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米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿79

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米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第79回全文無料で皆さまにお届けします。

第78回から続く


昨日日曜日第78回の寄稿で、マーケットとは直接あまり関係のない事を寄稿しました。(笑顔)
その中で1点だけマーケットと関係のある将来的に重要な事は、第78回寄稿で寄稿したブルームバーグの引用記事の中にある、「ケビン・マッカーシー氏は(下院議長に選出されるために必要な)票獲得のため、連邦債務上限問題を歳出削減・抑制に向けた交渉材料として使うよう求める財政保守派の要求などに応じた」「このため、民主党が多数派の上院やバイデン大統領との対立が激化し、市場の混乱を招く恐れがある。」という箇所です。

さて、アウトライヤーの寄稿につきましては、過去78回の寄稿を読めば、おおかた土台となるアウトライヤーの考え方はつかめるという形にしようと思っています。それが間違っていても、正しくても、いずれにせよ、反面教師であり、何であり、何かしら次への手掛かりにはなるという事が、良いと思っております。

アウトライヤーの寄稿につきましては、過去78回分を土台にして、そこから今後、いつか将来、前提が変わった、条件が変った、よってアウトライヤーの思考が変わった、見立てが変った(正しいか間違っているかは別です(笑))、目線が変ったという事が、これ以降、そういう事があった時に、より明確に、その根拠と共に分かるようにして行きたいと思います。

よろしければ、ひと息つかれながら、お時間ございます折に、過去の寄稿をさかのぼってご覧になって頂けましたら、幸甚です。
現状におきましては、そうそう簡単に、突然、これまでのものから、思考が変ったり、目線が変ったりしているわけではありません。ですから、いつかまた先で、それが変化した時、その変化が、より明確に今後伝わるようにして行きたいと思っております。今、これまでと何も変わっていません。これまでの寄稿やスペースで述べて参りました通り、今年は、局面、局面で、異なる対応が求められる、途切れ途切れ感の強いマーケットになる事も考えておりますがゆえというのもあります。

先週金曜日のマーケットが引けた後に寄稿させて頂きました第77回の寄稿、ブルームバーグ・スティーブ・マシューズさんがシェアしてくださったディスインフレに関する引用や同第77回の寄稿で引用させて頂きました下記2つの記事などもご参照ください。

米ISM非製造業総合景況指数、12月は49.6に低下-市場予想55
1/7(土) 0:07配信

米ISM非製造業指数予想外の縮小圏-20年4月以来の大幅低下
2023年1月7日 0:07 JST 更新日時 2023年1月7日 3:21 JST

ISM(非)製造業景況感指数=全米供給管理協会(ISM:Institute for Supply Management)が発表する米国景況感を示す指標。
PMI(Purchasing Manager's Index):購買担当者景気指数)=企業の購買担当者らの景況感を集計した景気指標のひとつ。

量的緩和の時代なんでしたっけ???


最も直近の過去10年単位の時代においては、こういう景況感を表す指数が弱いとFRBは景気刺激、緩和傾向にあり、株が上昇というストーリーが生きて来ました。
そもそも今、過去10年単位の時代のように、量的緩和の時代なんでしたっけ???と市場に尋ねて見たくなる時もあります。

1月効果(January Effect)



先週金曜日、世間一般では「ディスインフレの証拠が出てきている状況だから。FRB金利下げるって今年?よし、それ見越して先回り!よっしゃ!」
また、1月効果January Effect)を含めた1月という季節要因(資産配分の中で当然、株に対するアロケーション(配分)はしっかり普通に存在しているわけですから)や12日のCPI発表に絡めて、その前と後など。ソフトランディングシナリオを採用、それで行こうなど、様々に。
「あ~、そうなんだあ」と思いながら横目で見てます。

解釈は人それぞれでござます。申し上げるまでもありません。全部、自由。やりたいように自由にやる、でございます。納得した上で、好きなように解釈して、好きなように投資するのが一番だといつも思います。

僕の場合は、今、ディスインフレ、ディスインフレサイクルという事で思考しているのではなくて(それはそれとして)。インフレ・サイクルの中にいて、その中で、こういう数字(米ISM非製造業総合景況指数、12月は49.6に低下)を目にすれば、景況感が減速・悪化して行っている顕著な例なんだろうなと考えております。ですから、これまで繰り返し申し上げてきました企業利益の行方やバリエーションからも、よし、アメリカ株、今、買わずばなるまいとはなっていません。

僕は、時に、マーケットに、置いて行かれたり、うまく乗れたりもしながら相場と向き合っております。間違っていたら、間違いを認めて、やり直します。間違う事も上手く行く事もありますが、いずれにしても、当たる、間違うが先に来るのではなくて、歪められていない事実に基づいて、自分が納得した上で、それをしているかどうかが自分にとっては一番大事なポイントです。

インフレはモノからサービスへシフトしていることにつきましても、過去この寄稿で昨年来述べて参りました。FRBの姿勢に何か変化がみられる(PIVOT・政策転換)とも現時点で思ってもいません。

昨年3月からの最速ペースでの利上げにより、インフレが徐々に、収まって来ている兆候もこれまで見られてきてはいます。今回も出てくるCPIの数字を見てみましょう。しかしながら、FRBがそれに対して、勝利宣言しているわけでもなんでもありません。それは時期尚早も時期尚早とFRB当局者も考えているでしょう。これからもインフレ抑制に取り組むと明言していると解釈しています。
12月FOMC後の記者会見時、パウエル議長コアインフレ(6.0%)を非常に気にされておられました。
そして、”少なくとも”今年75ベーシスポイントの利上げが必要と12月のFOMCの段階で、FOMC参加者達は見ています。

今週足元3点


今週足元まずは、3点
パウエル議長は本日、1月10日火曜日、日本時間午後11時から、スウェーデンのストックホルムでお話になる機会があります。市場も注目するでしょう。
今週金曜日13日から銀行の決算発表も始まります。
また、日本時間1月12日木曜日午後10時30分に発表されるCPI米消費者物価指数の数字、クリーブランド連銀の本日時点での予想は下記の通りです。

この数字いかんによって、2月FOMCでの金利の引き上げ幅(25ベーシスなのか50ベーシスなのか、いくつなのか)が議論の的にもなるであろうと市場関係者は見ています。それはもちろんそうでしょうねと思いながら。

僕は、2月、3月、5月にそれぞれ25ベーシスポイントずつ利上げをするという事をベースライン・シナリオに置いておりますが、前述からも今回のCPIの数字にもちろん注目しております。

FRBインフレターゲット2%です。4%や3%ではありません。
オリビエ・ブランチャードMIT(マサチューセッツ工科大学)教授(元IMF国際通貨基金チーフエコノミスト)が、昨年、「インフレ抑制をやって行って、インフレターゲットを3%に変える事も視野に入れて」という主旨の発言をしたら、即座に、バーナンキ元FRB議長(FRBの2%インフレターゲットを設定したご本人)やニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁から猛反論が出ました。その経緯は過去の寄稿で記させて頂きました。

なにより、パウエル議長は、インフレターゲットは2%。
Under any circumstancesいかなる状況下に置いてもそれを変える事はないと昨年12月に明言されておられます。
これまでの寄稿やスペースでの繰り返しです~【最初の金利を引き下げを市場が予想している時期として現在市場が見ている2023年の11月、これすなわち、「平均的なFRBの引き締めサイクルは、引き締めを開始した時から17か月後に終了します」という事からです。金利の引き上げを開始したのは、2022年の3月です。おおよそ、17か月後2023年の11月。でも、あくまで、「「「平均的な」」」」、「平均的な引き締めサイクル」という事です。「典型的なサイクルなんてものはありません」という事を頭に入れながら。これまで繰り返し述べております通り、状況によって、より長く、より高くなることもあり得るわけです。】

赤い右肩下がりの直線


これまで過去78回の寄稿の中で述べて参りました思考と目線で今日もマーケットを見ております。
チャートでざっくりイメージを言うなれば、これは、Callum Thomasさんがシェアしてくださったツィートとチャートですが、このチャート上の赤い右肩下がりの直線を上に突き抜けて、どんどん、どんどん、上に行く、そういう事が続く、という事でもあれば、それでもまだ個人的にその動きに対して、ある一定期間は猜疑心を持つだろうと思いますが、そうなった時、その時に、またそれについて考えてみようと思っています。

そうでないのであれば、
足元、ひとつひとつのイベントを見て行くことに努めます。
このチャートを見て逆三尊型(逆ヘッド・アンド・ショルダー型)に見える、とか、10月が底だったという議論も聴いております。僕の場合は、金利を引き上げている局面でベアー・マーケットが終わるという思考するのに難がありますので、ご意見はご意見として拝聴しております。何事も、I'll believe it when I see it.この目でそれを確認した時に、そう思う事にしております。(笑)

マイケル・ハートネットさん、”ショート”


自分が目線を合わせさせて頂いております、バンク・オブ・アメリカのストラテジスト、マイケル・ハートネットさんが年初にあたり、様々な事について見通しを立て、示されておられるのを拝見致しました。その中で、アメリカのテクノロジー株については、”ショート”とされておられました。

下記は、Callum Thomasさんが、また別途、シェアしてくださったツィートとチャートです。
S&P500プロフィット・マージン(利益率・粗利拡大については、テクノロジーセクターによるところ大であると。


この図を見て頂きますと、オレンジで示されたInformtion Technologyマージンへの寄与度の割合イメージを掴んで頂けるのではないかと思います。この寄与度の大きさ。

で、自分が目線を合わせている前述のストラテジストの方は、そのセクターをショートとおっしゃっておられ。

自分もこれまでこの寄稿で、本格的なブル・マーケットでは、新しい銘柄がけん引役になっている、なって行く、と述べて参りました。昔の名前で出ています、みたいな、古い話ではなくて。世の中変って行くわけですから。

僕の場合は、この寄稿を通してこのような見方をしています。僕の見方全部が間違っていたとしても、それはそれで、自分以外の第3者さんにとりましては、違った意味で分かりやすい例であり、何か次への手掛かりになるもなるだろう、なるといいなとも思っております。(笑顔)僕は、これまでと目線を変えることなく、見て行こうと現時点では考えております。

MAC10さんがシェアしてくださったツィートとチャートです。


これはS&P500日足、ブルーの線は、50日平滑移動平均線です。MAC10さんは”任務完了”と先週金曜日引け後ツィートされておられます。ここから先の下方向を見据えておられるものと推察致します。

さて、今週のイベントをよく見て行きましょう。(笑顔)パウエル議長のスピーチ、CPIの前と後。決算発表の始まり。僕は、一喜一憂することなく、その時その時踊らされずに、自分の目線で気長に見て行きます。

対局は終わっていません。


たいして強くもありませんが、将棋チェスも両方好きです。よく、将棋でプロの方が、対局が終わった後、何をしゃべっているのかわかりませんが、おそらく推測するにその指し手について、顎を手で支えるようなしぐさをしながら、お話しなさっている姿を目にします。マーケットについても、自分が考えている1(いち)トレンドが終わった後に、そんな風に、考える事が習慣にはなっています。

今は、まだ、その途中で対局は終わっていません。(笑)
こうして寄稿させて頂き、ノートする事で、後から振り返ってレビューする時におおいに役立てたいとも思っています。(笑顔)




年初、まず、サンフランシスコ連銀デーリー総裁のご発言は重要だと思っております。ブレーナード副議長のご発言につながるご発言のひとつとして、重要視しています。


サンフランシスコ連銀デーリー総裁
アトランタ連銀のボスティック総裁


もうひとつ、MAC10さんがシェアしてくださったツィートとチャートです。


去年年初に、当時ハト派の重鎮と目されてきたFRBのブレーナード現副議長が重い腰を上げてインフレ抑制に取り組むと表明して、去年3月から利上げを初めて、今日に至っているわけです。

モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏って昨年の機関投資家調査で第1位にランクされた人です。いわば、この量的緩和の時代から量的引き締め、金融引き締めの時代の一連の流れを見通してこられた、ど真ん中そのものの方です。今その流れの中にいるわけですから。僕は、エコノミストで言えば、ゴールドマン・サックスのヤン・ハチウス氏のお話を聞きたいですし、ストラテジストで言えば、当然、モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏のお話を無視するわけにはいかない、是非お話を聞きたいと思っております。ブルームバーグ社さんがモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏のお話をこうして報道して、私達に伝えてくださることに心から感謝致しております。


モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏

第80回へ続く

最後に …

これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連スペース

11月27日 第1回スペース 2時間

12月18日 第2回スペース 2時間20分

12月22日 第3回スペース 12分間

12月24日 第4回スペース 20分間

12月30日 第5回スペース 20分間


関連note


私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」


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弟子のNEOさんへ
アウトライヤー
より。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。



🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。

『日刊宝の山』『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。


サポート🍓本当にいつも有り難うございます。