マガジンのカバー画像

なつくまエッセイ【ゼンマイじかけのシンビジューム】

74
こちらはエッセイのコーナー。シンビジュームは可憐なのに、よくみると毒々しいランの一種です。
運営しているクリエイター

2018年5月の記事一覧

(随筆)不確定な世界「達成感」

駅をおりて、グーグルマップを起動させた。 なのに、ぼんやりした色のまま動いてくれなくて、少しあせる。 いただいていたメールで住所を確認する。 よっしゃ、これで伺える! 私は小躍りするきもちだった。 ちょうどそのころ、グーグルマップ起動。 私のなかで妙な達成感が、ぐにゅんと突き出てきた。グーグル先生に頼らなくても、行く先わかったもんね、というねじ曲がった想い。 でもそういうプチ達成感(いや優越感か?)はすぐに消えてしまうものだ。 だってもう一度ちゃんと迷って、グー

(随筆)本日の不確定な世界

あんなこといいな、できたらいいな の歌ではないですが、口に出すと案外かなうものなので、みなさんも叫んでみませんか……。 なりたいモノが決まったら、とりあえず叫ぶ! そうすると、モチベーションがあがって違う世界をみることができますよ。 ……なんてこと、ありませんからねー。 地道にコツコツ。それしかないのです。誰に向かって言ってるかというと、自分でございます。 そんなわけで今日はおしまい。おやすみなさい。

ボケ防止のために知らない土地に行きたいわけでも職業旅人になりたいわけでもないけれど、近場の未知を開拓したい。そんな乙女心をわかってくれる人、この指とまれ。ってもう乙女じゃないなんてこの際抜きでね。ここすべてタイトルですが、どれくらい入るか興味があっただけなんて口がさけても言えないよ、好きだなんて。

なるべく知らない場所にいくとボケにくい、なんて話を以前きいた。 だからってわけじゃないけど、知らない場所に行くのが好きだ。 車でもナビ通りにまず走らない。直線距離をぐんぐん突っ込んでは迷い、おおまわりして喜んでいる。 ふらりと入ったお店で、天然酵母のもふもふパンを買って帰る。 それだけで、今日という日が特別になるのが、知らない土地のマジックだ。 数時間後、地元にもどりホッする自分がいるのも、たしかだが。 プチ旅行は、自分をちょっぴり生き物にしてくれる。

転送整理しようか

パソコンの動きが悪いのでデータの整理中。 時間がかかり過ぎて困ってしまうなあ。 そういえば今日 こういうふうに食べられたら、きちんとした躾を受けているねえと言われるんだよ。 と私の前で、私のこどもに言いながらごはんを食べさせてくれた方がいた。 尊敬している人だけど、ちゃんと躾しなさいよと言われてる気がして、嫌な気もちになったなあ。 そういう記憶もサクッと整理して、デリートしてしおこうか。記憶が定着するまえに。

(随筆)深夜のサービスエリアはエンターテイメント

ゴールデンウィークはじめのこと。 深夜のサービスエリアの駐車場で、たくさんの車が電気を消してならんでいた。 その車内に人影は確認できない。施設の利用をしているか、遠方からの運転に疲れ、座席を倒して仮眠しているのかもしれない。 藍色の空と大量の車を眺めていたら、オカルトの世界をみたような気がした。 誰もいないと思っていた車から視線を感じ、ふと「何者」かと目が合ってしまったら。そしてニヤリと笑われたら。 自分の車に戻ったはいいが 「見たな」 と何者かに車を揺すられたら。