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日本の陸上界に蔓延している〇〇の正体

日本の陸上界隈が危機的状況になっている。

2013年、桐生祥秀選手が高校生の時に10秒01を記録
このころからマスコミが騒ぎ出し、伊藤浩二の持つ10秒00の日本記録を更新するだろうと世間からの注目が一気に高まっていった。

度々9秒台という言葉を聞くようになったのはこのころであろうと思う。
そこから多くのスプリンターが挑戦し、そしてリオの五輪のリレーのメダルなど、大いに盛り上がって日本の短距離業界はどんどん熱を帯びていった。

そして間違いなくピークとなるのが東京オリンピックであった。

東京オリンピックという地元での世界最大のイベントが開催されることもあり、どのすポーツの盛り上がりが最高潮になっていった。
実際にそこに向かうにあたって2つの壁が立ちはだかった。

一つは紛れもなく“コロナ“
開催時期の延期に伴い、アスリートにとってはモチベーションを保つのが難しかったり、練習場所や試合も重ねることができずに厳しい状況となった。



もう一つは“選考“
日本選手権までに標準記録を切っておくことに加えて、日本選手権で1発で選考が決まるというハイプレッシャーの状況。
競技レベルが上がっている中で、選手の競技レベルに差があまりなくなっていて誰が勝ってもおかしく無い状況。
自然とここにピークを持ってきてしまうのは致し方ない状態で、調整ミスなども相まって下馬評通りではなく、ノンプレッシャーのデーデーブルーノ選手が検討する結果に。


そしてオリンピックの本番
どうしても力を直前に使ってしまって、残っている力という意味では少し物足りない印象。
極め付けは男子リレーの決勝。

スタートの飛び出しで完璧に決めた多田選手。しかし、隣のレーンの選手の影に隠れて山縣選手のスタートが早くなってしまい、バトンミス。

この瞬間に緊張の糸というか、今まで繋いでいた糸がプツンと切れた音がしました。

桐生選手がすぐさま駆け寄って二人に声をかけたり、みんなでこの状況をなんとかしようとしていたり、その時はショックは大きかったものの、当人らで話し合い、ことなきを得たかのように思えました。

私はこの現場でリレーのバトンミスを目の前で目の当たりにして、1番にやばいなと感じたのはメンタルの部分でした。
その後は休養をする選手、ふたたびトレーニングに励む選手などまちまちでしたが、今年に入って桐生選手の不調、多田選手の不調、デーデー選手の不調など様々な問題が少しずつ明るみになっていきました。

「何を目指して陸上をやっているのかがわからない。」

ここで簡単に燃え尽き症候群であると評するには焦燥かもしれませんが、
これが起こるだろうと勝手ながらに思ってしまった。

ここでは分かりやすく”燃え尽き”と評することにする。

アスリートのみならず、スポーツをやる人間として
なぜスポーツ?なぜその競技を続けるのか、何のためにやるのか?

ということを考えずにただただ目の前の結果、目先の大会を目標にしてがむしゃらに取り組んでいきます。
それはそれで悪いわけではなく、一生懸命に目の前の成果を追って鍛錬を積むことができるのはアスリートの強みでもあります。

しかしながら、そのなぜ?が抜け落ちてしまうことによって、目標としていた結果や成果を手に入れる、もしくはそこで目指していた成果が得られないとなった後に路頭に迷う。

その段階も一つの人生のプロセスと捉えるのであればそれはそれでいいのかもしれないけども、ここで何が起きているのかというと、自分自身への疑いというのが生じているのではなかろうか。

頑張ってやり切った!で終われればいいものの、


  • 今後これ以上頑張れるのだろうか?

  • このさきの自分はどうなって行くのか?またうまくやれるだろうか?

  • 記録を出し続けた先には何があるのだろうか?

  • 引き際に近づいているけど、調子はこのまま保てるのだろうか?

  • 記録が落ちていってしまったら周りの人間からどのように思われるのだろうか?

  • 周囲のお手本となるように強く見せていなくてはいけないのではないか?

こうした疑いというものが、競技に集中していた時には聞こえなかったノイズが、次第に大きくなってきて、オフに入ったり立ち止まった時に荒波となって降りかかってる。

こうしたことはアスリートにはつきものであり、今まさにトップアスリートたちはここに立ち向かっているのかなと推察する。

こういう時のために、メンタルコーチはいるし、そういうサポートをすることができるのではないかと思う。間違いなくメンタル面でのトレーニングというか知識が足りておらず、この部分を明確にしておくことは、競技人生を長くする、そして競技力をより発揮するためにも重要なことである。

しかしながらトップアスリートともあろう人はやはりどうしても強がってしまうこともあり、メンタルコーチに頼るという手段を取らない、もしくは知らないということがある。
別にメンタルコーチはあくまで手段ではあるものの、日本ではまだまだ一般的ではなく、蔑ろにされがちである。

メンタルコーチでなくてもいいが、メンタルトレーニング、メンタルを整えるための知識をつけるということは非常に大事なことである。

メディアの影響もあり、目指すべき大会というのが、勝手に定められているような気がする。
やはり誰しもがオリンピックを目指すというのは昨今からだけのトレンドではないが、やはり今のアスリートあるあるとしてパリ五輪を目指すということが多いのではないかと思う。

2年という時間がある中で、これは決して長い期間があるというわけではないが、2年しかないからこそ、そこまでにこのメンタルを整える、鍛えるということはやっておくべきである。
2年という長さがあるからこそ、今の目の前の大会やモチベーションが保てないということがあるので、余計にそうとも言えるが。

2年先のパリを目指す、そう決めた今だからこそ、自分の価値観を見直す時間をとる、人に頼ってみる、そういう時間を作ってみてほしい。一ファンとしても圧倒的に日本人が活躍している姿を見て感動をもたらしてほしいなって思う。

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