半ケツを出して歩く女、塩対応の店員、雑草だらけの家

誰かが決めたルールをみんな守っている
暗黙のルール
別に守らなかったら罰せられることもないのに、一つ一つ忠実に守っている方達
回れ右が大好きで、左を向いた人間は一斉に後ろ指をさされる世界
全くもって優しくないし、気持ち悪いと私は思う

だから、左を向いている人を見るととても嬉しく思うし、興味が湧くし、仲良くなりたいとすぐ思う
きっとその人達は私なんて目もくれないのも分かっているんだけど、それでも近づきたいし、何かを得たいと思ってしまう

人はみんな表の顔しか見えない
学校で優しいあの子は、もしかしたら外で自分の身体を売って稼いでいるかもしれないし
とても仕事が出来るあの人は、もしかしたら街中で自分より立場の弱そうな人を見かけると肩をぶつけて歩く人かもしれない

私たちが知っているのは全て表の顔
裏の顔を知っているのは自分だけ
探らなくてもいいし、探って傷ついてもいい
それでいい
だからいい