出世するコンサルとは

これまでPJを共にしてきたり、個人的に会うことのあったPOやPMレベルの人たちを見てきて感じた、彼らの共通点や実際に聞いた仕事をする上での思考や注意点についてまとめてみます。

政治がうまい

結局ここかぁという感も否めないですが、やはりこれができる人は違うなと感じました。ここで言う"政治"とは社内外の両方に対してです。
①PJなどの周辺状況やあるべき姿
②周囲から見た自分の立場・キャラ
③周囲から見た相手の立場・キャラ
④相手の心情
⑤相手の性格
⑥どう表現すれば伝わりやすいか
⑦相手にどう思わせたいか
どんなに少なくともこれくらいの変数を同時に処理しながら会話しています。普通なら無理です。私があるべき姿までのロジックを頭の中で立て終わるまでに、これらを全部満たして且つ少ない言葉で端的な表現が思いついているのです。化け物です。
1対1でのみ話していると気付きにくいですが、会議の参加者が変わったり、会議の目的が変わったりするたびに発言意図や表現が変わります。
それだけステークホルダーの性格や意向をくみ取ってアクションに繋げられるのです。常日頃の準備量が違うなと感じました。飲んだ拍子に各ステークホルダーの特徴と気をつける点を話してもらったらそれだけで1h以上使う勢いでした。途中で止めましたけどね、根底にあるのは細部に気づく観察力と空気を読み空気を変える能力だと思います。
どこかで見た言葉に『有能な人は準備をし、無能な人は対応をする』というのがあります。まさにそれでした。
『ステークホルダーをきちんと落としつつ、PJにて成果を出すためソリューションを提示して、それを実行する。あるいは実行するメンバーのモチベーションを維持させるためにマネジメントする。』これがPO、PMレベルが行なっていることだと思います。前者の要素も強いとPO、後者の要素がPMといった感じでしょうか。
ただ論理性が求められるのではなく、絶対的なスキルとして論理性というものを身につけた上でそれをどのタイミングでどう使っていくのか。そこまで踏み込む必要があるなと感じました。

選択肢の広さ

ただPJを成功に導くためだけに頭を使っているわけではありません。それが顕著に現れた出来事がありました。
長期PJに以前在籍していたとき、途中で離任することになったので引き継ぎをしておりました。内容はクライアント環境のPCの現物確認についてでした。
①物がなくならないためというのと②現物確認の作業効率化という観点で改善した運用方法を伝えていたのですが、『この作業をどうしたら無くすことができるのか、無くしても同等の効果を得られることはできないのか。IoTなどは検討したのか』と言われました。PCの現物確認のためにIoTなんて選択肢にいらないだろと思いましたが、『現物確認なんて前時代的な作業をいつまでやっているんだと外部の人に思われたくない。常に改善していき、ときには思い切ったことをすることでリードしていく必要がある。』というのが真意でした。常にすごいと周囲に思わせる、常に見られていてその印象が仕事につながるという考えは、パワポのフォント一つに気遣うコンサルならではかと思います。同時に、原因からみる改善というのはソリューションはたかが知れていて、原因から見る解決でなければいけないんですね。ときにはデザインシンキングのときのような捉われない発想がないといけないと思いました。
コンサルなら誰でも一度はやるロジックツリー、あるじゃないですか。あれ使ってMECEに分解していきますが、作業者の目線が一瞬でも入るとMECEにできなくなるんですよ。このとき私は、PCを現物確認するということを前提にしてしまっていたため、どのように現物確認するかしか考えられていなかったんですね。『いつでもフラットに考えて本当にMECEとなっているか』簡単そうに思えてとても難しいというのをPCの棚卸しで感じるという。。。笑

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