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有頭海老の話

いつも行くスーパーに買い物に行くと、有頭海老が5匹も入って300円で売っていた。

これは安いぞ、買っちゃおう。これで何を作ろうかな。海老フライかな、でも5匹じゃ少ないかな。レモンとアボカドがあるから、併せてホットサラダもいいな。

なんてウキウキ考えていたら、本当に買わなければならない牛乳を買い忘れた。

ご帰宅

明日は仕事だし、早めに用意をしてしまってゆっくりした時間を作ろう。

まずはリビングで床と一体化している長女に「宿題と明日の用意終わったのかーい」と声を掛けてみる。絶対に終わっていないことを知っているのだが。ここは敢えての質問をしてみるのだ。返ってきた答えは

「あーーーーーんーーーーえーーーー(怒)」

そう、彼女は怒っているのだ。そうだよね、自分の時間軸を誰かに指図されて動かされる気持ち悪さは、私も良く分かる。「いいからやっちゃいなさい」その言葉は禁句だって、Twitterのよく分からん育児コメンテーターの人も言ってた気がする。

次女にとってはエイリアン

有頭海老をパックから取り出し、水を張ったボウルに入れる。ついでに2歳の次女に「ほれ、これなーんだ」と見せてみる。「えびしゃん!!!」と元気よく答えられたので百点満点。

でも海老は怖いらしい。そのあともずっと呪文のように「こわぁい、こわぁい」と怯えていた。

今日のレシピは海老マヨにすることにした。ネギとショウガとニンニクを入れて、ちょっと和風の海老マヨ。参考にしたのはこちらのレシピ

海老のお腹に指を入れて、バリっと思い切り殻を剥く。殻が指に刺さるけど、結構気持ちよくて好きな瞬間だ。ブリブリの身が中から出てくる。海老を剥いていると、たまに第9地区という映画を思い出す。

バリッ!バリッ!…さて、頭はどうやって取るんだろう。

悩んでいたところ、宿題を18:30になったらやる!と決めた長女が「私が取ってあげる!」と意気揚々に飛び込んできた。(18:10頃の話)

そうか、ありがたい。だが母としては宿題をやっていただきたいが、ここは娘の成長のためだ。任せてみよう。

娘はグロテスクなものや、ヌルヌルしたものは一切触らない主義なので、珍しいなと思い、私も「がんばれ~」と動向を見守っていた。はずだけど

「もう親指と人差し指でしか海老持ってないやんしっかり海老もってそれだと落ちる落ちるあ~ほらちょっと待ってもうはねるからボウルの中でやってそう頭思いっきりつかんでグッと引っ張って!そう!いけ!」

うん、母はうるさい生き物ですね。長女も途中からは見えない耳栓をして、一生懸命海老の頭を取ってくれました。ありがとう。

そして長女は18:30になっても宿題をやらず、私も結果「いいからやっちゃいなさい」コマンドを使用することになり、海老マヨも5匹中4匹私が食べることとなりました。

とてもとても美味しかったです。

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