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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿130

第129回から続く




パウエル議長~「経済データが全体として、より速い引き締めを正当化するのであれば、利上げペースを加速させる用意があるだろう」~「次回FOMC会合の前には、分析すべき”非常に重要なデータ”が、あともう2つ3つ公表される

パウエル議長、”伝えないといけない”、”伝える必要のある”、メッセージを議会証言でちゃんと伝えました。あとは、市場の解釈ですから。これまで市場は、量的緩和時代の名残もあってか、金利の引き上げ停止が近い、ですとか、金利がいつから下がるのか、とか、そういう楽観的なことばかりが、まず先に立って来たフシが多分にありましたから。パウエル議長は、議会証言で、主旨として、「インフレ抑制にプライオリティを置いて、米国民のために、インフレ抑制に努めます」という、”必要なメッセージ”を伝えたと僕は思っています。

株式市場は我に返って、売りなおされて

米2年債は5%台に乗って



今日については、株式市場は我に返って売りなおされていたようです。米2年債は5%台に乗って

ウォールストリートジャーナルのニック・ティミラオス氏によると
パブエル議長の議会証言は米東部時間午前10時開始でしたが、金利先物市場は、3月のFOMCでの50ベーシスポイントの利上げについて、午前9時58分の段階で32%の可能性、午前10時09分の段階で50%の可能性として織り込んでいます。

そりゃ、僕は、なんでもいいので、マーケットが下がってくれれば、それはもう、それはそれで、うれしいわけですけど。これはこれとしまして。

ここから、金利について、この寄稿で述べてきた、”より高く”、”より長く”がより市場に、真剣みを増して、意識されて行けばと思っています。

パウエル議長の議会証言の1日、2日前の英語版ブルームバーグからの引用~「より悪いインフレ・レポートが出て来る事に備えておいてください~クリーブランド連銀のインフレモデルでは、2月のコアCPIは前年比で5.5%上昇し、ベッドラインCPIは前年比で6.2%上昇、どちらもウォール街のコンセンサスを上回っています。

FRBはデータ・ディペンデント(データ中心・データに依存)です。

第1四半期はbumpy(バンピー)


僕は、変わることなく、CPIやPCE(米個人消費支出)については、その優れたモデル、精度の高さという観点から、いつもクリーブランド連銀の予想を見ています。ここのところ過去何回かについては的中率が高いと言えない時もあったのですが、特に、この第1四半期のインフレ予測については、クリーブランド連銀の予測に限らず、予測全体として、第1四半期はbumpy(でこぼこで、上下にがたつく)になり得るって言われていますから、クリーブランド連銀の予想を最も大事に見ています。

このbumpy(バンピー)という表現は、飛行機などが気流で、よく揺れたりすると、今日のフライトはbumpyだったよ、なんて、よく言いますけど、第1四半期のインフレ予測についてはそのような、言われている通りのイメージで見ています。

それで、下記が、現時点でのクリーブランド連銀の予想数字です。


①ブルームバーグのスティーブ・マシューズさんが言うには~3月6日時点で。引用~「今週金曜日に非常に強い雇用統計の数字が出て来るとか、来週のCPI(消費者物価指数)の数字発表が非常に期待外れになるという事があれば、(FOMC)委員会のタカ派が、0.5%ポイントの利上げへの復帰や3月の「ドット・プロット(金利予測分布図)」でのピーク金利の引き上げを要求する可能性があります。」とパウエル議長の議会証言の1日前の段階で、こう、ご指摘されておられました。

パルエル議長~「経済データが全体として、より速い引き締めを正当化するのであれば、利上げペースを加速させる用意があるだろう」~「次回FOMC会合の前には、分析すべき”非常に重要なデータ”が、あともう2つ3つ公表される

上記①と②を市場は今日事前に意識する格好で、まずは、株は、売りなおされていたと思っています。

僕個人は、S&P500で4100(NYダウで34,030)からS&P500で4150(NYダウで34,445)のレベルで、今マーケットが推移しているわけでないので、特段何もせず、無理せず、今度は、その初動のガツ~ンを補足する行為ではなくて、全くそれとは別に、いつか将来出て来るであろう、下落トレンドを「突っ込み売らず、戻り売り」の姿勢で、下落トレンドが出たら、その時に、そのトレンドに乗れるように、”ちょっと利食っちゃった分”を売る事についてまた考えています。S&P500で3900(NYダウで32,370ドル)を下に切って、下落トレンドが出て来るまで、それまで待とう(ホトトギス)かなと思っています。今日の動きについては、まずは売りなおされている段階だど思いっています。これからの動きを、経済指標の発表とともに、よく見てみましょう。

ここのところ見ているよく見ているチャートは下記の2つです。

・ひとつめのチャート。
この「いつか将来出て来るであろう、下落トレンドを「突っ込み売らず、戻り売り」の姿勢で、下落トレンドが出たら、その時に、そのトレンドに乗れるように売る事にします」の僕のイメージは、第128回の寄稿で引用した~このチャートです~【仮定のお話その2~上記、4100くらいまでの戻りが仮に今後あったとしても、こちらが、僕には、ピンとくるんですね~Ponzi Financeさんがシェアしてくださったツィートとチャートです。
引用~「(エリオット波動理論に基づいて)少し前に作成された”仮定”のS&P500ヘッド・アンド・ショルダー(三尊天井)パターンシナリオが今展開されている可能性があります。現在のところかなりポイントついていて、イケてますね」
(このチャート上、縦に黒字で引かれている点線が、潜在的なヘッド・アンド・ショルダー(三尊天井)パターンを形成する際の前半部分のヘッド)】


一定程度日柄が必要

ただ、このチャートに描かれている線と実際に僕が常日頃見ているチャートを見比べますと、このチャートの形状になって行くには、まだ、これから、一定程度日柄が必要だなあとは正直感じています。ですから、そこは、それまで待ちます。

・ふたつめのチャート。
自分の一連の行動の背景にあるのは、これまでの寄稿で述べてきました事であり、流動性と株価の関係、今回また、このジュリエン・ティマーさんがシェアしてくださったようなインデックスと流動性を対比しているチャートでもあります。

インデックスと流動性を対比しているチャートは様々に存在しますが、今回は、ジュリエン・ティマーさんがシェアしてくださったこのチャートを、単に、見ています。それでこれを見て思う事は、昨日も述べました通り、「流動性は以前に比べて低下したままなのに、株価は上昇しているという感じがしてます。株価の動きが流動性から乖離して逸脱しているという具合で、新しい強気相場というものを支えるに”十分な基盤があるかどうか疑問”の状態という認識を現在僕はしています」という事、要は、現在、流動性は株価をサポートしていない状態が続いていると認識しています。ですから、この状況が、僕個人のショート、売る、という行動をサポートしている、と僕は考えています。


第131回へ続く


最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連スペース

11月27日 第1回スペース 2時間

12月18日 第2回スペース 2時間20分

12月22日 第3回スペース 12分間

12月24日 第4回スペース 20分間

12月30日 第5回スペース 20分間

2023年1月19日 第6回スペース 8分間

2023年2月22日 第7回スペース 18分間

2023年2月25日 第8回スペース 8分間


関連note

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


🍅🍅

弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

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