見出し画像

コンテンツを召し上がれ。


#コンテンツ会議

「コンテンツ」とは、もともと「内容」「中身」という意味ですが、日常会話の中で使われる「コンテンツ」という言葉には、よりメッセージ性の強い作品やアートなどが取り挙げられているようです。

その意味合いで言うと、最近、私が心を掴まれたコンテンツは「シンエヴァンゲリオン」です。

めちゃよかった。2回見ました。

ファンじゃないのでストーリーは、ほとんど分かっていません。

でも、映像が凄かったし、全くの門外漢が観ても綺麗に終わっていたのが感じられた。

最近、NHKの「プロフェッショナル」と言う番組で監督の庵野秀明を取り上げていましたが、映画のメイキングには驚きましたね。

街の模型を作ってカメラのアングルを決める?

俳優に演技させて、その動きをコンピューターに取り込んで、アニメにトレースしている?

そうか!そう言うことか!と納得しました。

圧倒的な密度とスピードで展開する戦闘シーンも、のどかな田園風景での素朴な日常も、綺麗な川の流れを見るような心の浮遊感と思考の真空状態を与えてくれた。ダイナミックな滝壺や、川岸のせせらぎを見るような感じでした。

過去の作品で、庵野秀明監督が生み出した「中2イズム」思想。

子供以上、大人未満世代が抱える自意識と親殺しの願望と異性への畏怖と憧れ・・等々、大人になった人間は誰でも通ってきた痛くて恥ずくて二度と味わいたくない時代。

黒歴史なんて生やさしい物ではない、あの頃を無かったことに出来るなら10万くらいなら払ってもいいかなと思うし、寿命が少し縮んでもいいかなとも思う。

それを監督はこれでもかというほど拡大して見せてくれた(いらんことする男やで)。

まぁ、なんだかんだ言ってもやっぱりあの頃の自分は人生で一番ピュアだったと思うよ(←誰に向けて?)

社会現象になったテレビシリーズの時は、そんなガチの中2(男子)世代にはドストライクだったんでしょうね。

子育て真っ只中の髪振り乱したリアル主婦には、登場する女の子が、半裸か、ぴちぴちのウェットスーツというエロアニメという認識で、なるべく近づきたくないと、思ってました。

子供(男の子)には教育上不適切なアニメだという認識を強く持ってた。母としてエロアニメから息子を守るんだと、心に誓い、巷に溢れる「エバ」グッズの前を通る時は、ベビーカーでご機嫌な息子の目を手で塞いだりしてた。あ、うそですよ。あはは。

「シンエヴァ」は、そんな「中2イズム」、中2原理主義思想を、見事にまとめて終わらせていたと思いました。

さよなら中2、ありがとう中2、これから普通のおじさん(おばさん)になります。ってやつ。違うか!

最近、会員登録した山田玲司という漫画家の動画で「エバ」を解説しているのを聞いて、興味が湧きました。

私のアイドル「山田玲司」は、「コンテンツ」だけを単独で解説しません。それが生まれる時代背景、人の心の移り変わり、技術の進化など、総合的相対的に語ります。

彼の解説はいつも壮大で繊細で優しいんです。

興味湧かないはずがないない。

映画公開を記念して放送された過去の映画を見て、「あれ?面白いかも。」と思って、「シンエヴァ」を見るに至りました。

平和な時代に、一人の人間が頭の中で作り出した物語を、最高の技術水準で完成させた奇跡の映画なんじゃないかと、ストーリーの意味はわからないなりに感動しました。

頭がおかしくなるくらいに好きな物があって、自らもその好きな物を作る仕事に携われた人間、それが庵野秀明監督なんでしょ?

なんでも「ウルトラマン」が死ぬほど好きなオタクなんだそうですね。

普通の人には「幼い頃の子供番組の一つ」で終わるコンテンツに、がっちりと心臓を掴まれて、「ウルトラマン」をイマジナリーフレンドとして辛い時も楽しい時も過ごした少年が、世間との価値観のズレに苦しみ、鬱になり、まさに陣痛のように七転八倒して生み出したのが「エヴァ」というコンテンツなんでしょうね。

「シンエヴァ」の話が長くなりましたが、今回のnoteは「お題」である「#コンテンツ会議」について書きます。

コンテンツが「内容」「中身」だとすると、コーラに例えるなら、コンテンツとはコーラそのモノにあたります。

ペットボトルに入れられてコンビニに並んでいる状態では、コンテンツ(中身)を眺めているだけ。

お金を出して、買って飲んで体に取り入れ、なんらかの栄養になったりエネルギーに変換されて初めて、コンテンツは「真のコンテンツ」になる!間違いない!(異議は却下します!)

食べ物が「体の栄養」なら、コンテンツは「心の栄養」

だから、良質のコンテンツを選んで消費したいですね。

「良質」なコンテンツを見た後は、世界が尊く見えます。

自分の存在が尊く思える。

他人の人生が尊く思える。

自然が、動物が、虫が、星が・・・以下同文。

この宇宙に、偶然生み出された私たちは、なんの因果か日々の人間関係の軋轢や、病や、事故などにより心を疲弊させ、体に鞭打つようにして生きています。

自分なんか無価値だ。ちっぽけだ。いてもいなくても変わりはない。

と、自分を卑下してしまいがち。

まぁ、私がそうなんですが・・・

世の中には、そんな疲れた心に効く素晴らしいコンテンツが星の数ほどあります。

映画、音楽、小説、動画、アニメ、漫画、芸術、自然

コンテンツが素晴らしいのは、見るだけで体験出来ること。

動物に芸術はわからないけれど、人間は感動することが出来る。

リアルでは、ただ一度の人生だけどコンテンツに浸ることで、何度も仮想世界を楽しめるって素晴らしいですね。

病気などで体が動かせない人も、健康な人もコンテンツの中では共に自由。人生に行き詰まってる人は、コンテンツに触れることで、一旦辛い状況から目を逸らすことが出来る。

今は誰もがSNSでコンテンツを発信できる時代。

コンテンツがコンテンツを生み、遺伝子のように世代を超えて行くんでしょうね。

古代のピラミッドや、ナスカの地上絵も、コンテンツ。

ドフトエフスキーも、トムクルーズも、ミッキーも、ピカチュウも、コンテンツ。

今、地球を破壊するほどの隕石が落ちてきたら、それこそまさに「コンテンツ」かも知れない! 

え?何でって?

だって「コンテンツ」はメッセージ性があるんでしょ?

「一回リセットしまーす!」って言うメッセージ的な?

そんな隕石、来んてんつー!なんちゃって(*゚∀゚*)






この記事が参加している募集

コンテンツ会議

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?