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入院7日目(深夜の衝撃)

こんばんは、MAPです。

今回は妻が入院して7日目について振り返ってみようと思います。


深夜の電話

前日の状況から前向きに回復しているという安心感で6日目の夜は10時30分頃には就寝したと思います。

もしもに備えて、一応、携帯電話はベットの横において寝ていましたが、夜中に固定電話が鳴る音がしました。これは夢なのか?と寝ぼけながら目を覚まし、でも電話は鳴り続けているので、何事かと思い心臓の鼓動が自分でも分かるぐらい早くなっていたのを覚えています。

妻の母親も気がついたらしく起きてきて、「電話が鳴っているよね?」と声をかけてきて、自分も急いで固定電話のある1Fへ降りて電話を取ろうとしたところ電話が切れてしまいました。

着信からはどこからかかってきているのか分からず、寝室に戻り携帯電話を見ると、数回の着信があることに気がつきました。どうして電話に気が付かなかったのだろうと考えたら、どうやら携帯(iPhone)が「おやすみモード」になっていたようです。

携帯に留守番電話が入っていて「〇〇病院の看護師の〇〇です。至急病院に電話をかけて下さい」とだけ残されていました。

聞いた瞬間、全身の血の気が引きました。妻の身に何か良くないことがあったのだろうと・・・。

すぐに病院に電話をかけなおしたところ、時間外のアナウンスで一瞬どうしたら良いか途方に暮れましたが、病院のHPを見て、深夜でもつながる連絡先を見つけてすぐに電話をかけました。

看護師さんからは、「奥さんがてんかんにより呼吸困難な状況になりました。すぐに人工呼吸器をつけて一旦落ち着いているので、今は病院に来なくても大丈夫ですが、明日担当医師から説明があると思います」という話でした。

とても驚きましたが、すぐに駆けつける必要があるわけではないとのことで、その時は「まぁ大丈夫なのかな」と思い、改めて寝ることにしました。

とはいえ、悪い想像をしてしまいなかなか寝つけず、朝まで同じような状態でした。(妻の母親も寝れなかったようです)

7日目の午前中

通常の面会は15時からなので、午前中は前から申し込んでいた息子のミニ四駆の組み立てとレースのイベントが近所であり、とりあえずそこに連れて行くことにしました。

ミニ四駆の組み立てが終わり、さあレースだという瞬間、携帯電話が鳴り医師から「奥さんが非常に厳しい状況にあります、緊急手術を行うのですぐに病院へきて下さい」とのことでした。

まさかそんな状況になるとは思っておらず、涙ながらすぐにイベントから家に戻り、準備をして自分一人で泣きながら病院へ向かいました。妻の母親から気を落ち着けて事故のないように注意して向かってねと何度も言われました。確かに自分自身ものすごく動揺をしていて、車の運転中に涙が止まらず視界が見えなくなるほどでした。

病院には無事に辿り着き、すぐさま医師から手術の説明と様々な同意書類へのサインを求められました。

その時の医師の説明はおおよそ以下の通りでした。

  • 意識が悪く、ほぼない状況

  • 瞳孔が開いている

  • 自分で呼吸ができず、呼吸器をつけている状態

  • 脳幹に問題がありそう(脳ヘルニア*1の可能性が高い)

  • 頭蓋骨を外して脳にかかる圧力を逃す手術

  • 命を守るために行う

*1 脳ヘルニア:脳の圧迫
脳内に出血または腫れがあると、頭蓋内の圧力が高まります。 その圧力によって、脳を区画に仕切っている比較的硬いシート状の組織にある小さな開口部から、頭蓋内で脳が側方や下方に押し出されます。 その結果が脳ヘルニアです。

MSD マニュアル

一通り説明を受け、考える余地もなく涙を流しながらひたすら同意書類にサインをしていきました。同時に家族や身内をすぐに呼んで下さいと伝えられました。

その後、主治医から追加の説明を受けました

  • 動眼神経、視神経などにストレスが加わっている

  • 更に、脳幹という呼吸や循環、意識の中枢にもストレスが加わっているかもしれない

  • 加えて、下垂体にもストレスの可能性がある

今回の緊急手術は、命を救うことがまず一番の目的です。そして、脳幹に負担が残るようなら目が覚めないという方もいます。

頭の骨を手術で外した後も、厳重な管理を要することになる。
改善のポイントは以下の通り。

  • 脳が更に腫れてくるか、腫れてくるならどの程度か

  • 尿量が安定するのかどうか

  • 意識は改善するか

妻が手術室へ移動が終わった直後、自分の父親と妻の母親、子どもたちが到着し、遅れること2時間して地方にいた妻の父親も合流して、みんなで手術の終わりを待ちました。

手術後の医師の説明

手術から6時間くらい経過し、無事に手術は終わりました。
終わったことが知らされて、その後、看護師の方より主治医から手術の様子の説明があるということで、私と父親、妻の父親で話を聞くことにしました。

その時の説明は以下の通りでした。

  • 当初頭を強くぶつけた様子だった

  • 通常出血は6時間で止まる。初日のレントゲンと2日目のレントゲンはほぼ変わらないので、入院後は出血は止まっていた状態だった。

  • 脳がかなり浮腫んでいる状態(脳浮腫)

  • 6日の夜は夕食を食べていて安定しているように見えた

  • 側頭葉の障害はてんかんを起こしやすい

  • 6日目の23:30頃にてんかんが起こり呼吸が止まった

  • そこから、瞳孔に異常が起こり、脳浮腫が大きく広がった様子(脳圧が上がった)

  • そのため、手術で頭蓋骨を外し脳内の減圧をすることにした

  • 脳幹が腫れている状況なので、対処としては減圧が一番有効手段だと考える

  • 頭蓋骨を外した際に、脳は相当に膨れていた

  • 手術自体は想定通りに進んだ

  • 目先は回復を見守るしかない

  • 現在生死の境にいて、数日以内が山場

  • 回復しなければ、心臓が持つのは数日から1ヶ月程度

この時点での自分の気持ち

主治医の説明から、「数日以内が山場」という表現に、まだ回復の見込みがあるのではないかと、可能性を信じていました。
むしろそう思わざるを得ない気持ちだったのかもしれません。

今から思えば、(既にもう難しいことは確定していて)医師の立場から、家族のショックを和らげるための表現だったのだろうなと。

医師からは、特別に家族が妻を近くで見守る許可を与えられ、病院に泊まることが可能となりました。

その日は、妻の両親が個室(ベットなどはなく椅子で横になって2人がやっと横になれる程度)で泊まることにして、自分を含めてそれ以外の人は家でゆっくりと休むことにしました。長い1日が終わりました。

次回は、入院8日目以降の話を書きたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

MAP

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