輝源は漁火、365日の再考

Twitterでお題を頂きながら作った詩5編と、オリジナルお題の詩1編をお送りいたします。

Twitterで活動されている素晴らしい詩人の大先輩、言葉の添え木様からお題を頂いております。本当にありがとうございます。


輝源

太陽が厚い雲の扉から顔を出した時
古の旋律が聞こえましょう
宴の歓声も
ひるがえる七色の布の風切る音さえも
遠い過去未来の天照らす光
今一番、目映く天照らす光


自愛

愛と自分の謎を解きませ
疑問符の山を登っている間に
隣の山を懸命に登る人に気付く
気付けば、山びこを響き合わせているでしょう
ここにいるよと、励まし合って
無理は禁物と、労りあって
頂上で会える予感に、心踊らせながら


四方八方に
エントロピー
溜めた熱を宙に放って
エントロピー
1つの箱に大人しく収まらない
整列なんてしない
行き先なんてさっぱり
私たちの情熱は
エントロピー


再考

液晶画面には過去の棋譜
考える
対戦相手は過去の自分
時々つるりと駒を滑らせて
考える
金銀を、馬や龍を取られても
また考える
勝ちたくて
まだ考える


365日

今日だけ
よいしょと生きてみる
明日と昨日を忘れたふりして
今年も365回
よく頑張りました


漁火いさりび(オリジナルお題)

ポリネシア
メラネシア
数千年前の古の海
2700海里を進み
島々を見つけた海人の記憶
ポリネシア
メラネシア
木の船の上で見つめていた
暗い宇宙に浮かぶ幾千万もの星々の漁火
それは道標だった
ポリネシア
メラネシア
遠い日の海の漁火
そのノスタルジアも


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