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音楽カルチャーを洋服に。エレガントな強さを表現するドメブラ「TOGA」

はろーこんにちは。
takiです。

今回はドメブラの代表格「TOGA」について述べていこうと思います。

私自身、TOGAは購入したことはないのですが(2024/01/03時点)、すでに1度記事にしているぐらいには興味のあるブランドです。

そのTOGAの特徴や歴史、展開しているライン、そしてデザイナーの共通点が少し多いドメブラ「sacai」との比較も私個人の目線ですが、書いていければと思います。




1.TOGAとは

TOGA 22SS

デザイナーは古田泰子。
1997年に設立された日本のファッションブランドです。
ブランド名は古代ローマで下着の上に着用された一枚布の上着「トガ」が由来です。

トガ

TOGAといえば、異素材のマッチング、優美でエッジの効いたデザイン、独特なカッティングと独特の装飾が特徴で、ロゴがなくてもTOGAだとわかる独自のプロダクトで、ファッション感度の高い男女にカルト的な人気を誇っています。
パターンの上手さ、素材の使い方の上手さ、そしてTOGAといえば…といっても過言ではない特徴的なインディアンなバックルはいやらしくないところを突いたところなどは個人的な良さだと感じています。
また、Comme des GarconsやVivienne Westwoodに近いテイストを感じるような服が多いようにも感じています。

古田さんは10代の頃、ハウスミュージックやヴォーギングといった音楽カルチャーに夢中になった経験があり、さらに映画『Paris Is Burning』を通じて、黒人の差別社会の中でヴォーギングのダンスが生まれる背景や文化的なつながりに感銘を受けているそうです。
そういったところもTOGAのスタイルに反映されていると思います。

TOGAの歴史を語る上で外せないブランドがあります。
それは泣く子も黙る世界最強ブランド、Comme des Garconsです。

古田さんがエスモードジャポンに入学後、3年時にパリ校に留学。
卒業後、ファッションショーに関わるフィッターなどのアルバイトをしていたある日、Comme des Garconsのショーを見る機会を得ます。
そこで見たギャルソンの服に衝撃を受けます。
「こんなすごい服を作っている人の下で働きたい!」と胸を衝かれ、即帰国。
ギャルソンのパタンナーアシスタントとして8か月働きます。

その後、やっぱりアシスタントではなくゼロから作る人と着る人を繋ぐ服作りたいという思いから新卒採用を受けるも不合格。
それがきっかけとなり、ドメスティックブランド「TOGA」の歴史が始まります。

フォトグラファーの伊島薫さんが手がけていた『zyappu(ジャップ)』という雑誌で6ページ紙面を飾るところからスタートし、展示会などを経て2001年に東京コレクションで初の単独ショーを実施。

2003年には毎日ファッション大賞新人賞を受賞。
2004年にセカンドライン「トーガ プルラ(TOGA PULLA)」、2005年に一点物の「トーガ ピクタ(TOGA PICTA)」とブランド展開を広げ評判を得ていきます。

そして、2005年遂に発表の場をパリへ。06SSのコレクションを発表します。
その後、2014年に発表の場をロンドンに移し、2014年はロンドンファッションウィークの公式スケジュール内でプレゼンテーション形式、2016SSにはロンドンでのデビューショーを行います。

その後2017年に「トーガ(TOGA)」20周年を記念して東京で凱旋ショーを開催。
日本を代表するスタイリストの一人、北村道子を迎えたコレクションは注目を集めました。

翌年には毎日新聞社が主催する「毎日ファッション大賞」で2009年以来2度目の大賞に輝き、さらなる成長と進化を続けています。
同大賞を2度受賞したデザイナーはComme des Garconsの川久保玲、UNDERCOVERの高橋盾、ISSEY MIYAKEの三宅一生、YOHJI YAMAMOTOの山本耀司、sacaiの阿部千登勢など日本を代表するトップデザイナーばかりで、このレベルのブランドにTOGAは上り詰めていると言えるはずです。

TOGA 20AW
個人的に直近で一番好きなシーズン

2.TOGAの各ラインについて

現在展開されているのは、ショーによる発表を続けるメインコレクションTOGAの他、靴ラインTOGA PULLA SHOE、TOGA VIRILIS SHOE、プレコレクションTOGA PULLA、メンズウェアTOGA VIRILIS、直営店だけに並ぶ一点ものラインTOGA PICTA、ユニセックスラインTOGA TOOの7つです。

メインコレクションのTOGAはメンズ、ウィメンズ共に展開されていますが、どちらかといえばウィメンズが主軸かつ人気を誇っています。
(ドレープの美しさを感じる服が多いのもウィメンズが多いように感じます)

また、ここ数年はフィジカルでのショーではなく、デジタルでの発表が続いています。
また、Tabioとのコラボ、2021年のH&Mとのコラボも発表しています。

過去にはTOGA Odds & Endsという古着リメイクのライン、TOGA ELASTICという定番のアンダーウェアのライン、TOGA ORNAMENTという小物中心のラインがありましたが、現在は休止しています。


3.最大のライバル「sacai」との共通点と魅力

よくTOGA最大のライバルとされるのは世界的ドメブラの1つ「sacai」。
sacaiのデザイナーは阿部千登勢。
どちらも同じ岐阜県出身でギャルソンのパタンナーとして働いていた経歴があり、異素材MIXが魅力で女性人気が根強いという多くの共通点があります。

今現在はsacaiの勢いが凄まじいことになっていますが、TOGAもそれに劣らないパターンと素材の使い方の上手さがあり、どちらにも違った魅力があると思います。

しかし、TOGAだけが持つ唯一無二の魅力は2つあります。

1つ目が先の未来のスタンダードを提案する独特の世界観です。
sacaiと同様既存のモノを壊す破壊的創造が特徴的ですが、エレガンスの中に「強さ」を魅せるデザインが多い印象です。
古典的なスーツにタイを合わせるだけでなく、フリルのシャツなどの要素を取り入れることで新たなテイストを生み出しています。

前述の「美しいドレープ」「カッティング」「パターン」「異素材の組み合わせ」「異なるテイストの融合」が「エレガンスな強さ」を表現しています。
TOGAの象徴ともいえるウエスタンデザインのメタルのデザインはその一つともいえるでしょう。

ウエスタンデザインのミュールローファー。
これが今一番欲しいです。

この独特な世界観は「アート」「音楽」「ストリート」といったカルチャーに対する造詣が深いことが根本に存在しています。

特に音楽に関しては、音楽とカルチャーの結びつきを大切にし、それをファッションに反映させることで新たなスタイルを生み出しています。
従来の枠を打ち破り、新たなカルチャーとファッションの融合を追求しています。
音楽はTOGAのスタイルにおいて重要な要素であり、古田さんはヴォーギングやハウスから始まり、そこからさらに多様な音楽ジャンルに触れながら自分自身を形成してきました。
このように音楽とカルチャーの結びつきを大切にし、それをファッションに反映させることで新たなスタイルを生み出しています。

2つ目は「モダンを根底とした独特な色気」です。
露出度が単純に高いエロティシズムではなく、日本的な奥ゆかしい可愛さ、そこに垣間見える”少し”攻撃的な「強さ」がモダンな色気を表現していると言えます。

これはsacaiにも他のブランドにも無いTOGAが持つ魅力だと私個人的な意見ですがそう感じています。


5.最後に

いかがでしょうか。

TOGAの直営店は原宿、渋谷パルコ、大阪堀江にあります。
このうち原宿と堀江にあるTOGA XTCではTOGAのアイテムとコーディネートできるヴィンテージ古着もセレクトされており、毎シーズンTOGAのコレクションテーマに合わせて買い付けられたアイテムは、ブランド同様エッジが効いていて、ファンにはたまらないセレクトです。
大量生産には無いヴィンテージの魅力を発信し続けるTOGAのフィロソフィーを体感できる空間になっています。

興味が湧いたという方は1度覗いてみてもいいでしょう。

私もお金が溜まったら買います…(現在服だけで月7万+aの返済が3月まで確定なので結構先になりそう…)

最後までありがとうございました。

バイバイ。

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