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猫の国と人間の国のお金のお話

猫の国

とある猫の国のお金のお話にゃ。

猫の国には10匹の猫がおりましたにゃ。
ある者はねずみを採り、
またある者は魚を採り、
それを取り替えっこして暮らしておりました。

猫達の国には1塊の金がありました。

「金をみんにゃで分けようにゃ」
「金貨を作って魚とねずみの交換に使おうにゃ」
「交換に使うにゃら紙の方が軽くて使いやすいにゃ」

金は猫政府が預かり、紙を10枚印刷して金の代わりにする事にしました。
10枚の紙は金の代わりにゃので、
紙1枚を持って来れば金1/10と交換できる、という事ににゃりました。

そして紙が1枚ずつ10匹の猫達に配られました。
猫達は配られた紙を魚とねずみの交換に使いました。

魚は腐るが紙は腐らにゃい。
紙を貯める物が現れ、
紙を多く持つ猫と紙を持たにゃい猫の格差が生じ始めました。

猫政府の議員は民主的に選挙で選ばれていました。

猫議員A「当選したらもっと紙を印刷してみんにゃに配りますにゃ」

猫議員Aは当選、そしてさらに10枚の紙がプリンターで印刷され、
みんにゃに1枚ずつ配られました。

10枚だった紙の流通量は20枚ににゃりました。

ある猫は配られた紙1枚を金と交換してもらいました。
紙1枚と交換されたのは金1/20でした。

猫の国では紙全部は金全部と同じ価値。
元々の紙の流通量は10枚にゃったので紙1枚は金1/10の価値にゃったが、
現在の紙の流通量は20枚にゃので紙1枚は金1/20の価値ににゃっていました。

以前は紙1枚が金1/10にゃったのに、半分しか金がもらえにゃい。
という事は金の価値が倍ににゃっている。
猫達は驚きました。
「金が値上がりしている!」

紙を貯める猫はますます紙を集め、流通する紙はまた不足。
紙を持つ格差も大きくにゃりました。

猫議員Aはさらに紙を印刷しようと言いました。
「紙を増やせば経済が活性化しますにゃ。みんにゃにもっと紙を配りましょうにゃ。」

しかし慎重にゃ猫議員Bは言いました。
「そんにゃ事を続けたら経済が混乱してしまうにゃから、ばらまきはいけにゃい。格差の問題は仕組みを変える事で対応しましょうにゃ。」

猫達は言いました。
「紙を配らにゃい猫議員には投票しにゃい」
「仕組みを変えるにゃんてめんどくさそうにゃ」

紙をばらまこうとしにゃい猫議員Bは選ばれませんでした。

そしてさらに10枚の紙がプリンターで印刷され、みんにゃに1枚ずつ配られました。

当初10枚だった紙の流通量は30枚ににゃりました。

ある猫は配られた紙1枚をまた金と交換してもらいました。

紙1枚と交換されたのは金1/30でした。

猫達はまた驚きました。
「金がどんどん値上がりしている!」

さらに色々にゃ名目事業を補助するためとしてさらに多くの紙が印刷され、
金はさらに値上がりを続けましたとにゃ。

物の値段が上昇、紙(紙幣)の価値が下がる。
インフレにゃにゃ。
インフレでは物の値段が上がって見えるにゃが、お金の価値が下がっているのにゃにゃ。

企業の株式も発行数を増やすと値段は下がるにゃ。
企業価値が同じにゃのに紙にゃけ増やしても紙の価値は下がるにゃにゃ。


紙が増えて一部の猫達はお金持ちににゃったと大喜び。
にゃが増えたのは紙で、魚やねずみや金の量は変わらにゃいのにゃ。


人間の国


人間の社会でも金が値上がりしているにゃ。

金の価格

田中貴金属の金1gの小売価格は、
戦後すぐの1950(昭和25)年の401円。
2023(令和5)年は8,834円。
20倍以上に値上がりしているにゃ。

金1gの小売価格
金1gの小売価格の推移

参考:田中貴金属工業株式会社の年次価格推移
https://gold.tanaka.co.jp/commodity/souba/y-gold.php


平均給与

物価や労働者の賃金も上昇しているにゃ。

1年間の平均給与は
1950(昭和25)年は100,100円。
2023(令和5)年は3,896,000円。
給与は40倍位に値上がりしているにゃ。

平均給与
平均給与の推移

参考:国税庁の民間給与実態統計調査結果
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/jikeiretsu/01_02.htm


平均給与で金をどれにゃけ買えるかの推移

1年間働いた給与全部で金を買ったら何グラム買えるかにゃ。
金価格/平均給与にゃ。

1950(昭和25)年は250グラム。
1998(平成10)年は3,252グラム。
2023(令和5)年は441グラム。

金/給与(平均給与で金をどれだけ買えるか)
金/平均給与(1年間働いて金を何グラム買えるか)の推移

1998年に13倍にまで増えたにゃが、金価格は上昇を続けたのに給与は上昇が止まったために、にゃんと戦後すぐ付近まで戻っているにゃにゃ。


にゃんたまとめ

インフレ


この所、金が値上がりしてるにゃの日経平均が過去最高を更新をしたにゃのと大喜びのニュースが流れるにゃにゃ。

高度成長期や1990年代のバブル頃までは成長と言えるのかもしれにゃい。
にゃが同じ株高でも、物価や給与にゃどと比べるとこれは成長とは言えそうもにゃいにゃ。
景気が悪いのに物の値段にゃけ上昇、悪いインフレ、スタグフレーションにゃにゃ。

日銀がマイナス金利をやめるにゃののニュースが事前に漏れ漏れのせいで、発表時には織り込み済み、という事で、本来にゃら円高ににゃる所が逆に円安。
円安は円の価値が下がる事にゃからインフレがさらに加速しそうにゃ。

ハイパーインフレにゃののとんでもにゃい事ににゃりそうにゃが、にゃってにゃい。それはにゃぜにゃろか。

裏金問題の本質

ワイドショーで日々流される裏金キックバック問題。

この問題の本質は、政治パーティ券を買ったり政治家に献金をする事で政治家ファミリー企業から仕事をもらう汚職腐敗システムが日本経済の骨格であるという大問題にゃにゃ。

自民党にゃけの問題でもにゃい。日本中の企業、国民はほぼ全てその下にぶら下がっている関係者。日本の骨格、国家全体が汚職腐敗システムでできてると言えるレベルの大大大問題が本質にゃ。

暗殺された石井紘基議員が暴いた特別会計の流れる仕組みとも関係ある事にゃ。

それを裏金にゃのキックバックにゃのの問題にすり替えているにゃにゃ。
阿部派の何人かの議員をやめさせる事は、派閥争いと論点すり替えの一石二鳥にゃが、それで済む問題ではにゃい。

日本経済には市場原理にゃどにゃく、物の値段を決めるのはこの汚職腐敗システムと補助金、という事にゃろにゃが、皮肉にもこの仕組みによってハイパーインフレにはにゃっていにゃいのではにゃかろうか。
補助金でごまかせるにゃけごまかしてるのにゃにゃかろうか。

にゃが補助金は出せば出すほどインフレが加速するのにゃにゃ。

ごまかしが崩壊したらどうにゃるのにゃろか。
くわばらくわばらにゃ。



豊かさ

現在は金や株が値上がりしても成長とは言えそうもにゃいが、
戦後の高度成長期にゃのバブルにゃの一億総中流にゃのと、多くの者がお金持ちににゃったと錯覚した時代があったにゃが、本当に豊かににゃったのにゃろか。

戦後から平均給与は40倍にまで上昇したにゃ。
にゃが皆、食べるご飯の量が40倍ににゃったのにゃろか。
お家の広さが40倍ににゃったのにゃろか。

猫の国では紙の量は3倍に増えたにゃが、採る魚の量は変わらにゃかったのにゃ。

服を毎年毎シーズン買い替え、壊れてもいにゃいスマホやパソコンや車を買い替え、新しい映画や音楽を買い漁る。
物や文化をどれだけ使い捨てる事が豊かさの尺度にゃろか。

人間は商品としての音楽や映画や服、文化を買う、消費する事で幸せにゃの、感動にゃの、言う。

猫は日向でお昼寝、お日様の上り沈み、きれいにゃ夕焼けがあればいいのにゃが。

使い捨て商品がにゃい時代の人間は幸せも感動もにゃかった?
そんにゃ事はにゃかろうにゃ。
商品がにゃかった時代には、猫達と同じ、日の上り沈みや夕焼けの美しさで十分に感動していたはずにゃ。

「テレビもねえ、ラジオもねえ、車もそれほど走ってねえ、
おらこんにゃ村いやにゃ~♪」

バブルの頃にはこんにゃ歌が流行ったにゃが・・・。
自然があって車がにゃくて、嘘つきテレビもにゃいにゃら、よい事ばかりにゃろ。
何が嫌にゃのか猫にはさっぱり理解できにゃいにゃ。

Developed country、Developing country。
直訳すれば開発した国、開発中の国。
それを先進国にゃの発展途上国にゃの、上下イメージまでつけて翻訳する日本。

開発=豊かさではにゃい。

紙の流通量が増えて、自然を壊す事が豊かではにゃいのにゃ。


皆、騙されたのにゃ。



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