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【自然農法】でお米や野菜を育てるメリット

世間では自然農法に似た栽培の仕方で、「自然農」や「自然栽培」といった栽培方法がありますが、似ているようで結構違ってたりもするので、今日は僕が思う、自然農法の栽培方法を説明します。(※個人的な考え方です)

① 自然農法とは?



まず自然農法は、農薬や化学肥料・有機肥料も一切使用せずに農作物を栽培する方法です。

よく田畑も耕さないとか、除草(草引き)もしないとか思われてたりしますが、

多分それは「自然農」の栽培方法になると思います。

自然農法は何ならしっかり深耕しますし、除草(草引き)もちゃんとします。

じゃあ「堆肥はどうなの?」という事になりますが、堆肥は使います。

といっても「堆肥」に関しては草や落ち葉などの自然堆肥のみで、一般的な農業における使い方とは違って、

土を固めない為土を温めるため果樹などの根の部分の土乾きを防ぐために使います。

堆肥を使うのは正直初めの2〜3年の間ぐらいで、残留農薬や肥料分が残っていなければ特にはじめから使う必要もないです。

北海道や東北地方のような寒冷地域の場合は、根が寒さでやられないように

根元に堆肥を入れて、土を温めて湿り気を持たせる為に使ったりもします。

どうして自然農法では土を固まらないようにしたり、温める必要があるのかは、

また改めて別のnote記事で書きますので、良かったら見て下さい。

ちなみに自然農法では黒マルチ(防草シート)も使いません。

なぜ使わないかというと、花や木もそうなのですが、

作物というのは太陽の光を浴びて光合成をし、水を吸収して清浄な土があって初めて成長します。

客観的に見た野菜たちの図


なので例えば、サツマイモやジャガイモ・大根などの根っこ食べる根菜類などは、

黒マルチを使って栽培すると太陽の光が遮断されて、本来食べる実の部分に太陽光が当たらなくなるので、

その分作物の成長の妨げになってしまいます。

なのでサツマイモなんかは高畝(たかうね)にして畝の間隔を広くとって、

太陽の光が畝の横からしっかりに当てるようにすると良いですね。

サツマイモの栽培図


蔓返し(つるがえし)や蔓を切ったりとかする方法がありますが、

特にそんな事をしなくても、今言ったようにすればやらなくて全く問題ないです。

あとサツマイモは土が固まるのを嫌がるので、できれば砂けのあるサラサラした土の方が真ん丸で綺麗なサツマイモが作れます。

それも2〜3年すれば土が変わってきますので、安心して下さい。

自然農法紅はるかの写真(自然農法2年目)

あとは時間がある時に雑草を抜いて、しっかり除草すれば良いです。

除草も自然農法にすれば年々そこまで生えてこなくなります。

それは雑草よりも、作物の力と土本来の力が戻って強くなるので、雑草の生える力が弱くなるからです。

田んぼや畑に雑草が生えるのは、農薬や肥料を入れることで、土の活動力が弱くなり働かなくなるからです。

② あくまでも「土」が主役


今の日本の農業や近代農業は、元肥といって多量に肥料を入れて、

栽培中に追肥としてまた追加で肥料を入れて、雑草が生えたら除草剤を撒き

害虫が発生したら農薬を散布するといったような感じで、

作り手側が自らどんどん手間をやたらめったら増やしていった結果

土の活動力が完全に停止して、毎年肥料を入れないと作物が成長しないようになってしまい、

農薬散布しないと作物が全滅してしまうぐらい害虫が大量に発生し、

おまけに毎年、農薬代・肥料代の出費が増え、労働の手間も増えるという悪循環に陥ります。

その点、自然農法は雑草が生えて来たら自分のペースで草引きをして、

トマトやナスなんかは茎が重さで折れないように支柱に誘引(ゆういん)をしてやる、

その他諸々の野菜の栽培方法で、人間側(作り手)が、

どうしても手を加えてあげないと駄目な部分に対してはちゃんと、アシストをしてあげる。

あくまでも「」が作物を成長させる主役なんだという気持ちで、手助けしてあげるような感じです。

そう例えるなら、スペインのバルセロナのサッカーです。

土がメッシで自分達はプジョル・イニエスタのようなポジションです。

ちょっと分かりずらいと思いますが、今はこの例えしか思いつかなかったです。

あと病害虫が発生する理由も、肥料に原因があるのですが、

それはまた別の記事で書きます。

③ 自然農法のメリット・デメリット


最後になりますが、自然農法のメリットとデメリットを説明します。

まずメリットですが、

  • 農薬代・肥料代が要らなくなる

  • 農薬・肥料散布などの手間が無くなるので労働時間が半減する

  • 収穫量が大増量する(※土本来の力が戻ってからの話です)

  • とにかくめっちゃ美味い(これはガチ)

  • 害虫がほとんどいなくなる(残留肥料の程度によります)

  • 今問題になっている蛔虫や寄生虫問題も完全に解決します

ざっとこんな感じです。

収穫量が増えるというのは、やはり元々慣行栽培(農薬・肥料を使っている)をしていた土地だと

土の活動力が完全に停止していて、尚且つ長年の肥料や農薬が土に染み込んでいるので、

土がとても固くなっており、根張りしない状態になっていますので、

2〜3年ぐらいは肥料を入れて作っていた時よりも収穫が減ります。

これが自然農法のデメリットと言えばそうゆう事になります。

ですがそこをぬければ、お米なんかでも通常の倍ぐらいの苗幅で植えて、

日当たりをしっかりすれば一つの稲に物凄い量の稲穂が付きます。

15センチ〜18センチ幅で苗を植えて成長した時の写真

上の写真は今年田植え機で植えた田んぼの写真です。

田植えをする時に、苗を植える幅は一般的に15〜18センチぐらいの幅で植えます(田植え機の幅が大体そうなっています)

見た感じはちゃんと成長しているように見えますが、どこか窮屈そうに感じますよね。

40〜45センチほど苗幅を空けて植えたお米の写真

この2枚目の上の写真は、通常の苗幅の倍以上の幅をあけて植えた稲です。

もちろん農薬も肥料も一切入れずに自然農法で育てたものです。

見てもわかると思いますが、明らかに稲穂の付き方が全然違いますし

苗幅が広いので苗の本数も減り労働時間もお金も節約になり、とても経済的です。

ちなみにお米は収穫量は減ると思いますが、初年度からでもちゃんと収穫できるレベルまで成長します。

ざっとこんな感じで自然農法について説明しましたが、まだまだ説明しないといけない部分がありますので、

それはまた違う投稿で説明しますので良かったら見て下さい。









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