トーナメントの廃止は本当に育成の為になるのか

最近ラグビーだと花園不要論のようなトーナメント戦は選手が育成されないみたいな話をよく見かけますね。実際のところ論理的な検証もされずに語られてる面も多く更にラグビーは大学、トップリーグと様々な環境が混在してるので更にややこしくなっています。そこをしっかり見ていけたらなと思います。

まずリーグ戦を育成年代にとりいれよう。これは大賛成でありなにより一試合でなにかしらのミスが起きても取り返せるチャンスも与えられる環境があることは非常に重要な事でもある。それに一回負けたら終わりのトーナメントよりも圧倒的に楽しいし試合数も確保されるので選手のモチベーションも含めて、育成環境の中で必要になってくる事でしょう。

ただしこれには大きな条件がついて

ある程度少数で自分のレベルにあったリーグに次々移籍出来る

この事が一番大きくなります。実際海外のリーグでは様々なカテゴリが作られて次々にチームやリーグをステップアップしていく形が出来てますよね。日本でも高校年代のリーグ戦は1つの学校、チームから2チームや3チーム出ていることもあり全ての選手がではないがある程度自分のレベルにあったリーグでプレーで出来る環境があります。ラグビーでもリーグ戦を作りたいと言うならまずその環境。自分の所属するレベルをしっかり見極めてもらいそこでプレー出来る環境を作る事がなにより重要です。そしてそれが俺が言ってる育成ともつながりますね。選手達に必要なレベルを要求してそれをクリアさせることで次のレベルに選手を引き上げていく。それが日本ラグビーの実力の底上げを図るなら最も重要になってくるでしょう。

そしてその環境を作るのに最も問題が多いリーグがありますね。そう大学のリーグですね。いびつなピラミッドになっていてレベルがまちまちのリーグがそれぞれ存在してそこで入れ替えたりしていますがレベルの維持になってると言いづらいですよね。ここ何年かは王者交代していますが連覇が続く王朝があると言う事はそこが最終のゴール地点になってる可能性が高いと言う事で、日本のラグビーピラミッドで考えた時にもう1つ上があるのにそこでつまってしまって上に上がり切れてなかったとも考える事が出来ます。

また大学ラグビーはジュニア選手権という環境もあり更にわかりずらくなっています。そこでしっかりしたプレー時間を与えることが出来るかと言った問題も出てきますね。そこをクリアにしてしっかり新しくなるトップリーグリーグを中心としたピラミッドを組みなおす事が協会の日本の強化、発展と言う意味では最も重要な仕事でしょうがそこの変革を様々な話を聞く限り出来る事はないでしょう。残念ですがそれも様々な利権等の上で成り立ってるものでそこを崩すと財政的な問題として厳しい等考慮出来ない部分もないですがそこを取っ払えるリーダーが出てきて欲しいものですね。

話は変わりそこでそのリーグ戦があれば花園いらないやん!!!って話になりそうですが全く別の問題です。そもそもトーナメント戦と言うのは勝つ1チームを決めるもので基本的な試合数の計算としては出場チーム引く1つまり優勝チーム以外の敗者を決める為のものなので基本的な戦い方も負けない為のものになっていきます。これはトータルで考えるリーグ戦とは全く違う発想になることがわかるでしょう。実際プレーオフ形式のトーナメントになると各チーム戦略をゴロっと変えますしその意味で花園のようなそのカテゴリーの全チームにチャンスがあるトーナメントと言うのは経験しておく必要があります。もっと大きく言えば日本選手権もこれに近いカテゴリーのチームが全部参加する形をとってもいいんじゃないかな?と思っています。そうすることで全てのラグビープレーヤーに様々なチャンスを与える事も出来ますし楽しみも同時に与えることが出来ますよね。結果的に普及にも繋がることだと思ってます。

勿論レベルの違うチームと当たってしまった時のコンタクト面等での怪我の問題や花園の過密日程の問題と言った壁もあります。ただ前者に至ってはそれを経験することで差がわかったりなにをしたいか?しなければならないか?を見れることもあります。後者については感情面も入ってしまいますがあそこに立てるチャンスがある選手は多い方がいいかなと。

ただあくまでそのトーナメント戦においてもやる意味があるのはリーグ戦と言う基盤がしっかりあった上での事でまずトップリーグの改革だって言うならそのピラミッドや環境を整える事がなにより重要な仕事になるんじゃないでしょうか?個人主義的な考えにもなりますが自分のプレーをまずしっかり出来る環境を確保することがプレーヤーに置いて重要な能力だとも言えます。ただその選ぶ環境がない現状でリーグ戦を作ろうが花園を廃止しようがあんまり根本的な育成には繋がらないだろうなと。全てのラグビープレーヤーが楽しんでプレー出来る環境作りを願っています。

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