診断を受けたところ、見事満点合格したという事実のみを述べておきたい。『ヤバイお笑い地下ライブ』とかではなくバ●バラに出させてもらえばよかったわけである。

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