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メルカンで担当した99本の記事と、2019年の後悔を振り返る

株式会社メルカリで、オウンドメディア「メルカン」を担当しているnatukifmと言います。

先日、2019年最後の記事を公開しました。

そこでふと「そういえば今年は何本書いたり編集したりしたんだろう?」と思って数えてみたところ、99本(記事作成担当:59本、編集担当:40本)ありました。取材などにご協力いただいたみなさま、改めてありがとうございました。同僚に伝えたら「惜しい、あと1本!」と言われました。キリ番かよ。
※2〜3日に1本公開しているライトコンテンツ「#メルカリな日々」を入れるともっとありそうですけど…数えるのが大変そうなので割愛しました。

しかしこの1年を振り返ると、いろいろ挑戦してみたはいいものの、結果を出せなかったことのほうが多いです。なので、思い出そうとすると涙目になります。でも、気持ち的にも整理しておかないとなんだか…と思ったので、ちょっと振り返ってみます。あと、大掃除中であまり時間がないのでざーっと書きます。

まずはAnalyticsから、私が担当した記事で2019年に読まれたものからざっくり見てみます。

1:データ分析だけでは先がない? メルカリBIチームが語る新しいキャリア像

メルカリBusiness Intelligence(データ分析)チームの新保さんと、noteでもおなじみの樫田さん(hikaruさん)の対談記事です。「最近アナリストという職種を見かけるけど、今後どうなっていくの?」ということを話しています。hikaruさんと新保さんのインフルエンス力と人望力での拡散、そしてネット記事でヒットしやすいキャリア論(natukifm比)に触れていたことも読まれた要因かと思っています。

実は「何話そう?」「ええい、ままよ!」とスタートした取材だったのですが、結果的にお2人の考える課題感がリアルに出てよかったです。

2:「若さが武器になる」メルカリ新卒メンバーがキャリアパスで活かした強み

4月に「新卒特集」と題して、新卒採用メンバーと、担当していた現場メンバーによる記事を連続して出していました。そのうちの1つです。当初は「メルカリに入社するつもりがなかった」と話す新卒メンバーにどんな心境の変化があったのか、当初入ったポジションとは違ったところで働く今は?などなど聞いています。

「若さは、武器にしていますね!」というパワーワードは個人的にもぐっと来ました。お互いに照れながら話しているけど、考え方の軸みたいなものが絶対にずれない取材でした。

3:メルカリの経営改革を行う「会長室」の1年を振り返る

当時は会長室、今は経営戦略室トップの河野さんによるブログ記事です。編集を担当しました。「記事を出したいんだけど?」「でも、何をどう書いていいのかわからない」と言われたので、ヒアリング→簡単な記事構成を提案したところ、今の記事スタイル(箇条書き)で返される斜め上の展開がありました。「こんなに個性が強いもの、編集できないぃ!」と匙を投げるようにして公開したところ、「かえって雰囲気が伝わる」と好評でした。もちろん、河野さんのインフルエンス力と人望によるところはとても大きいと思っております。

ヒアリング時に「シュレーディンガーの猫」を持ち出されたのは、河野さんが人生初でした。

4:メルカリ新卒採用担当者が本気で学生と向き合って気づいた、責任と覚悟

これも、先ほどご紹介した「新卒特集」の1つです。特集でインタビューを担当していた新卒採用メンバー2人の対談記事になっております。「なんで新卒採用やってるんだっけ?」「そこでやりたいこと、やっちゃいけないこと」などを語ってもらいました。公開当日にぐっと伸びたというより、じわじわ読まれ続けている印象もあります。

いつもゲラゲラと笑ってて楽しそうにしている奥田さんとLizさんの、真剣な表情が見られた取材でした。

5:メルペイからメルカリグループ全体のコーポレート統括へ。横田淳の決意

VP of Corporateに就任したばかりのときの横田さんをインタビューしたもの。「韮人材」について発信したのは、この記事からだったんじゃないかなと思っていたりします。

実はこの取材まで対面でお話したことがなく、横田さんに対して「怖い人なんじゃないだろうか」とビクビクしていたところがありました。ですが、めちゃくちゃ優しくて、私の質問にも一つひとつ丁寧にお話しいただきました。横田さんは、いい人です。

意識したのは「編集メンバー以外の人に記事を書いてもらう!」

メルカンのチーム体制は、専任メンバーは私を含めて2人。そのほかのメンバーは他業務を兼任しつつ、企画づくりや記事作成に参加しています。企画会議は毎週金曜日。「何を書くか」「誰を出すか」などを、メルカン編集部と採用チーム、PRチーム、海外採用などを行うチーム、エンジニアのオンボーディングなどを担当するチームが集まり、ああでもないこうでもないと話し合っています。

そして、記事の話に少し戻ると。先ほどはAnalytics上で読まれた記事順に振り返ってみましたが、それだけでは図りかねるところがいくつかあったりまして・・・。

メルカンというオウンドメディアは「メルカリで働く人を伝える=現場感をオープンにして採用ブランディングにつなげる」を目的にしています。つまり、現場の納得感があるという意味では社内メンバーにも「読まれている」必要があるわけです。しかし、Analytics上で数字がよかったもの、SNSでバズったものが必ずしも「現場の納得感がある」として社内メンバーに受け入れられているわけではなかったりします。バズる=一般受け(世の中の関心ごと)、でも社内メンバーとして発信したい内容・読みたい内容というわけではない。それに、一般受けする内容って、どこかキラキラしていますしね。

その違いに気づけたのは、今年5〜6月ごろ。そこからできるかぎり「メディアらしさ」ではなく「メルカリ・メルペイらしさ」「メルカンらしさ」を前に出すように意識していきました。いわゆる「キラキラブランディング」を避ける意思決定をしたわけです。

しかし「キラキラブランディング」をやめたからって、社内メンバーの関心をすぐに取り戻せるかと言うとそうではなく。そこで進めたのが「編集メンバー以外で、記事を書いてくれるメンバーを増やす」でした。

秋ごろから、声掛けを積極的にスタート。結果的に、昨年に比べて単発で記事を書いてくれるメンバーがぐっと増えました。今Qでは2週間に1つくらいは書いてもらった記事を公開していた気がします。

例えば、こちらの記事などは社内外で好感触でした。

どの記事も、担当したメンバーが所属するチーム内、もしくは個人として醸成されつつあった知見です。なので、書いてもらった記事の一部は、社内wikiのなかから「これおもしろい!」となり、ご本人に「メルカンでも書きませんか?」とお声がけしたものもあります。

やりとりでは、とにかく記事作成ハードルをあげない。箇条書きでもいいので一度ドキュメントに落とし込んでもらい、「このへんをもっとくわしく」「ここの内容は前後入れ替えよう」など、相談しながら進めていました。これ、けっこう楽しいです。

そうやって完成した記事のほうがインタビュー記事より読まれることも多いです。また、これまであまり発信してこなかったメンバーこそ、ストレートで現場感ある内容を綴ってくれたりします。そこには「リアルな現場」しかないため、現場の納得感がある。さらに「あの人が書いたらしいから読もう」となってもらいやすく、SNSなどでの拡散にもつながった印象もありました。そして、潜在採用候補者の目にとまるという流れができつつあります。

挑戦はできた、でも結果は出せなった

冒頭で少し書いたとおり、今年はいろいろ挑戦した一年でもありました。テキストに限らず、音声や動画の編集もしましたし、ライブ配信もやりました。私個人にとっては、新しい領域の「編集」に取り組めた1年でもありました。

ただ、これで結果を出せているかというと、そうじゃないです。すごく読まれてもJD(ジョブディスクリプション)への誘導やリファラルとしてあまり有効ではなかったり、逆にあまり読まれないけれどリファラルで効果を出していたり。そのときどきで結果は出すけれど、それが継続的にできなかったことが、2019年最も良くないところだったなと思っています。

結果的に何もできなかったな。それが先日お酒の勢いであふれ出してしまい、Twitterに書き出すなどの失態もしました。なかには、真偽も確かめずに噂だけで判断して書いてしまったTwitterもあり、もう本当に何やってんだという感じです。「これはわたしのことか?」と感じた方、あなたではないのでスルーしてください。本当にすみません。

はっきりとした反省点だと考えているのは、私のキャパシティを超えた担当記事本数を抱え込んでしまっていたこと。「どうしよう」というもやもやを外へ出せていなかったこと。おかげで12月いっぱいはあまり記憶がなかったです。メンタルも、そんなに良くなかった気がします。ここで挙げたものはなんとかできそうなので、来年さっそく取り組む予定です。

採用ツールとして、結果を出したい

そもそも、メルカン自体がこれまで数字を追ってこなかったこともあり「何を持って“結果を出したとするか”」もはっきりしていないところがあります。もちろん、PVもUUも見ていますが、それはあくまで「どのくらい見られているのか」であり、多かったらいいということにしていません。

メルカンに関しては採用ツールの1つとして、もう少しインパクトある結果を出したいです。勝ちグセつけたい!あと、取材などに協力いただいたみなさんに、最大限のお返しができるようにしたい。

来年も、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、大掃除に戻ります。

いただいたサポートを励みに、もっとがんばります!