ねね

ゆとり世代のしがないひよこサラリーマン。楽して生きたいとばかり考えている。甘い汁吸いた…

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ゆとり世代のしがないひよこサラリーマン。楽して生きたいとばかり考えている。甘い汁吸いたい。思いついたことをつらつら書いとります。

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恋だの愛だの、うるさい

恋愛ができるというのは、一つの能力だと思う。 スポーツができる、仕事ができる、料理ができる。 それと同じで、恋愛ができるというのも人の特技に当てはまると思うのだ。 多くの人が当たり前に恋愛をして、付き合って別れてまた付き合って、そしてやがて結婚していくから、わたしのように人生の中で恋愛をそれほど重視できない恋愛下手というものは、なんか変なやつ、という目で見られてしまいがちだ。 「彼氏作らないなんてもったいない」「青春を無駄にしてる」 これまで何度言われれきたことだろう。

    • 若さって、無邪気パンチ

      ある梅雨の時期の晴れ間、友人とふたりで紫陽花を見に行った。たまたま近くの男子校で文化祭をやっていたので、気軽な気持ちで覗いてみることにした。 結論から申し上げると、気軽な気持ちで行って良い場所ではなかった。彼らはそこにいるだけで、アラサー女子ふたりがまとう薄い膜のような虚栄心を一瞬で粉々にする鮮やかなパワーを持っていた。 「おねえさんたち、どこから来たんですかー?サイダー飲んできません?」 浴衣を着ていたせいだろうか、人懐っこそうな男の子が営業をかけてきた。 男子高校生

      • 「男女平等」なんて本気で信じてるわけじゃないけれど

        大学のサークルの先輩カップルが子どもを授かった。 わたしのふたつ上とよっつ上の先輩のカップルは、それぞれの齢、27と29。周りの友だちの中では、ご懐妊第一号だ。 将来母となることが決まった嫁先輩のつわりが収まり、安定期に入ったというので、先日、お祝いするためにわたしは二人の家を訪れた。そして、出迎えてくれた幸せに溢れたふたりを見て嬉しくなって、馬鹿みたいに何度も「おめでとう」と叫んだのだった。 まんまるに膨らんだ彼女のお腹。はちきれんばかりに見えるそれは、それでもまだ、

        • 左手薬指のキラキラ

          世の中には、ある時から急に気になってしまうものがある。 それは、漢字を覚えた後の商店街の看板だったり、免許を取った後の道路交通表示だったりする。 わたしにとってそれは、入社後の結婚指輪だった。 前髪をかきあげるとき。 カップを持ちあげるとき。 資料を手渡すとき。 そいつはちらりと、でも明確に存在を主張する。 両親や親戚含め、結婚指輪を付ける流派の人が周りにいなかったので、わたしにとって結婚指輪は「結婚した人がつけるもの」という知識であり、概念であり、象徴でしかなかっ

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          3本

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          ワタリドリ

          [Alexandros]さんのワタリドリからイメージを膨らませて書かせていただきました。 この曲ならではの爽やかな疾走感と、青春時代にもがきながら生きているもどかしさを感じてもらえたらとても嬉しいです! 風を切る。 その言葉があいつ以上に似合う奴を俺はまだ知らない。 あの頃からずっと俺は、いつもあいつの背中を追いかけていた。 ぶれることなくただひたすら、真っ直ぐに俺の前から走り去っていくその背中を。 * 白線の引かれたタータントラック。 地面に手をつき

          ワタリドリ

          わたしはばいきん

          新型コロナウイルス陽性反応が出た。 37.5℃の軽い熱と、寒気、咳、鼻水、そして喉の痛み。 これらの症状が出たとき、わたしは当初「あ、風邪ひいちゃったな」としか思っていなかった。 というのも、発症の前日、わたしは友人と北国に旅行へ行き、雪遊びをしていたからだ。散々雪にまみれていたので、体を冷やして風邪を引いたのだ、と。 コロナは鼻水やのどの痛みなどの症状はほぼ出ないとインターネットに書いてあったし、コロナにかかった友だちのほとんどが経験したという味覚や嗅覚の異常もなかっ

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          恋愛至上主義社会からあぶれたわたしたち

          だいすきな友だちに彼氏ができた。 衝撃だった。いきなり死角から顎パンチを食らった気分だ。 「あ、付き合うことになったよ」 LINEの一行にこれほどのダメージ力があるとは思っていなかった。 いや、2週間前に一緒に出かけた時、彼女から何度か食事に行った男性がいるという話は聞いていたので覚悟はしていたのだ。 それにしてもこんなに早く結ばれてしまうとは。完全に心の準備ができていなかった。 おめでとう、という気持ちもうっすらとシミのように広がってきてはいたが、それ以上にクレ

          恋愛至上主義社会からあぶれたわたしたち

          拙くても、自分の頭で考えて自分の言葉で表現するのが大事だなと思ったので

          黒人男性が首を締められて警察に殺された事件について、考えたことをシェアさせてください。 全然まとまっていないですが、どこかにアウトプットしないとすぐに忘れて元の日常に戻ってしまいそうな気がするので。 今回の件、最初動画見たときは痛ましい事件だなって思ってかなりショックを受けたけど、そのあとは忘れて普通の生活に戻ってました。 デモ参加してる知り合いとか友だちの投稿を見るまでこの事件についてあんまり深く考えようとしてませんでした。 学生時代にgenderとかraceとかけ

          拙くても、自分の頭で考えて自分の言葉で表現するのが大事だなと思ったので

          【短編小説】Reunion

          言葉なんて、思いなんて。 声に出さなきゃ消えていくの。 ふとそう思って吐き出した息が冬の朝の冷たい空に消えていった。 潮見 咲(しおみ さく)、23歳。新しい年号になって世の中が興奮に包まれたのももう去年のお話。気がつけばもう2度目の年女を迎える年になってしまった。 もうすぐ、24回目の春が来る。 はあ。やんなっちゃうな。 コートの前を閉じ、慣れないヒールで歩き出す。 大きなため息が、白くなって宙へ消えた。 ***************************

          【短編小説】Reunion

          自然キリトリバサミ

          この夏は何か新しいことに挑戦してみたい、と思い立ち、ボディボードを始めた。 ご存知だろうか、ボディボード。ボディボードと呼ばれる板に体を乗せて、波乗りを楽しむスポーツだ。 そんな素敵なスポーツも、わたしの手にかかればただのビート板強化版に成り果てる。 波に乗ることを早々に諦めたわたしは、ボディボードに身を預け、海を漂うことにした。 ぷかぷか、ゆらゆら。 空を見上げると、澄み渡るような青空に入道雲が流れていくのが見える。 かと思えば、辺り一面雲に覆われ、灰色の空

          自然キリトリバサミ

          ばしょかわろ

          あんなこといいな、できたらいいな。 小さい頃からよく考える。ドラえもんの世界のような夢溢れる想像を。 今回はそのうちの1つについて書いてみようと思う。 普段、「歩く」という行動に煩わしさを感じることはないだろうか。 仕事から疲れて帰ってくる道半ば、わたしは毎日のように進むべき道のりの長さに嘆いている。 足が、体が、一歩一歩が、すべて重い。 家ってこんなに遠かったっけ。 そんな時にも、向かいから歩いてくる人はいる。 わたしには、遠くに見える彼らが、暗闇のなかに

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          天気のきもち

          青い空、白い雲。 まぶしく光る海の水面に似合うような。みずみずしい西瓜の赤色が映えるような。 そんな気持ちの良い夏空を、今年はまだまともに拝めていない。 最近の関東の空といえば、どんよりと曇り空が広がり、雨が降ってくることさえ珍しくない。 空気だけがじめじめと重くまとわりついてくる。これではこちらの気分まで湿気ってしまう。 7月よ。君は夏ではなかったのか。なぜ本気を出してこない。何を遠慮しているのか。 考えてみれば、去年の梅雨は恐ろしく短かった。そして、異常なまで

          天気のきもち