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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿134

第133回から続く



サマリー(要約)~


シリコンバレー銀行の破綻について、その影響を過小評価はしない事。


今は、決めつけない事。その影響を誇張、過大解釈することはないですけど。僕は、決めつけず、よく観察するつもりです。
”総資産28兆円の米シリコンバレー銀行が経営破綻した”ことは事実なわけですから。リーマン以来最大と米メディアで言われているわけで。これを、過小評価はしない事だと思っています。

過去のスペースで述べた、”アリの一穴”。
聖書からの引用で使用した”盲人が盲人の手を引いて一緒に穴に落ちる。”
これらを今一度、心に刻んでいます。

余談~
時系列に、ここのところ過去4週間くらいのマーケットを振り返ったりしながら。

昨日寄稿させて頂こうと思っていたのですが、昨日はシリコンバレー銀行の破綻の話があり、昨日はマーケットの話題がそれ一色という感じもありましたので、あえて今日に延期した分の余談です。

僕は、株についてどう考えるかという部分において、この寄稿で述べてきたような事を自身で考えるのですが。そのいっぽうで、「あの人をしてそう言うなら、もう、その件は、それでいいよ」と思う事もままあります。
よく英語で、「I go with it.」って言いますけど、「それでいいよ、それで行くよ」というところ、株に限らず、実生活、現実の生活でもあります。これを申しておりますのは、理屈も大事ですがそれだけでもありませんという意味です。

たとえば、株についてみると、僕の場合ですと、実際の経済におけるリセッション(景気後退)と、それを誘発する要因としてのEarnings Recession(企業収益・利益のリセッション)の2つに分けて考え、そのように過去の寄稿で、その順番とともに、説明させて頂きました。

これは、これまでからの繰り返しになりますが、アメリカの実態経済、アメリカの経済活動って、S&P500種企業との相関関係が極めて高いんですね。だから、アメリカの経済は?コーポ―レート・アメリカ(アメリカを会社に例えて)は?S&P500は?となります。これは、僕が言っているからとかでは全くなくて、アメリカの金融市場で一般的に、そう幅広く認識されています。

ですので、この観点から、前述の通り、2つに分けて考えています。
Earnings Recession(企業収益・利益のリセッション)の部分については理屈で、実際の経済におけるリセッションについては、グリーンスパン氏のご発言に基づいて、みたいな感じですかね。

もうだって、実際のリセッションの定義うんちゃらとか言ったところで、米財務長官様に「これはリセッションとは呼べない」と言われましたら、「では、また、いつか、そう呼べる時が来たら、その時、また教えてください。よろしくお願いします」くらいしか、僕なんて言えませんもんね(笑)。(これは実際には言えませんから、心の中での会話ですね(笑)。

NBER(全米経済研究所)が、米経済の全体のサイクルを包括的に見て行く中で、リセッション(景気後退)と定義する期間が定義上はあるわけですけど、過去の寄稿で何度も述べて来ました通り、僕の感覚からしたら、「それ、今頃(になってから)言いますか???」っていう、「もうリセッション(景気後退)終わりそうでないですか???」みないなタイミングでというか、過去、僕個人の感覚ではそう言う感じでしたから。もうその頃にはマーケットは別のテーマで動いてそうな。

去年の11月半ばのNBER(全米経済研究所)の今年2023年に対するリセッション確率10%くらいでした。過去の寄稿やスペースで何度も述べた通りです。今の失業率、非農業部門雇用者数、その他諸々を見ていて、この確率が跳ね上がっているとはちょっと考えづらいところがあります。ゴールドマンさんの今年のリセッション確率も25%ですから。

実際の経済というところにおけるリセッション(景気後退)については、グリーンスパン元FRB議長が、今年年初に、「リセッション(景気後退)が、考えられる事として、最も可能性の高い、起こるべき結果だろう」って、ご発言なさっておられました。彼をして、そう言うなら、僕は、それでいいよ、そうなんでしょ、いずれ、どこかで、そうなるんでしょ、それはあるんでしょ、と述べてきました。「I go with it.」「それで行くわ」、っていう。

同様に、ここのところ、ウォール街について、強く感じてきたことがあります。

シリコンバレー銀行の経営破綻がありましたしね。

時系列に、ここのところ過去4週間くらいを振り返って、ちょっとお話させて頂きますと。

2月半ばからは。
この寄稿で何度も述べましたが、2月14日にブレーナード副議長がFRBを退任されて。2月15日にベアマーケット・ラリーが終了したと僕は認識していて。2月16日木曜日からベアマーケット再開だと僕は認識しているんですね。節目、潮目の変わり目が2月16日木曜日。

3月に入りましてからは。
前々回の寄稿で、Markets & Mayhemさんがシェアしてくださったツィートとたとえの写真を引用しました。倒れかけているビルが、米株式市場全体に例えられていて、AAPLがつっかえ棒の役割を果たしていて、ビルが倒れないように支えている写真です。AAPLというのは、アップルの事です。これは、「ゴールドマン・サックス・グループは”約6年ぶり”に米アップルの株式に「買い」を推奨している。」にかけておられます。

以下のこれらは、英語で言う、「unsubstantiated opinions」(実際に裏付けのない、根拠のない、証明できない)意見。ただの僕個人の思い込み、空想、妄想、独りよがり、勝手な、な~ンも裏付けのないコメントです。個人的な感覚だけで述べています。

それで丁度、機を同じくしたその頃(ゴールドマンAAPL買い推奨)のちょっと後、今から3日くらい前ですかね。ブルームバーグのニュース読んでましたら、「ゴールドマンCEO、米経済ソフトランディングの可能性高まる」という見出しに出くわしまして。記事からの引用ですが~【「2023年から24年にかけて米経済がソフトランディングする可能性は、半年前に私が考えていたよりも高まっている」と発言。一方で、米経済はなおウクライナでの戦争や中国と西側諸国との関係など、さまざまな課題に直面しているとも語った。】

記事全体を読んでいて、前述の通り、僕の勝手な思い込みですが、「ブレーナード元FRB副議長が常々おっしゃっておられた事に似てるとこあるなあ」と直感的に思ったんですね。この寄稿でも述べましたが、まあ、ブレイナード氏も頻繁に、スピーチで、ウクライナでの戦争の事を語っておられましたからね。

ここで、”直感的に思った”と言っているのは、もし、その記事の見出しの、
”ゴールドマンCEO”と言う箇所が黒塗りで隠されていて、内容だけがそこにあって、「こういうご発言がありました。さて、このご発言をなさったのは誰でしょう?」というクイズがあったとしたら、僕は「は~い、と手を上げて、ブレーナードさん」と答えたと思います。こういう意味での、”直感的に思った”です。

それで、その記事を目にする1日前くらいですかね。今度は、
第129回寄稿で引用した~記事からの引用~「モルガン・スタンレーのストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は、米国株について”短期的に強気に転じた”。企業利益悪化の逆風に直面する前にまだしばらく上昇が続く余地があるとの見方を示した。」というコメントを目にしました。

もちろん、同じコメント内で、「同氏はS&P500種株価指数が200日移動平均を下回らなかったことを指摘し、ドル下落と債券利回り低下が今後も続けば、一段の上昇余地があるかもしれないと分析した。ウィルソン氏は、次の上値抵抗線は3日終値を約2.5%上回る4150とみている。現在の上げは短期的な反発にとどまり、中期的には一段と下落すると予想。企業利益を中心にファンダメンタルズの悪化は続いていると指摘した。」とも伝えられておりました。

今週初め頃から、な~んとなく、ウォール街の最有力投資銀行2社から、マーケットをサポートをするような声がちょっと聞こえて来る感じはするなあ~、偶然なのかな~、どうなんだろう???と、僕は、そう感じ、思ってきたわけです。

それでまあ、シリコンバレー銀行の破綻も目にしまして。

いや、まあ、僕は、S&P500種株価指数が200日移動平均を下回らなかったのは、ボスティック・アトランタ地区連銀総裁の~【「当局がいつ利上げを停止する可能性があるかとの質問に対し~夏の半ば、夏の後半までにそうなる可能性がある。状況を見てみる必要があるだろう」「金融政策の効果発揮までの時差を考慮すれば、これまでの利上げの影響が経済全体に表れるのは春以降になる可能性があるため、”現在は比較的小幅な利上げが理にかなう”と指摘した。」】~(ボスティックアトランタ地区連銀総裁)~この話に反応して、3月2日木曜日Squeeze up(スクウィーズ・アップ・踏み上げ)があった、と思ってましたから。

第127回の寄稿で~Ponzi Financeさんが、シェアしてくださったコメント~「投票権を持たず、最近の(一連の)取引スキャンダルに関与したFRB総裁のひとりであるボスティック(アトランタ地区連銀総裁)は、インデックスが200日移動平均線をわずかに下回っていた時に、金利についてちょっとした話をしました。これ偶然じゃないでしょ。FRBによる市場「操作」。これ純粋な事実ですね」というコメントをこの寄稿時、引用させて頂いたりしていました。

米財務省、ニューヨーク連銀、FRB高官、様々な人達が、マーケットを支えようとする。その上で、ウォール街、そこからも、いよいよ、マーケットを支えるようなコメント(これは僕の勝手な解釈ですが)や声も聞こえてきているような気が、個人的には、結構したわけです。

それで、逆に。これ、いよいよ、あんま、米経済にとって良くない事、悪い事が始まるのかなあとか、勝手に妄想しちゃってて。それでまあ、シリコンバレー銀行の破綻も目にしたという感じですね。

心の中で思ったことだけ正直にノートしますと。そんな事は現実にはないのでしょうけど。ブレーナードさんNEC(国家経済会議)委員長として、今度は、ホワイトハウスから、なにか、「ソフトランディングぅ~」、とか、号令でもかけておられるのかとさえ、勝手に妄想だけはしちゃいましたからね、その頃。

3月8日水曜日に米2年債5%台に乗って。逆イールド深いよ~などがまた話題になったり。この寄稿でも例示して述べましたが、逆イールドが深いという事は、現実に、実際の経済に、リセッション(景気後退)が来た時、その景気後退はその分、深いと考えるのが、これはオーソドックス(正統的)な考え方だと思います。

一昨日述べましたけど、「3月9日木曜日のマーケット。債券の利回りが下がって、株が下がってた日ですね。ここから水面下で、徐々に、マーケットのテーマが変って行く、話がすり替わって行く時なのかなあ、と感じさせます。まだ、1日なので、何とも言えませんが。少なくとも、こういう日を見落とさないようにしたいです。」

ここなんですね。僕が待っているその時って、過去にも何度か述べましたが。

過去の寄稿から~【金利の話が前面に出ながら、いつの間にか、話やテーマが業績の話にすり替わってきたぞ~って言う、それをマーケットが意識する、その時です。当然、そこから、誘発される、実際の経済におけるハードランディングを意識する、その時です。】~

意識し始めると、それに対して、マーケットは、支度するわけですね(flight to quality・質への逃避・市場が不安定な時期に,資金をできるだけ安全な投資対象に移すこと)。その支度の具合を観察する~それが、まず「3月9日木曜日のマーケット。債券の利回りが下がって、株が下がってた日ですね」というひとつの観察結果です。ただ、まあ、1日だけだとわかりにくいし、何とも言い切れないので、そういう日があった時に、その日を見落とさないようにしたいですと述べました。

ターミナル・レートの話がいつの間にか企業業績・企業利益の話に徐々にすり替わって行く


かつての寄稿で述べました~「~略~出て来る下落トレンドは、その後、時間の経過と伴に、じわ~っと、今後起こり得る、Earnings Recession(企業収益・利益のリセッション)を織り込み始めるために、政策金利(フェデラルファンドレート)、そのターミナル・レートの話がいつの間にか企業業績・企業利益の話に徐々にすり替わって行く、それを織り込み始める局面かなあ、とイメージしています。」こういう時がじわ~っと近づいて来ているのかなあ~って。僕の考え方は、これまで何度も述べて来ましたので申し上げるまでもなく、まず先に、Earnings Recession(企業収益・利益のリセッション)が起こって、そこから、実際の経済の米経済のリセッション(景気後退)が誘発されて行くという順番、考え方です。


「債券の利回りが下がって、株が下がってた日」連続2日目


3月10日金曜日のマーケットでは、やはり、「債券の利回りが下がって、株が下がってた日連続2日目なんですけど。この債券利回りの下げは、シリコンバレー銀行の破綻からのPIVOT(FRBの政策転換)連想、意識ですね。僕は、そんなこと(FRBの政策転換)はないと思っています。いや、それ、今、出来ないでしょ、って思っています。


聞けば聞くほど、ちょっとへそ曲がり


米財務長官や政治家からではなくて、な~んとなく、ウォール街から、マーケットに対して、ポジティブなコメント、サポーティブな(支えて行こうというような・実際にはそうかどうかは本当はわかりませんが、この辺は僕の解釈です)コメントを、あえて、聞けば聞くほど、ちょっとへそ曲がりかもしれませんが、自分自身のかつての実体験からも、英語で言うところの、It's just a matter of time.(それはもう時間の問題だ。遅かれ早かれそうなるだろう)というニュアンス~あまりよくなさそうなことが、、、、、こんなことを、ちょっと感じ始めていたんですよね~。それから、シリコンバレー銀行の破綻。

まあ、ぜ~んぶ、僕個人の勝手な妄想、思い込みにすぎませんという表現を用いさせて頂きます。個人の皆さまのご発言に関して、裏付けも確認も何もまったくありませんから。ただ、それらを想像のもとに、勝手に僕がつなぎ合わせて妄想しているだけです。

ただ、僕の勝手な妄想、思い込みも、この寄稿を読んでくださる、どなた様かに、ちょっと、伝わるといいなあとは、思っています。

僕個人は、この寄稿で常々述べて参りました通り、先々の悪材料を織り込んで行く時期として、まずは2月後半、「3月」「4月」、Q1とQ2、上半期と思って来ております。

ですので、モルガン・スタンレーのチーフ・ストラテジスト、マイケル・ウィルソンさんのお話を拝聴する時でも、まずは過去の寄稿で引用させて頂きましたモルガン・スタンレーの業績モデルからの将来の業績の下落ぶりを頭に入れながら。

氏がおっしゃった「米国株について”短期的に強気に転じた”。企業利益悪化の逆風に直面する前にまだしばらく上昇が続く余地がある」という部分に耳を傾けすぎるのではなくて(ここについては、S&P4150まで戻ると余地があるとおっしゃっていましたから、それなら、それで買いに回るのでは全くなくて、S&P500の4150、NYダウの34,445ドルで、売り指値してお待ちしておりますと、過去にその時、この寄稿で述べさせて頂きました)。

ここよりも、本来のポイントは、氏がおっしゃってこられた~「バリュエーションは総じて高い」ですとか「利益不況の終わりには程遠いとの見方に基づき、3月は株価が次に下落局面に入るリスクが高い月だと思われる」~【弱気相場では四半期決算シーズンの合間に利益見通しが横ばいとなった後、悪化トレンドが再開することが多いと説明した。「株式市場は1カ月前にこれを認識し下落する傾向があるが、今回のサイクルはこのパターンに完全に当てはまる」と指摘した】という箇所を、中心に、心に刻んで参りました。

2022年第4四半期の業績発表がほぼ出そろってきたところです。この春から、2023年第1四半期の業績発表、そしてその先へ。どこか1社がという事ではなくて、現行のウォール街全体におけるS&P500の1株当たり利益に対するコンセンサス$221は高すぎると思っていますから。いずれ、下方へ修正が入ると思っております。


繰り返しですが、第128回の寄稿昨日の寄稿で、S&P500の2023年1株当たり利益が、現行の$224(ゴールドマンさんの数字)から5%マイナス、10%マイナスになった時の試算。

過去の寄稿で、昨年10月にインデックスが安値を付けた時のフォワード(将来の)PEって15x(倍)でしたと述べました。これが、昨今、18.3x(倍)もしくは18.6x(倍)になってるわけですね。

それでまあ、昨日試算をする時に、フェアバリュー(本質的価値・適正価値)として15x(倍)という位置付けにさせて頂きました。

試算を見て頂く時に、大事な点は、今後、また、これが、15x(倍)方向に、縮小して行くという事を考えた場合、おのずと、全体の数字の見え方が変わって来て、マーケットの方向性がより具体的に見えると思う点です。数字を組み替えて掛け算する。下げの深さを探るという事です。それがひとつのポイントです。

あとは、この寄稿で何度も引用しております、FRBの流動性とインデックスの対比チャートでFRBの(+世界全体の)流動性がどういう状況にあるかというところを見ておくことが大事だと思っています。これまでと違って、流動性が悪化する可能性も無きにしも非ずですから。行きつくところ、流動性とマーケットの潜在的下落要因の対比だと思っています。

ここのところの米金融株、銀行株の動きをしてそうですし、シリコンバレー銀行の破綻を目のあたりにしながら、元FRBエコノミストの方や米専門家の方々も、この寄稿でもずっと述べて参りましたTGA(Treasury General Account/米財務省一般勘定/米国家の当座預金口座)の動きに圧倒的に注目なさっていることは、ヒシヒシと感じております。TGAという言葉が跋扈(ばっこ)していたりです。

S&P500のバリュエーション、フェアバリュー(本質的価値・適正価値)は15x(倍)だというところがポイントであり、これが、基準です。

現行の18.3x(倍)もしくは18.6x(倍)が、このフェアバリュー15x(倍)に向けて、今後、どのような時間軸で、どのように縮小して行くのか。そして、本当に、実際の経済におけるリセッション(景気後退)が真剣に意識された時、これまでの寄稿で述べて来た、そういう際には見られる事も十分に考えられる、13.5x(倍)から14.5x(倍)という数字が出て来るのか。それが出て来るなら、いつのタイミングで今回出て来るのか。こういう推移の中での株式市場の本格的な下落がいつみられるのか。こういったところに注目、注意を払う事が今後極めて大事だと思っております。

この寄稿でも過去に何度か引用させて頂きましたが、モルガン・スタンレーさんのEarnings Model(収益モデル)を拝見致しておりますと、現在でも、収益の下落が著しいように見てとれます。

これまで試算してきました、S&P500の2023年1株当たり利益が、現行の$224(ゴールドマンさんの数字)から5%マイナスというよりも、むしろ、10%マイナスというイメージの方がこのモルガン・スタンレーさんのモデルを拝見する限り、僕は、強いです。

10%マイナスですと、この寄稿の試算では$202ですが、モルガンスタンレーのチーフ・ストラテジスト、マイケル・ウィルソンさんは、この寄稿で述べて参りました通り、マイナス幅とか関係なく、氏のモデルに基づいて、もともと$195と&180という数字をお持ちです。

ウォール街のコンセンサスの数字$221から10%マイナスですと、$199となります。この時に、まず、自分は、前述これらの、どのあたりの1株当たり利益の数字を採用して、そして、フォワード(将来の)PE/バリュエーションで、どの数字を掛けて計算するのかがポイントだと思っています。
それこそ、ひとつの例にすぎませんが、$202に、行きつくところフェアバリュー(本質的価値・適正価値)と位置付けている15x(倍)掛けちゃったら、これは、計算上は、S&P500は、3030まで下落、NYダウは25,149ドルまで下落するという”机上の計算”になるわけですから。

まずは足元、手前から、見て行きましょうと思っています。

それで、ここがとっても大事なんです。ここのところの下げのように、ワ~、下がるわ~と思っても、崩落したり、暴落したりしているわけではないです。下がったり、戻りをある程度入れたりしながら、いずれ、日柄、時間を掛けながら下がって行くんだろうと僕は思っているんですね。だから、売る時には、売った後、たとえば、すぐに戻りが入って、ちょっとでも上に持って行かれたり(踏み上げられたり)すると、その売った分が、すぐマイナスに浸かって、僕の場合はですが、良い気がしなくなるので、「突っ込み売らず、戻り売り」「戻りを売る」という姿勢で臨んでいますと述べております。

マーケットのリズムというか波動をよく見て、戻りも入る事を意識して、「突っ込みを売るのではなくて、戻りを売る」という姿勢でいます。
僕は、初動のガツ~ンの後、この寄稿で述べた通り、「ちょこっと利食っちゃった分」があるんですね。そのちょこっと利食っちゃった分についてまだ何もしていません。金曜日、下げてたんですけど、なんかリズムが合わなかったので、「その分については」何もしませんでした。だから、初動のガツ~ンの部分だけで、あとは、無理せず、次のチャンスを狙っています。決して、無理するつもりはありません。


マーケットは今売られ過ぎの状態


これは、Markets & Mayhemさんがシェアしてくださったツィートとチャートです。
これは、3月11日の金曜日のマーケットが引けた後の数字です。
これは、 McClellan オシレーター です。テクニカル指標ですね。



で、Markets & Mayhemさんがおっしゃるには~引用~「このMcClellan オシレーターが、11日金曜日の引け後で、99.34を示しています。これは新型コロナのクラッシュがあって以来、3番目に低い数値です。このオシレーターで見た場合は、このマーケットは今売られ過ぎの状態を示しています。だからって、これが、これからすぐに反発しなきゃならない、反発するだろう、とかっていう意味ではありません。ただ、まあ、別のマイナスの大きな要因がないと、売るにしても、売り手による売り疲れに近い状態にある事をこのオシレーターは意味しています。」

だから、ここから、もう下がらないんだとか、だから、ここから、反発するんだという事を言っているのでは全くありません。ここのところの下げの後ですから、さらにもっと下がるかもしれないし、戻りを入れるかもしれないし。こういう、オシレーターも参考にしながら、良くマーケットと見比べながら、「突っ込みを売らない事」「戻りがどのくらいあるのかよく見てみる事」「突っ込みを売らず、戻りを売るため」に、ここで引用しています。自分が、次、また仮に売るにしても、「突っ込みは売らず、戻りを売る」という姿勢で行きたいからです。「突っ込みは売らず、戻りを売る」という姿勢をノート上で表現する、それのみの目的のためにここでこれを引用させて頂いています。

このMcClellan オシレーターについては、このようにオシレーターがひとつの状態を示してから、それが変化するのに、一定程度の時間を要するという意見もあります。Markets & Mayhemさんではない、別の方は、”今の下げの流れは3月20日まで続き、今度変化するはその後だ”とテクニカルに分析される方もいらっしゃいます。こうおっしゃるこの別の方は、10月の安値は割れないという意見をお持ちの方です。様々な意見があります。僕が、ここで言わんとしてるポイントは、「突っ込み売らず、戻りを売る」という、その姿勢です。僕は、ここは売りだ思って、売らなきゃいけない時は四の五の言わずに僕は売ります。

そう言えば、ここのところを見ていて、BofA(バンク・オブ・アメリカ)のストラテジスト、マイケル・ハートネットさんがおっしゃってきたようになってるなあと思います。この寄稿でも述べましたが、2月の中旬過ぎ頃から3月初旬にかけて、株のマーケットは7%下落するとおっしゃっておられました事からです。

FRBの”より高く”、”より長く”は、今やある種、マントラ(瞑想などで唱えられる聖なる言葉)のようになっているとアメリカの専門家の間で言われてさえいます。

元FRBのエコノミストのお話をお聞きしていても、6%に向けた、より高いターミナルレートを今後求めながら、それが、3月の(FOMC)委員会のドット・プロット(金利予測分布図)でも表れて来て、2023年は、少なくともその高い金利がその水準で維持されることになるであろうと。

ゴールドマン・サックスのチーフ・エコノミスト、ヤン・ハチウス氏らのお見立てと同じような感じかなあと思っております。すなわち、2023年に、利下げを見込める確率は極めて低いという事です。
FRBのPIVOT(政策転換)とかはない、そんなこと出来ないでしょう、と僕は思っています。


2008年の金融危機の実体験から


シリコンバレー銀行の経営破綻とかあると、その周辺の銘柄について、これは、こうこうこうで、その話から今一緒に売られているけど、この銘柄については、本来性質が異なるので、絶好の買い場、とか、その破綻が起こった同日、即日で、時間をおいて様子を見る事も無く、そういうコメントが出て来ることがあります。そういう話いっぱい出て来るんですよね~何かあると。まことしやか~に。控えめに言って、僕にとっては、話半分もしくは半分以下、半分正しくて?、半分どうなの?って言うような話。自分の2008年の金融危機の実体験から、まともに、そういう話を受け取る事はありません、僕の場合は。

リセッションが来るとか解説しながら、成長銘柄は買いとか、○○銘柄はこうとか、言われても、僕は、まず、話そのものを聞いていないのと同じです。

そう言う人達は、そういように言う事で、その人達の”プロぶり”を(いかに自分がよくわかっていて、よく知っているか等)その機会にアピールしようとさえしているように僕には聞こえちゃったりするんですね。知識の披露、品評会みたいな。ホントかいな???と思いながら(笑)。2008年の金融危機を実体験した事からです。「あなた、自分の自己資金で、それ買ったの?そうしたの?」って、解説聞くよりもまず先に尋ねてみたいですね。「自分でそう行動して、買ってから、それで言ってくれよ~」って思います。

だから、Don't be fooled!(だまされちゃいけませんよ)って、自分に言い聞かせています。

思い出してみてください。過去のこの寄稿で、friggin judgemental(ひどく決めつけて)という事について触れました。今こそ、この言葉が大事な時です。シリコンバレー銀行の破綻。まだ、昨日の今日なのですから、決めつけてものを言う時でもありません。実際にそれが起こった。そこから、少なくとも少しは、その波及の度合いくらいは、よく見ないと。

シリコンバレー銀行の破綻について、その影響を過小評価はしない事。まず、これ。その影響を誇張、過大解釈することもないですけど。僕は、決めつけず、よく観察だけするつもりです。

”総資産28兆円の米シリコンバレー銀行が経営破綻したことは事実なわけですから。リーマン以来最大と米メディアで言われているわけで。これを、過小評価はしない事だと思っています。

窮屈なところで無理くりゲームしなくても、もっと自分にとってゲームしやすい場所で、思いっきりゲームやりたいですね


当局者の皆さまは、まあ、基本、これは問題ない。大丈夫、大丈夫、大丈夫って言いますからね。本当に大丈夫か、どんな具合か、”時”、”時間の経過も使って”自分でよく見てみるしかないなあと、そう言う事があるたびに思っています。僕が言っているのは、こういうシリコンバレー銀行の破綻のような話が起こった時に、間髪を入れず、影響や全体像を見定める事もなく、即座に、たとえば別の銘柄について、本来性質が異なるので、絶好の買い場、とか、「私は、全体像を全部、オ・ミ・ト・オ・シ・さ!」みないな話はちょっとねえ、と、自分に言い聞かせています。そういう窮屈なところで無理くりゲームしなくても、もっと自分にとってゲームしやすい場所で、思いっきりゲームやりたいですねという事です。


今日の寄稿の終わりに

昨日の寄稿で引用しました。
イエレン財務長官は~"Banking System Remains Resilient."(銀行システムの強靭さ変わらず)

これも僕の個人的印象ですけど、イエレン財務長官は、FRB議長時代から、ご本人が好まれてかどうかは分かりませんが、それはもう、resilient(レジリエント)という言葉をよくお使いになられるなあという印象を僕は持ち続けています。同じように感じておられる方もいらっしゃるのではないかと推察致します。

resilient(レジリエント)~力を加えて変形させてもすぐに元の形に戻る物質の「弾力性」というニュアンスです。resilient(レジリエント)の名詞resilience(レジリエンス)で「強靭さ」「回復力」「復元力」という意味の言葉です。その素晴らしさ、強さを示す時に、表現力のあるニュアンスの言葉だと思います。

昨日述べました、S&P500が、4100超くらいのレベルにあった時、CNBCのジム・クレーマー氏が、「繰り返す!これは、ブル・マーケット(強気相場)だ!」と言っていた頃。

当時、強気派が、マーケットが、その後、S&P500で、4500、5000と上昇して行くと見込んで行く上で、好んで用いていた言葉が、
Corporate resilience(コーポレート・レジリエンス)、Economic resilience(エコノミック・レジリエンス)です。企業、企業利益、米経済の「弾力性」「回復力」「復元力」を意味していると思います。

ただ、僕は、これまで引用を用いて述べてきました通り、「ターミナルレートが高いほど、通常、資産価格への圧力が高まるわけです。経済の強さという事でそれを相殺出来はしますが、それを言ってもそれはある程度までの事にすぎません」と認識しています。



第135回へ続く


最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連スペース

11月27日 第1回スペース 2時間

12月18日 第2回スペース 2時間20分

12月22日 第3回スペース 12分間

12月24日 第4回スペース 20分間

12月30日 第5回スペース 20分間

2023年1月19日 第6回スペース 8分間

2023年2月22日 第7回スペース 18分間

2023年2月25日 第8回スペース 8分間


関連note

私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


🍅🍅

弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『日刊宝の山』『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。


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