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働き方改革?!

今日の記事は賛否両論あると思いますが、自分の考えていることを書きたいと思います。

時数を減らせばゆとりが生まれるのか

昨日は同じ地区の教務主任が集まる会がありました。そこで各校の来年度の教育課程についての情報交換を行いました。今、来年度の教育課程を組んでいるところです。文科省の方から標準時数に近づけるよう、授業数を削減するようにお達しがあり、来年度は授業時数を減らしました。
例えば・・・
 ・1年生の5校時開始時期を5月→6月へ
 ・2年生の6校時開始時期を5月→10月へ
 ・水曜日でクラブや委員会がない日は5校時下校
 ・成績処理のため学期末は5校時下校
こんな感じで、子どもが学校から早く帰る日を例年より多めに取りました。
他の学校の先生はもっと大胆に減らしている方もいました。

授業数を減らせば教員にゆとりがうまれるのか?
ゆとりがうまれたら教師の力量があがるのか?

私の答えは「NO」です。
単純に「時間」を減らせば改善されるというものではありません。
逆に時数を減らすということは、今までと同じような授業の進め方をしていいると学習が終わらないということです。
学習したことを定着する時間をとれないということです。
教師のタイムマネジメントの力はこれからますます求められるかもしれません。

だからカリキュラムマネジメントで合科的に学習を進めるというのは大切な視点だと思いますが、そこには教師の力量や思いの強さが歴然と現れます。私は教科書で教えるよりはるかに難しいと思っています。

教師の働き方改革は働かない改革なんじゃないかと思う時があります。
限られた勤務時間の中だけで若い先生はどうやって力をつけていくんだろう・・・。

早く帰された子どもの受け皿は?

あと一つ気になるのが、学校から早く子どもを帰して大丈夫なのかということ。
誰かが家にいる家庭はいいのですが、仕事をしている家庭は負担が大きいと思います。学童にも入れない、自由に遊びにもいけない、家で子どもだけで留守番となると、やっぱり不安です。
私もそうですが、「子どもが学校にいる」ということは働く親にとっては実はものすごくありがたいことだったりします。昔は放課後に残って遊んだり、近くの子と遊んだりできていましたが、今はなかなかそれが難しい状況です。下校後の子どもの受け皿も整備されていないことも、保護者の反感を買うことになるのではないかと懸念しています。

「早く帰すんだから、もうちょっとましな授業をしてほしい・・・」
そんな保護者の声も聞こえてきそうです。

働き方改革から働きがい改革へ

働くって「傍を楽にする」「人のために動く」という意味です。
誰かに喜んでもらえたり、感謝されるとやる気になります。
自分が成長できたと感じると、もっとがんばろうと思えます。

人から感謝され、自分の成長を実感できて、さらにお給料までもらえる。
こんなうれしいことはありません。
私は働くことで自分の存在意義を確認しているのかもしれません。

時代の変化によって子どもも教師も変わっているように思いますが、先生の仕事って大変だけど、やりがいがあって楽しいな、と思えるようにしていきたいと思います。

私が関わっている授業づくりネットワークの最新刊が「働き方改革は授業を変えているのか」というテーマで問題提起をしています。よろしければお読みください。




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