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明智光秀を雑に語る

※下記文章は、全く専門家ではない私が文献も再確認せず雑~に書いてます。悪しからず!※


明智光秀という人の名前を知ったのは、三浦綾子『細川ガラシャ夫人』だった。

敵も息を飲むほどの絶世の美女でキリシタンという時点で既に相当のキャラなのだが、さらに明智光秀の娘とくれば、その濃さは淀君級。(比較がこれで正しいかは自信がない)

一般には、裏切り者の象徴として超有名なのは父・光秀であり、娘・ガラシャのことはそれほど知られていないように思う。私は変なこどもだったので、本能寺の変を知るより先にこの作品を読みガラシャを知って、その父として明智光秀の存在を知った。

ガラシャというのはキリスト教の洗礼名であり、本名は玉子という。もう名前からして美しい。もちろんたまごではない。たま(宝石)のように美しい子という意味のたまこである。玉子の幼い頃には光秀は浪人の身分で家は貧しく、客人をもてなす為に妻煕子が髪を売るシーンなどが出てくる。夫婦間はとても仲睦まじく、その時代としては珍しく側室も置かず、光秀が煕子を誠実に愛する様子が描かれている。

光秀は非常に能力の高い軍事家であり、政治家でもあり、築城家でもあった。今でいえば戦略コンサルやりつつ霞が関を取り仕切る安藤忠雄、ということになるわけだが(ならない)とにかく、むちゃくちゃ優秀だったらしい。それにとどまらず、茶の湯、連歌などの文化面でも才能があり、戦略コンサルやりつつ霞が関を取り仕切る安藤忠雄が写真も撮れてインスタグラマーでフォロワー100万人、みたいなことになるのだが(ならない)そんなスーパーマンでかつ浮気もせずに妻オンリー、ついでに部下にも慕われているという、まぁ、ほんと?というくらいの素晴らしい人だったようだ。

父が素晴らしすぎると、女性はそれと比較してしまい夫に不満を持つ。私はいまから木村拓哉の娘たちのパートナー選びが心配でならない。苦労するわあれは(めちゃくちゃ余計な御世話ですごめんなさい)
玉子の夫、細川忠興はボンボンでわがままで短気。美しい玉子を愛したけれど、聡明で真面目な彼女からするとちょーーーーっとどうなの?というところがたくさんあったようだ。ツンツンした美人はかわいげがない。忠興もちょっとスネて側室とったりして、それがまた潔癖な玉子の心を冷めさせていく。キリスト教徒になるという一大決断も、夫には一言の相談もなく踏み切っている。

(いちおう忠興のフォローもしておくと、優秀な軍人であり政治家でもあったし、こちらも教養人でもあったんだってさ!千利休にいちばんかわいがられてた弟子だって。ちょっと短気直したら玉ちゃんとうまくいったのにね!)

美しくて敏感で賢くて行動派の玉子は、今でいえばHeForSheのエマ・ワトソンなわけで、彼女の影響力を恐れた人、あるいは利用しようとした人は結構多かったんじゃないかと思う。そういう影響力が、ある意味では彼女の命を縮めた。

エマ・ワトソンの父がどんな人なのかは知らないが、彼女がハリーポッターを好きになったのはパパが読みきかせをしてくれていたから、と話すyoutubeを見たことがある。絶対素敵な人だと思う。

そういうわけで、玉子のカッコよさに憧れた私は光秀も絶対カッコイイはずだとずっと思っていた。光秀の人徳や才能に嫉妬した豊臣秀吉が適当にでっちあげたバッドイメージが現代にまで続いているだけで、素敵な人に違いないと思っていたのだ。だってそうでなければ、「光秀は実は生きていて天海僧正になり江戸幕府成立時に大活躍した」とか「家康は光秀を尊敬していたから、日光東照宮には桔梗紋のモチーフが溢れているし明智平という地名まである」とかの都市伝説の類は生まれない。当時、秀吉の手前大きな声では言えないけれど光秀を敬愛する人たちがたくさんいたという証ではないだろうか。農民に殺された、というようなカッコ悪い最後を認めたくなくて。

なので今回の大河ドラマ「麒麟がくる」はカッコイイ明智光秀がやっと描かれて、私は心の底から満足している。そして私の大好きな玉子は、人呼んで日本のエマ・ワトソン、芦田愛菜ちゃんが演じるということが先日発表された。引き続き楽しみにドラマを見ていくよ~!