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都内で初産・無痛分娩した話

2022年秋に出産した時の記録です。後半、費用や産院に関する感想については有料にしています。もしご興味ある方がいればぜひ。(赤子のおむつ代などにさせていただきます)


出産は指を落とすよりも痛いらしい。
そう聞いて、迷いなく無痛分娩にしました。

そもそも病気や怪我ではないとはいえ、ものすごく痛いことがわかっているのになぜデフォルトが無麻酔なんですかね。なぜ痛みがあると「自然」なのか・・・女性が痛みを被るのは「自然」?いろいろな事情や価値観があるのだろうけれど、他の医療行為と同じように当たり前に麻酔を効かせて欲しい。

そんなこんなで私は①無痛分娩ができる②家から近い③評判が良い、の条件で産院を探し、世田谷区の杉山産婦人科に通院することにしました。

・入院〜分娩
・入院中の生活
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・費用/杉山にして良かった点&微妙だった点

入院〜分娩(20時間弱)

妊娠40週になっても全く生まれる気配がなく、予定日を1週間超過したところで計画無痛分娩で入院することになりました。(40週を過ぎると妊婦健診の補助券がなくなり、全額実費で辛かった・・・1回12,000円ほど・・・。)

臨月。たくさん散歩してました

と、空気を読んだのか?願いが届いたのか?入院日の早朝、定期的に陣痛らしき痛みがやってきました。張り切って豚汁とおにぎりを食べ、産院に電話、シャワーを浴びて準備万端!!・・・陣痛が遠のく。赤子、ほっこりしてしまった様子。

だいぶ落胆したものの、気を取り直して貴重なひとりランチを堪能すべく、近所の美味しい麻婆豆腐を食べに外出しました。あまり辛くはないけれど、スパイスのパンチが効いている麻婆豆腐。腹が減っては戦はできぬ、はよでてこい。

そんなこんなで麻婆豆腐と赤ちゃんをお腹に抱え昼過ぎに入院しました。ふたり部屋の窓側で、しかも幸運なことに入院中は私ひとりで使えるとのこと。広くはないものの綺麗で明るくて、とても過ごしやすそうなスペース。ウェルカムクッキーとデカフェのコーヒーが置いてあるのも嬉しかったです。タオルやパジャマ、歯ブラシやアメリカのコスメブランド「C.O.Bigelow」のメイク落とし、洗顔料、化粧水と乳液も備え付けてありました。

ふたり部屋の窓際
クッキーも美味しかったです

NST(赤ちゃんの鼓動と陣痛を確認する)を長めにして、麻酔用のカテーテルを背中に刺し、内診。子宮口を開くためバルーンを入れ、入院初日のスケジュールは終了。カテーテルは一瞬ヒヤリとするくらいでほぼ痛みなし。とても処置が上手かったんだと思います。

あとは心穏やかに過ごすつもりが、ブリンブリンのバルーンに刺激され、子宮口が着々と開き始め再びの陣痛has comeです。

「ご飯を食べると6時間は麻酔が打てないけど、食べておかないと頑張りが効かないよ」

助産師さんからの言葉に迷ったものの、強くなる陣痛に耐えながら夕飯を食べました。美味しい!が、めっちゃ痛い!!でもなんか重めの生理くらいだな?私は生理が重いタイプなんですが、その痛みとほぼ同等。私すごいな?毎月よく耐えていたもんだ。・・・でももっと強くなるのか・・・?痛みに身をよじりつつ夕食を口に運び、これまでの自分を褒め称え、時間が過ぎるのを待ちました。振り返ってみたら、本当にこの時無理にでも食べておいてよかった〜

毎回豪華な食事。この後長い夜が始まりました

夕食後バルーンが自然に取れ、爆裂腰痛。悶絶。再びNSTで赤ちゃんの様子をチェック。小一時間ほどで終わる予定が、赤ちゃんの心拍が下がる瞬間があったため、NSTの装置を装着したまま分娩台で夜を明かすことになりました。この時点で麻酔を入れてもらい、痛みからの解放です。本当に痛み・無に。最高〜〜〜〜麻酔神ですな・・・!!

でも、赤ちゃんの心拍が下がる音は本当に本当に怖かったです。今思い出しても胸が苦しい。夜中も何度か心拍が下がる瞬間があり、その度に緊張して、眠たいけれど眠れず、時間が経つのが本当に長く感じました。

酸素マスクをつけたまま迎えた朝。陣痛の間隔は短くなってきたものの、子宮口はまだ5cmほど。赤ちゃんも降りてきていないため、麻酔を少し弱めてもらいました。陣痛を感じやすくなり、お産が進むのだとか。さらにここで人工的に破水。これで赤ちゃんの心拍が下がる場合は帝王切開に切り替えるとの話でしたが、持ち堪えてくれました。赤ちゃんは苦しくなるとウンチをするらしいのですが、羊水は綺麗だったそう。すごい、頑張ってるんだねえ・・・心拍が安定したまま、子宮口は8cmでだいぶ柔らかくなったのでそのまま経膣分娩にトライすることに。ここで痛すぎてやっぱり麻酔追加!!再びの無痛。合図をしてもらいながらいよいよいきみタイムに(麻酔が効き過ぎて自分ではもう陣痛がわからない)。夫も立ち会いにやってきてあとはするりと産むだけです。(コロナ禍のため、立ち会いは出産前後30分というルールでした)

するりと、産まれてくれえ・・・。

主治医に助っ人の先生、助産師さん、麻酔科と小児科の先生もワッと集まってお腹を押されながらいきみスタート。

「ジャキッジャキッ」
「あ、先生今会陰切りました?」
「ハイ」
「ですよね・・・」

会陰が逝きました。麻酔が効いているため冷静に事実確認。恐れていた会陰切開。やっぱり切ることになって悲しかった〜・・・産後怖え〜〜・・・。

なんて思っているうちに吸引も始まり、確か5回ほどいきんだ後にbornしました。頭だいぶ伸びてるけど速攻泣いてくれた〜!!よかった〜〜ガッツ石松に似てる〜〜〜マジで人入ってた〜〜〜泣ける〜〜〜!

ここまで20時間。なかなかの長丁場でした。ハワイ往復できるな。初産の平均が12時間と聞いて途方もなく感じていましたが、余裕でオーバーしました。つ、疲れた・・・これでしっかり痛みがあったらどうなっていたことか。無痛にしておいて心からよかったと思った瞬間でした。(無痛と言えど、初期の陣痛はしっかり味わいました)

入院中の生活

「回復」をテーマに迷わず夜間母子別室を選択。
赤ちゃんのお世話は退院後毎日続くので、入院中は基本的に助産師さんを頼って過ごしました。

会陰が痛すぎてうまく座れないし(ドーナッツクッション必須)、悪露が出続けてるし、便秘だし、足が死ぬほどむくむし(着圧ソックス必須)、オッパイはカチカチで痛いし、なんだかハイで夜もうまく寝られないし、なんという過酷さ。この上頑張ったら終わる。食事やおやつはとっても美味しかったのですが便秘が過ぎてあんまり楽しく食べられませんでした・・・。心残り・・・。

おやつも毎回美味しかったです

大部屋のため、シャワールームは予約制。朝や前日に予約を入れておけば希望の時間に取れましたし、とても綺麗でストレスはありませんでした。ちなみにシャワールームにも資生堂の化粧品が備え付け。

費用/杉山にして良かった点&微妙だった点

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