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【フランス語】最初の詩

以前、私が初めて読んだフランス詩の一篇を紹介しました。

今回は、最初に出会ったフランス語の詩、ジャック・プレヴェールの「Alicante」。

Une orange sur la table
Ta robe sur le tapis
Et toi dans mon lit
Doux présent du présent
Fraîcheur de la nuit
Chaleur de ma vie.

Jacques Prévert, Alicante


アリカンテ(フランス語の読みはアリカント)はスペイン南東の地方で、そこで生産される甘口赤ワインのこともそう呼ぶそうです。

この短い詩は、フランス語の初級のテキストの小さなコラムに載っていました。初級レベルで読める数行の詩だけれど、翻訳しようと思うと何と難しいことか。

私には才能がなく、詩の翻訳は本当に不可能に感じます。日本語にしてみると気恥ずかしく、やめたくなってくる。
自分にとっては「原語で詩を読みたい、味わいたい」という願望も外国語を学ぶ大きな動機です。

Jacques Prévert, Alicante

Une orange sur la table
Ta robe sur le tapis
Et toi dans mon lit
Doux présent du présent
Fraîcheur de la nuit
Chaleur de ma vie.

テーブルの上のオレンジ
絨毯の上、君のワンピース
そして私のベッドに君
現在の甘い存在者
夜の涼気
人生の暑気。

うーん、やはりやめた方が良さそう。

それにしても、この詩を「Alicante」と題したプレヴェールの甘い感性、色気を感じますね。あるいは、アリカンテ滞在中に生まれた詩なのだろうか。