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このウェブマガジンについて

こんにちは。アーティスト、文筆家、近畿大学教員のアサダワタルと申します。このnoteの管理人です。今回は改めて、このウェブマガジン「文化系の謎キャリア先輩を追え!」を公開した背景について、語ろうと思います。

私が教えている近畿⼤学⽂芸学部⽂化デザイン学科では、感性学、デザイン、プロデュースの3つの領域を専⾨に、さまざまな⽂化・芸術活動を⽇常⽣活や地域社会、都市環境の中で活かす新しい仕組みやプログラムをデザイン/構想し、プロデュースしていく⼈材を育成しています。

とりわけ「プロデュースゼミ」では、プロデュースを「社会にこれまで存在しなかった価値を、それを伝える場も含めて創造すること」と広く捉え、テレビや芸能業界、また広告業界など、これまで考えられてきた既存のプロデュース像を超えて、地域社会のあらゆるジャンルで応⽤できる「しなやかに かたにはまらず ⽣きる術」として体得できるよう、フィールドワークやワークショップを⾏ってきました。

そこで、まもなく4年⽣を迎えるゼミ⽣たちが、今後の⾃分のキャリアの展開性・可能性を広げるために、「なんだかわからないけど、いろんなことをしていて、とても幸せそうに働いている⼈」や「⾃分の専⾨性を突き詰めて、新しい働き⽅を実現していそうな⼈」などを、(取材対象者の皆様が“⽂化系”という認識があるかどうかは⼀旦置かせていただきつつ!)仮に「⽂化系の素敵な謎キャリアの持ち主」として、学⽣⾃らがインタビューをし、記事としてまとめる機会を設けたいと考えました。

さて、美術⼤学や⾳楽⼤学、また近畿⼤学のような総合⼤学のなかにある⽂化系の学部に在籍する学⽣は、⾃らがクリエイターとして活動する⼈もいれば、⾃らが学んだ経験をクリエイティブな領域で⽣かすべくインターンを重ね、その夢を実現させる学⽣もいます。その⼀⽅で、就職活動においてこれらの知識やスキルをあまり活かし切れない業界に就社する学⽣が多いのもまた事実です。もちろん、どんな仕事に就いても様々な社会経験を積むことができるのは⾔うまでもなく、また思わぬところで学⽣時代に得た経験が⽣かせることもあります。しかしながら、「働く」ことのバリエーションは、ジャンルや労働形態など様々な点において実に多様に存在しているにもかかわらず、正規の就職活動ではその事実に触れる機会はまだまだ少ないと感じています。

したがって、今回の取材を通じて、「働く」ことのバリエーションについて体感し、今後の“⽂化系”ならではの⻑いスパンでのキャリアデザインに繋げるきっかけを獲得したいという思いが、本企画の背景にあります。

まずこの3月から4月にかけて学生たちが執筆した全7本のインタビュー記事を公開します。編集は私が担当しておりますが、幾分読みにくい文章もあるかと思います。ブラッシュアップしてきたいと思いますので、どうぞ多くの「文化系」の学生さんに読んでいただければ幸いです。よろしくお願いいたします。

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