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今回は、読んだ本の紹介をします。

渡辺佑基監修　『それでもがんばる! どんまいなペンギン図鑑』　（宝島社 、2018）

本書は、オールカラー。
すべての説明箇所にイラストも載っています。
また、各チャプターの最後には「南極だより」があり、実際に南極でペンギンを観察する調査隊の目線からのペンギンの暮らし（生態）や、調査隊の南極での生活も説明されています。

情報量もそれなりにあるので、とても面白い！！

本書に書かれているおもしろ内容

ペンギンの種類

本書の８ページ目に、ペンギンが「６属１８種類」であると書かれている。
それぞれ種類と名前、大きさ、そしてイラストもある。

「６属１８種類」
どうしても受験科目を思い出してしまうんだよな。

エンペラーペンギン属
キングペンギン……９４cm
エンペラーペンギン……１１３cm

アデリーペンギン属
ジェンツーペンギン……７９cm
アデリーペンギン……７０cm
ヒゲペンギン……７２cm

マカロニペンギン属
キタイワトビペンギン……５７cm
ミナミイワトビペンギン……５５cm
フィヨルドランドペンギン……６３cm
スネアーズペンギン……６３cm
シュレーターペンギン……６４cm
マカロニペンギン……７０cm
ロイヤルペンギン……７４cm

キガラシペンギン属
キガラシペンギン……７３cm

コガタペンギン属
コガタペンギン……４２cm

フンボルトペンギン属
ケープペンギン……６５cm
フンボルトペンギン……６７cm
マゼランペンギン……７２cm
ガラパゴスペンギン……５０cm

見開きで、大きいサイズ→小さいサイズと、ペンギンがイラストとともに、
ずらりと並ぶこのページ。
順番に、ペンギンの名前を口に出して言うだけで、なんだかとても楽しい。

学名に含まれる名前がめっちゃ暑そう

ジェンツーペンギン。
彼らは、南極半島や南極近くの島々で暮らすペンギンで、１７８１年に南アフリカ大陸にあの南端にあるフォークランドで発見された。

「ジェンツー」とは、「ヒンドゥー」を表す古代の言葉。
ジェンツーペンギンのの目の上の白い模様を、インド人のターバンに似ていることから、そう呼ばれるようになったという説があるのだとか。

このジェンツーペンギンの学名に含まれるのが「パプア」。
発見されたジェンツーペンギンの剥製標本が、単純な札のつけ間違いから、パプアニューギニアから持ち替えられたものだと勘違いされ、そのまま学名に含まれることになった。

パプアニューギニアは、赤道のすぐ南にある熱帯の国。

ジェンツーペンギンは、南極半島やその付近に生きているのになあ。

ペンギンが飛ばなくなったどんまいな理由

約６５００万年前、ペンギンの祖先は飛んでいた。
現在生きているペンギンに、羽毛や翼があり、おしりにはかつて着陸する際のブレーキの役目をしていた尾羽がある。

飛ばなくなった理由として考えられている理由は、
他の鳥との競合を避けるためだとか、
海にいた古代の爬虫類が絶滅したことにより、そのスペースを埋めたのだとか、諸説考えられている。

ペンギンは、海中でフリッパーを上下させて、浮力で浮かないように下に向くように泳ぐことができる。
空の鳥が、重力に引っ張られて落ちることがないよう、翼を上下して上向きにする力と同じ原理なのだとか。

触り心地はかなりどんまい

ペンギンの体には、びっしりと羽毛が生えているが、表面は硬くてベタベタしたゴムのような手触りである。
ベタベタしている理由は、尾の付け根にある「尾脂腺（びしせん）」から分泌される脂だ。
ペンギンは、この脂をくちばしですくい取り、暇あれば全身に塗りたくっているのだそう。
この脂でコーティングされた羽毛の撥水効果は抜群で、海に入っても地肌は濡れないため、体を冷やさない。
ペンギンの寒さ対策は万全である。

羽毛で覆われた体はダウンジャケットを着ているようなもので、付け根近くにあるフワフワの綿毛は、しっかり皮膚を覆って暖かい空気を閉じ込めている。
エンペラーペンギンや、アデリーペンギンの生きている南極は極寒だが、様々な防寒効果によって生存可能となっている。

この他にも、たくさんペンギンの情報が紹介されています。

感想

まだまだ知られていないことも多い、ペンギンの生態。
この１冊だけでも、ペンギンに詳しくなります（個人差あり）
ペンギンの魅力を凝縮すると、きっと本書のようになるのだと思う。

本書を読んでからペンギンを見ると、今までよりも面白いと感じるはず。

説明もイラストも分かりやすいので、ひとまず知りたいという方にも読みやすいと思います。
ペンギン好きの方々、ペンギンよう分からん方々、とりあえずペンギンの本が欲しい方々、近々ペンギンを見る予定の方々。

色んな方に、おすすめ。